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E4系

いーふぉーけいまたはいーよんけい

かつてJR東日本が保有し、東北・上越新幹線で活躍した2代目オール2階建ての新幹線電車。
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概要編集

E4系[RailSim] 新幹線 E4系

JR東日本が設計・新製・運用していた新幹線電車。初代E1系に続く2代目オールダブルデッカー(2階建て)新幹線。

E1系同様最高速度より輸送量に重点が置かれ、車高も高く営業最高速度は240km/hであるが、汎用性やエレベーター設置によりワゴン販売問題等、同系の弱点を克服している。


カモノハシ」と呼ばれるロングノーズの先頭形状を採用しており、加速度に関しても少しだけ向上した。

車両愛称Max」は「 Multi_Amenity_Express」の略。2編成併結16連の定員は1,634人で高速鉄道車両としては当日世界最大であった。


1997年平成9年)12月東北新幹線でデビューし、4年後の2001年(平成13年)5月上越新幹線で運行開始した。

この他、短期間で北陸新幹線(当時は長野新幹線)※でも運用が行われ、JR東日本フル規格新幹線路線で幅広い活躍を見せている(※P51・52・81・82編成限定・詳細後述)。


2003年(平成16年)までの間に26編成(208両)が製造された。

当初は東北新幹線に配属されたが、最終増備車のみ最初から上越新幹線向けに配属された(この理由は後述する)。

しかし、元々「はやて」には運用出来ない、「Maxやまびこ」として運用する場合も基本的に仙台以北は各停・同駅以南も準速達が基本であること。さらに、E2系1000番台J編成やE5系増備、先述2形式と比較して最高速度が遅いことから高速化のネックとなってしまうことにより徐々に東北新幹線での活躍の場を減らして行く。2004年(平成16年)3月に16両編成の盛岡行「Maxやまびこ」は2往復のみとなり、翌2005年(平成17年)12月には多客時を除いた全ての盛岡行から撤退し、基本的に山形新幹線つばさ」と併結する「Maxやまびこ」以外での運用(単独8連及び重連16連)は極少数となった。一方で、上越新幹線では朝上り・夕方下りを中心に16連運用がやや増加した(最終増備車は2004年3月ダイヤ改正を前に登場している)。

それから暫くは動きがなかったが、E5系増備に伴う「はやて」「やまびこ」進出によって捻出されたE2系1000番台J編成に押し出され、再度東北新幹線内運用が減少して行く。

2012年(平成24年)3月には東北新幹線大宮以北16連運行終了と共に「つばさ」を併結する「Maxやまびこ」の半数がE2系に変更される。それと同時に上越新幹線での16連での運用が新潟まで延長した(それまで下りは越後湯沢以南、上りは高崎以南のみであった)。

同年9月には東北新幹線運用より撤退し、上越新幹線専用車両となっている。

2年後の2014年(平成26年)より順次側面帯がE1系同様「朱鷺(とき)色」に変更された。

【思い出は、この消えない雪と共に。】シンカンセンヒロイン たにがわ


かつては東北新幹線盛岡 ― 新青森間を試運転したこともある。



開発経緯編集

200系老朽取換用に1997年3月以降はE2系0番台N編成が増備されていたが、仙台のMaxであるE1系導入後も旅客需要が増加し続け、E1系をもってしても対応し切れなくなってなって来た。さらに、北陸新幹線部分開通もあり、さらなる増発が難しくなって来た。

しかし、16両固定編成としてしまうと首都圏通勤輸送や繁忙期以外では座席供給過剰となってしまう。そのため、運用の汎用性と繁忙期に2編成連結しての大量輸送を両立させるため、また山形新幹線との併結を行うため、E1系12連(1,235席)から変わって8連(817席)となった。

8連になったことで1編成の定員がE2系J編成10両(814席)とほぼ同じとなり、平屋建て車両による代走が可能となった。

[RailSim] 新幹線 E4系400系・E4系連結



各路線毎の運用編集

東北新幹線編集

  • 1997年3月22日:東京 - 盛岡間で「Maxやまびこ」(一部は「Maxなすの」)としてデビュー。
  • 1999年
    • 4月28日:それまで200系K編成で使用されていた山形新幹線「つばさ」(400系使用)併結の一部「やまびこ」がE4系使用「Maxやまびこ」に変更される
    • 12月4日:併結相手の「つばさ」の一部にE3系1000・2000番台L編成が投入される。また、前日限りでE1系が東北新幹線より撤退したため、「Maxやまびこ」「Maxなすの」は全てE4系が担当する。
  • 2001年9月21日:前日を最後に200系が「つばさ」との併結する「Maxやまびこ」より撤退。全列車が本系列使用「Maxやまびこ」に変更される
  • 2002年12月1日:「つばさ」との併結する「Maxやまびこ」大宮通過が廃止される。
  • 2005年12月10日:東京 - 盛岡間定期「Maxやまびこ」が廃止。盛岡直通は(延長も含めた)多客時のみとなる。E4系東北運用は仙台以南「つばさ」と併結するタイプが主体となり、つばさと併合しない8・16連の「Maxやまびこ」「Maxなすの」は極少数(定期列車は全て各停タイプ)となる。
  • 2012年
    • 3月17日:大宮以北における16連運行が廃止され、同時に山形新幹線「つばさ」に連結する「Maxやまびこ」(特に、途中停車駅が大宮・福島のみのタイプも含めた)の半数程度がE2系1000番台J編成の「やまびこ」に変更される。
    • 9月29日:山形新幹線「つばさ」に連結する「Maxやまびこ」全列車がE2系1000番台J編成に置換えられ、東北新幹線での運用を終了。

団体臨時列車による運行編集

  • 2017年6月:団体臨時列車「東北新幹線 開通35周年記念号」を仙台 - 上野間で運行。
  • 2021年5月22日:団体臨時列車として上野 - 盛岡間で運行(予定であったが、同月7日に急遽運行中止を発表)。


上越新幹線編集

  • 2001年
    • 5月7日:「Maxあさひ」「Maxたにがわ」でデビュー。
    • 12月1日:高崎以南で16連運行運転を開始。
  • 2002年12月1日:「Maxあさひ」を廃止し、「Maxとき」に名称変更する。
  • 2004年3月12日:下りを中心に16連運行が越後湯沢まで延長(ただし、上りの併合は高崎で行う)。
  • 2012年
    • 3月17日:E1系運用を置換する形で同駅以北での16連運行開始
    • 9月29日:前日でE1系が上越新幹線から撤退したため、全ての「Maxとき」「Maxたにがわ」がE4系で運行となる。
  • 2013年3月16日:東京 - 新潟間ノンストップ運行「Maxとき」がE2系「とき」に変更の上、大宮停車に変更される。
  • 2015年3月14日:北陸新幹線開業に伴い、全「Maxとき」が大宮に停車とする。
  • 2021年
    • 3月13日:「Maxとき」5往復・「Maxたにがわ」上り7本・下り5本に減便。越後湯沢(上り併合は高崎)以北での16連運行を廃止。
    • 10月1日:上越新幹線での運用を終了。全線から撤退することとなった。

北陸新幹線(長野新幹線)編集

  • 2001年7月22日:長野新幹線の臨時「あさま」でデビュー(上り軽井沢始発のみ)
  • 2003年9月15日:同日限りで長野新幹線高崎以北の営業運行より撤退。

長野新幹線(北陸新幹線)運行編集

基本的にE4系は東北・上越新幹線向けの車両だが、全26編成中4編成のみ北陸新幹線に対応している。該当編成はP51・P52・P81・P82編成であり、これらの編成は碓氷峠の急勾配対策を施し軽井沢まで、さらにP81・P82編成は50Hz/60Hz切替装置を搭載し。長野まで直通可能※となっているが、E2系の様な本格的な60Hz対応装置ではないため、長時間の運転や頻繁に入線することはできない。

(※実際には長野直通は試運転のみに留まり、営業運行は実現しなかった)


2001年より軽井沢発の臨時列車「Maxあさま」としてスタート。主に夏の多客期に運行されたが定期列車になることはなかった。というのも新幹線車両としては最大となる420kWのモーター出力をもってしても、そもそもの車体重量・座席数による定員の多さが足枷となり、満員状態となると碓氷峠を登ることが出来ない※と判断されてしまった。そのため軽井沢発上り列車しか運行することができず、下り列車は設定されなかった(※満員でも理論上は登坂可能であるが、雨や落葉などによる車輪空転や、機器類に過大な負担をかけることが懸念されたため)。



廃車及び引退編集

老朽化のため、2013年(平成25年)より廃車が始まった。

当初の廃車計画については、「2012年以降順次廃車となり、2016年度を目処に全廃する」と報じられていた。

しかし、輸送力の問題や震災の影響による設備投資計画の変更でE5系の増備の大幅遅れ等があったため、2018年(平成30年)時点では6編成が廃車されるに留まった。


2017年4月4日、上越新幹線に北陸新幹線と同仕様のE7系の導入と不足する定員数を増発で補うことを発表した。E4系を東北から転属したE2系1000番台J編成と新製するE7系に置き換えられることが決定し、この時点では「2020年度を目処に全廃する」ことが決定していた。


しかし、2019年(令和元年)10月に発生した令和元年台風第19号による豪雨災害にて、北陸新幹線向けE7系・W7系計10編成が被災し廃車になった。代替新造(上越新幹線]]へのE7系増投入を先送りし、北陸新幹線で不足となる車両の穴埋めをする)を決めたことから、廃車する予定であったE4系の定期検査を実施することで、当分の間E4系を延命・存続させる措置が取られることになり、2編成(P17・P52編成)が延命措置が取られ、復活全検出場式も行われた。


2020年10月13日の共同通信の発表で2021年秋を目処にE7系に置換。E4系を引退させる予定と発表。後に、翌年10月1日に定期運行を終了。同月17日の団体臨時列車を最後に営業運行を終了すると発表された。


2021年3月13日ダイヤ改正で、「Maxとき」5往復、「Maxたにがわ」5往復で運行。16連の運用は再度越後湯沢以南のみとなった。

E4系のラストラン企画として、先頭車両に=(イコール)をモチーフにしたラッピングを実施。


9月18 - 20・25・26日に「Maxとき」の臨時列車を運行。

翌10月1日の「Maxたにがわ」416号(越後湯沢21:41→東京23:08)限りで定期運用を終了。使用車両はP13編成。沿線では多くの人が見送った。

Forever MaxThank you! Max!


同月9・10日に団体臨時列車「サンキューMax とき&やまびこ」を9日に新潟→大宮→盛岡間、10日に盛岡→大宮→新潟間でそれぞれ運行。

同月16・17日に団体臨時列車「サンキューMax とき」を新潟 - 東京間1往復で運行。

編成はいずれもP82編成。これを最後にE4系営業運行は終了となった。


同月18日、P82編成を新幹線総合車両センターに廃車回送。翌年3月30日に廃車となり、廃形式となった。

これを最後に2階建て新幹線は国内から全て引退することになった。


ラストラン企画編集

2021年3月13日よりE4系ラストラン企画として関連グッズを多数発売。

ある時代の終焉Thank you Max!(東京駅 E4系 Max!)

車内売店コーナーでラストラン装飾を施し、カプセルトイを発売。

同年5月22日より越後湯沢 - 新潟間NEWDAYSでE4系ラストラングッズを多数発売。同年6月19日に、ラストラングッズ第2弾を発売。

7月22日から「上越新幹線Max ありがとう オール2階建て弁当」を発売。E4系を象った容器に入った駅弁で、ご飯おかずの2段重ね。3社のメーカーから発売され、価格は16編成の定員と同じ1,634円(詳細は新幹線弁当も参照)。


ラストランメッセージ編集

2020年、新潟で「新潟から旅立つみんなへ」のメッセージを掲示。

※文章は以下リンクを参照。

外部リンク


車両展示編集

2017年より朱鷺色の状態のP1編成先頭車1両(E444-1)が新潟市内の新津鉄道資料館で静態保存されている。

車内は公開イベントの際のみ入ることが出来る。



関連イラスト編集

新幹線の掃除屋 コメットクルー新幹線E4系電車「Max」



関連タグ編集

200系 400系 E1系 E2系 E3系 E5系 E6系 E7系・W7系

東北新幹線 上越新幹線 長野新幹線 北陸新幹線

やまびこ なすの とき たにがわ あさひ あさま Max



関連動画編集

JR東日本公式による引退記念動画

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