【見つかったら減点されるゲームって何よ】
2025年を飾る一発目はオール・タイム・ベストである本作を。
前に観てからもう20年以上も空いているがやっぱりマイ・ベスト。
最初に観た時は、戦争の悲惨さ、やりきれなさに強い憤りを感じ、そんな環境で描かれる父親グイドの圧倒的な家族愛にただただ感動。そして私自身の息子も本作に出てくるジョスエより少し小さい頃で、もう自分がグイドに同化して涙涙。
その時より涙腺が緩んできているので今回も号泣必至で臨んだが、意外と泣かなかった。
かと言って評価が下がる訳もなくスコアは満点。話を知っているので泣けなかっただけ。今回はストーリーもさることながら、特に構成の巧さと演出の素晴らしさにも目が奪われて高スコアに。
大きく前半と後半に分かれるが、その繋ぎ目も見事。ダラダラ説明せずにグイドと妻ドーラの関係性を一気に見せるニクイ演出。結構壮大なストーリーなのに無駄が無いので上映時間も長くない。
前半のコミカルな要素が後半は一転。とは言うもののグイドのユーモアテイストは前半と変わらず後半に引き継がれる。
そう、ユダヤ人の迫害という本当に恐ろしい事態が起こっているのに、グイドは前半と同じく明るい。その対比が逆に恐怖を引き立てて観ている我々に戦争の悲惨さを逆説的に突きつけてくるのだ。
ジョスエを怖がらせないよう、明るくユーモアたっぷりに、時には機転を効かせてジョスエを守るグイド。
キャラクターも素晴らしく何度観てもスコア満点に恥じない作品。定期的に観るべし。