「1166が仕上がった時には、私は1166によっての全世界になるだろう。1166は、それ以外は何も知らない状態になるのだ」
――「囚人プロフィール、実験体1166」より
ハーレー「出てきなさい、ヤーナビィイイイイイ！」
概要
Yarnaby/ヤーナビとは、ホラーゲーム『Poppy Playtime』のチャプター4「Safe Haven/セーフヘイブン」に登場するキャラクターである。
ライオンのような容姿で、毛糸でできた虹色のたてがみをもつ。真ん丸な目とにっこり笑顔が可愛らしい。メインの敵にしては珍しくどのようなおもちゃなのか不明。見た目からしてぬいぐるみだろうか。ちなみに公式グッズとしてぬいぐるみが発売されている。
巨大化した個体は実験体1166に指定されている。体高は目測で2～3mほど。外見はおもちゃとほぼ同じだが、顔がくす玉のように横に開き、乱雑に並んだ牙と赤い口内が出現する。またその奥には小さなもう1つの口が存在する。あるいは喉かもしれない。
記録によれば、身体能力に優れるものの知能は低い。ただし一部の人間には懐く。Harley Sawyer/ハーレー・ソーヤー博士はこの性質を利用し、自分だけに忠誠を示すよう躾けた。
動向
チャプター4序盤～中盤の敵。主人公を排除するため、博士によって解放された。優れた聴力を活かして主人公を探すため、足音を立てたり、GrabPack/グラブパックを使ったりするとすぐに走ってくる。逆にヤーナビ自身はあまり物音をたてずに動くことができる。
一度主人公を見失うが、博士の元へ急ぐ彼の前に再び現れる。
最後は主人公を捕捉し激しく追跡するも、天井から垂れたフックに口のあたりを引っ掛けてしまい、その場所が高熱だったためにたてがみが自然発火。激しく悶えてなんとかフックから逃れるが、穴から這い上がろうとするも叶わず、燃えたまま穴の底に落下して死亡した。
なお、博士はヤーナビが死んでも全く動揺しておらず、それどころか矢継ぎ早にNightmare Critters/ナイトメアクリッターズを繰り出している。ヤーナビは博士に懐いていたが、博士の方では愛情を覚えてはいなかったようだ。
存在が公開された際はチャプター4の最大の敵になるとも思われていたヤーナビだが、結局中盤で姿を消すことになってしまった。
余談
- このゲームの敵の名前は、韻を踏むか、同じ子音を繰り返すことが多い。「Yarnaby」という名前はその傾向から外れており、珍しい。
- 名前の由来は、前半は特に編み物用の糸を意味する「yarn」と英語の男性名「Barnaby」の組み合わせ。この法則は同じくチャプター4に登場したDoeyにも通じる。
- 本来の発音は「ヤーナビー」に近いが、日本語版は「ヤーナビ」と表示される。
- たてがみが自然発火してしまったヤーナビだが、もし素材が毛糸（ウール）であった場合、本来は燃えにくいはずである。ポリプロピレン繊維は発火する事例があるが、それも発火するまでに長時間の加熱を要する。おそらく演出上の都合だろうが、実はたてがみの素材が糸ではなかった……と考察してみるのも一興かもしれない。
- ヤーナビが時折鳴らす電子音はハーレーの希望で作られた。ハーレーが言うには「滑稽な音楽には心の底から笑わせてもらった」とのこと。
- ヤーナビが「特定の警備委になついた」ことに関してハーレーは報告書で「不愉快」と書いている。警備員が実験体に同情していることが不愉快なのか...それとも嫉妬...?なお、この後ハーレーはヤーナビーが自身にのみなつくように隔離し、ハーレー以外の何物とも接触できないようにした。
- ハーレー・ソーヤーが劇中で実験体番号や「ペット」、あるいは「残忍な粘土の塊」という蔑称などではなく"名前"で呼んだ実験体はヤーナビとポピーのみである。ヤーナビの死についてなんとも思っていないような描写ではあったが、やはり彼にとってヤーナビはお気に入りのようだ。
考察
チャプター4の公開前にアクセスできた『Interactable ARG』にQuinn Navidason/クイン・ナビッドソンという少年とハーレー・ソーヤーの会話記録があり、このクイン・ナビッドソンがヤーナビーの素体になったのではないかと考察されている。
