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2016.04.04
1000円で10種類以上も!金沢の町家カフェでいただく、小鉢いっぱいの「亜汰ごはん」
※こちらの記事は2016年4月4日に公開されたものです。 金沢・にし茶屋街の近くにあるカフェ「亜汰(アタ)」。 べんがら格子の建物は、もともと築80年以上の2階建の古い町家を改装したもの。10〜15種類ほどの小鉢が並ぶ「亜汰ごはん」が人気を集めているんですよ。
べんがら格子からのこもれびで癒しのひととき
「にし茶屋街」から大通りに出てくると目を引く、べんがら格子の一軒家が「亜汰」です。 のれんをくぐると、まずは地元作家による木を使った小物や粘土で作られたアクセサリー、海外から仕入れたアジアン雑貨などが並びます。 店名もインドネシアのシダ科の植物「アタ」からとったそう。
店先に並ぶアジアン雑貨
坪庭の光が差し込む小上がり席
靴を脱いで、旅の疲れを癒すのに最適な小上がり席
店内はほんのりとお香が漂います。カウンター席は、べんがら格子からこもれびが差し込んでいて、なんとも言えない情緒たっぷりの雰囲気。 店の奥には坪庭に面した小上がり席も。ひとりで静かにもの思いにふけりたい時におすすめですよ。
小鉢がいっぱい並ぶ「亜汰ごはん」
ごはんは地元産米。味噌汁は酒粕入りで体もあたたまる。
食事メニューは、小鉢料理の「亜汰ごはん」(1000円)のみ。 たくさんの小鉢にごはんと味噌汁がついていて、その品数の多さに思わず笑みがこぼれます。
小鉢は、たらの芽の胡麻和え、菜の花と春野菜の和え物などといった旬の素材を使ったものや、加賀野菜の五郎島金時を使ったさつまいもスティックなど地元野菜が並びます。 店主の吉村江美子さんは毎朝7時前から仕込んでいるそう。 季節ごとの素材を生かすのはもちろん、地元の農家さんの野菜を食べ比べ、ほうれん草はこの農家、金時草(きんじそう)ならこの農家、と野菜ごとに本当においしいと思えるものだけを仕入れる徹底ぶり。 味付けはしっかりとしているのにしつこさがなく、どれも一工夫凝らされた飽きない味です。 お昼すぎには売り切れとなってしまうことも多いので、「亜汰ごはん」は予約をしてからのお出かけをおすすめ。
カウンター越しに会話もはずむ
店主の吉村江美子さん
これだけの品数、メニューづくりもさぞかし大変かと思いきや、「あれ試してみよう、こんな味付けにしてみようと、アイディアが浮かんだらすぐやってみるのが楽しいんです」と吉村さん。 お客さんから料理の方法を尋ねられることも多く、「うちの料理はシンプルだから」とすぐに作り方を教えてくれます。時には、お客さんとの会話が料理のヒントになることもあるそうです。
ティータイムにおすすめのドリンクや手作りデザートも
「シフォンケーキセット」(ドリンク付・750円)
吉村さんが一人で切り盛りするこのお店、「亜汰ごはん」終了後はカフェのみの営業となります。 地元の大野醤油を使った「シフォンケーキ」(400円)も吉村さんの手作り。「シフォンケーキセット」は、好きなドリンクが選べます。 人気のドリンクは「焙(ほう)じチャイ」(単品400円)。 意外な組み合わせですが、加賀棒茶の香りとミルクの甘みがちょうどよく合わさっていて、シフォンケーキとの相性も抜群です。
2階は宿泊できる部屋になっていて、電話で問い合わせがあると受け入れているそうです。1日1組(3名まで)限定ながら、知る人ぞ知るお泊まりスポットにもなっています(素泊まり1泊3000円)。 ゆっくりと時間が流れる亜汰で、豊富な食材が使われた彩りの豊かな「亜汰ごはん」のたくさんの小鉢を味わいながら、仕事や旅の疲れも癒すことができそうです。
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吉田 紀子
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