節分から一夜明け、あの服は間違いなくお父さんだったと証言する3歳児は次の仮説を立てたと言います。
仮説その一「鬼のお面を被ると誰もが鬼になってしまう説」
仮説その二「本物の鬼が窓の外にいてお父さんの体を操っていた説」
私としては、仮説その一の方が設定的に好みです。
『雨』
ベティ・デイヴィスの天敵、不倶戴天の敵でお馴染みのジョーン・クロフォードですね。私、このお方の映画、あまり観ておりませんのでこんなこと言うのもどうかとは思いますが、ベティ・デイヴィス派です。
実はジョーン・クロフォード、『グランド・ホテル』でグレタ・ガルボと喧嘩して、泣きついた先のプロデューサーにあてがってもらった作品がこの『雨』だと言います。
ふむふむ
南国の島、砂浜に染み込む雨、雰囲気抜群のその始まり。音楽が独特。レインコート(雨合羽)に帽子(雨笠)、降りしきる雨の中、歌いながら行進する男たちがいた。
笠地蔵かと思いました。
ガイ・キビーはすぐに分かりました。相変わらず胡散臭い。
そこに登場するわけです。
右手、バーン!
左手、バーン!
右足、バーン!
左足、バーン!
ド派手に登場するド派手な女。派手だなあ。
そしてこの映画、雨のせいで話が全く見えない。ほぼワンシチュエーションなんじゃないの?カメラワークが独特で面白いなあ。
それにしてもジョーン・クロフォードはいつ出てくるのだ。
ぜんぜん出てこないから心配になった。
…
出てた。
最初から出てた。
このど派手な女性、このサディーこそが!ジョーン・クロフォードだったのだ!!!!
バーン!!!!!
もうね、ずーーーーーーーっと雨降ってる。
この映画の9割くらいは雨。
私事ですが、この雨音がすごく好きで、ずーっと聞いていたいと常々思っております。心地よすぎてこのまま布団に入って眠ってしまいたくなりました(実は少し眠った)。
雨の音、太鼓のリズム、降りやまぬ雨の中、陶酔と高揚と罪の意識が人を狂わす。
その異様な変貌は、得体の知れないナニカを見ているようでした。ジョーン・クロフォードの頬をつたう涙が強烈に訴えかけてきますね。ラストはよく分かんないぐらいすごかった(肝心のシーンで寝落ちしたので二回観ました)。
結論
雨音は寝ちゃう
以上