嗚呼、今まで観たシュヴァンクマイエルの中で一番好きかも。
挿し絵が動く
中世の古い書物の挿し絵が!!!
( TдT)
これ、ダンテの「神曲」とかルイスキャロルの「鏡の国のアリス」とかでもやって欲しい。中世の挿し絵の持つ魅力がたまらない。
お義父さんの暴挙がひどい
大剣の騎士にも程があるだろうに…
楽器の奏でる音楽がセリフになってる。面白い。音色が喋る不思議。
オトラントの城の伝承に取りつかれた現代の学者が、オトラント城と思しき古城の跡地でインタビューを受ける。ドキュメンタリーっぽく展開しながらも、再現VTRの代わりに動く挿し絵のドラマが入る構成。
自分の理論が正しいことが余程嬉しいのだろう。発掘した証拠をその手に掲げ、超常的な中世の物語の進行とともに博士の興奮は増していくばかりだ。
挿し絵 : 姫をどこに隠した!!ええい言わぬか!!
博士 : 姫が隠れていたのはここです(満面の笑み)
挿し絵 : 姫を見つけなければ…
博士 : その洞窟はここです(すごい笑顔)
挿し絵 : 姫を渡せ!!
博士 : この場所です。私が発掘しました(いい年して無邪気な笑顔)
挿し絵 : いや渡さん!!!
博士 : (屈託のない笑顔)
挿し絵 : 決闘は激しさを増してゆく
博士 : それここです(もうね、ニッコニコ)
挿し絵 : やがて物語はカオスな方向に…
博士 : それもここです。私が見つけました(ものすっごいニッコニコ)
なんだこれは!?楽しいぞーーー!!!(文字にするとこのスピード感が伝わらないのが悔しい)
もっと観ていたいと思うけど、短編なんだよなあこれ。長編ないかな…
しかしこの短編集、ダークでグロいのは一貫してるけど、ひとつひとつの作風がガラリと変わるシュヴァンクマイエル。すごいなぁ。これは明日の夜の『ジャバウォキー』が楽しみです♪