"銃を二丁手に入れてくれるか?次の満月までに…"
初の選挙が行われる事となったブータン…山間の田舎の村であるウラでも模擬選挙が予定され、村人に選挙が何たるかを選挙委員が教える中、ラマは弟子に銃を手に入れるよう伝える…
アメリカ人の銃コレクターロンが狙うのは、ベンショーが持つ骨董品とも言える銃…だがその銃はべらぼうな値段で取引可能な貴重な銃…思いの外、安価に手に入れる事ができるはずだった…だが、一足早くラマの弟子タシが手に入れてしまう…諦めきれないロンはタシに他の銃との交換を申し入れると、タシが選んだのは…またとんでもべらぼうな銃で…
初のブータン映画を鑑賞…もっと固い作品だと思っていましたが、ゆる〜く、ほっこり出来、実に面白い作品で、見事なオチまで見せてくれます。
ブータンはつい最近まで鎖国してた国…チベット仏教を国教にし、独自の文化を持ち、日本では幸福の国として有名…しかし、世界は以前より狭くなり、否応なしにブータンにも近代化の風は吹いて…民主主義社会へと発展を目指しますが、果たしてそれが幸福なのかという視点がある作品のような気がします。
"選挙が終われば皆が幸せになれる"との言葉に、"選挙の前から幸せでした"とのやりとりが非常に印象深いのです。
ラマの言葉一つ一つが深く、でもどこかユーモラスで…なんだかやみつきになりそう…
幸せって何なんですかね?