LibreOffice (リブレオフィス、略記はLO)とは、The Document Foundationが提供しているオフィススイートである。
「その略称は…」とか言っちゃダメ。
概要
オフィススイート「OpenOffice.org」 (以下:OOo)から新たに生まれた、The Document Foundationによる後継のオフィススイート [1] 。GNU LGPLライセンスのもとに配布されている。
LibreOfficeはLinuxの方で多く採用されている。go-OO(NovelがOOoから派生していたオフィススイート)と合流したため、主要なLinuxは現在こちらが入っている(もちろんWindowsやMac向けのもある)。
歴史
誕生するきっかけとなったのは2010年、「OpenOffice.org」の商標を保有していたサン・マイクロシステムズがオラクル社に買収された事に始まる。
「オフィスの無料利用」と「自由でオープンな規格」をモットーとしてきたOOoの主要メンバーは、OOoのデータやブランドがオラクル社の営利目的に利用されることを嫌い、当時のOOoプロジェクトから離脱してThe Document Foundationを設立したうえで、オラクル社に対し「OOoのブランドやソースコードなどの全てを提供・寄贈し、The Document Foundation側に合流する」ようにオラクル社に呼びかけた(それと同時にOOoのソースコードをベースにオフィススイートを開発した)。
しかしオラクル社はブランドの寄贈を拒否したため、開発していたオフィススイートに暫定で付けていた「LibreOfiice」がそのまま正式名称となった。
なお問題の大元となったOOoについては、その商標を保有するオラクルは、ブランドやソースコードを別の非営利団体「Apache ソフトウェア財団」へ譲渡したため、現在はサン・マイクロシステムズ時代の「OOo」を源流として、The document Foundationの「LibreOffice」、Apacheソフトウェア財団の「Apache OpenOffice」という2種類のOOoの流れをくむオフィススイートが存在する。
もう一つのソフトについてはこちらを参照 → Apache OpenOffice
内容
機能 | MS名称 | 内容、その他 |
---|---|---|
Writer | Word | ワープロソフト。 |
Calc | Excel | 表計算ソフト。 |
Impress | PowerPoint | プレゼンテーションソフト。 |
Draw | Visio | ドローソフト。 |
Base | Access | データベース管理システム。 |
Math | 数式エディタ | 数式エディタ。MS Officeで数式エディタには名称がない。 |
特徴
- OOoのバグが修正されている
- Microsoft Officeなどとの互換性がより上(VBAマクロのサポート、ショートカットがより近いなど)
- 定期リリースが保証されている
- SVGサポート
- Micorosoft Visioのファイルのインポートをサポート(Visioテンプレートは除く)
- Apple Siliconに標準対応
- 新元号「令和」に対応
など、かなり便利になっているため一般的用途であればこちらを使うほうがいいかも?
主だった企業としてはGoogle、Red Hat、Novel、Canonicalなどが開発のサポートをしている。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
- *The Document FoundationのQ&Aによると、派生(枝分かれ)ではなくサン・マイクロシステムズ時代からの正当な継承、つまり自分たちがOpenOffice.orgの流れをくむ正当な本家であるとしている。 → The Document Foundationのよくあるご質問
- 3
- 0pt