増村保造監督が新幹線爆破のサスペンス⁈と気になっていた今作、新幹線の騒音で精神が狂ったお婆さんの冒頭シーンから監督らしさが出ていて引き込まれました。
新幹線の騒音公害をめぐる社会派作品。東京オリンピックに間に合わせるよう急速に作られた東海道新幹線は、住民の騒音対策については後回しになっていた。訴訟も行われていたが国も国鉄も対処は遅れていた。それに怒りを覚えた青年医師(近藤正臣)が騒音対策に今すぐ対応しなければ10日後に新幹線を爆破するという脅迫状を国鉄に送る…
アメリカで犯罪心理を学んだというエリート捜査官(田宮二郎)があっという間に犯人の目星を付ける。犯人の行動もさっさと読んで、そんなバカな!と思える早さで解決していくのが昭和っぽい。テンポがよくて面白かった。
東宝の社内から放映反対の声が出て、過激な表現を削除しての放映。国鉄に遠慮してなのか、ラストの描写が残念だったけど増村監督の強い信念を感じました。
近藤正臣がカッコいいし、関根恵子と梶芽衣子が美しかった。モテる男だからこそ出来た犯罪なのかも。
✴︎マツモトタクシーさんありがとうございました✴︎