きっと猫さんの映画レビュー・感想・評価

きっと猫

きっと猫

忘れない、パレスチナの子どもたちを(2022年製作の映画)

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忘れない。

戦争の被害で亡くなった子供たちの家族が語る、生前の子供たちの様子。
悔しそうに泣きながら話す人も、あの頃を思い出すように愛おしく話す人も、家族は子供たちのことを絶対に忘れないだろうし、私
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香港、裏切られた約束(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分自身を危険に晒してまでこの作品を世に放ってくれた監督に尊敬の意を。

授業では「香港は一国二制度でとても安定していていいところだ」と教わっていたので、全くそんなことないじゃないか。と思いながら観て
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人間の境界(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

原題:Zielona Greenica
「政府の許可なく非合法に越境する」
1.家族
2.国境警備隊
3.活動家
の3つの視点が織り交ぜられて繋がっていく。

緑色のタイトルから一転、モノクロの映像美
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ジガルタンダ・ダブルX(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

「支配者よ、なぜだ?」
「ひとりじゃない、映画と行くんだ」

大傑作。今年1番かもしれない。
一応続きもので前作に『ジガルタンダ』があるんだけれど、そっちはまだ観れてない。完全に繋がっているわけではな
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.5

「これから先も続く沙織里さんたちの苦しみに寄り添ってあげたいかな」

テレビってなに?報道ってなに?
真実ってなに?おもしろいってなに?
"現実"って感じ。見えない先の光と希望、底なしのどん底。生き地
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.0

「この先日本は少子化と高齢化で終わっていくので、がんばって生存するしかない」


なんだか勝手に『生きてるだけで愛』みたいな感じかなあ、と予想しながら映画館に行ったけどちょっと違った。

これをZ世代
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ひどくくすんだ赤(2022年製作の映画)

3.1

戦隊ヒーローの行く末。
確かに考えたことなかったなあ。

自分の犯した罪のケジメとして仲間を、、、なんてレッドにしか出来ないぜ!とか思ってしまった。

たくさん考えたいけどギブ。
この短さの上映で良か
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.4

「誰でも、君に恋をする」

この監督の"美"に一生着いていきたい。
主役3人のご尊顔を拝めて眼福でした。
海をバックにしたゼンデイヤがマーメイドそのもの。可愛くて綺麗で、年齢の幅がすごい。

タシがコ
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ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ(2024年製作の映画)

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宣言通り泣いた。
自分が努力とは無縁の生き方をしてきたので、悲鳴を上げる身体に鞭を打って、命を削りながら、魂を込めてひとつの作品を作り上げる様子を観ると泣かずにはいられなかった。
圧倒的なプロ集団。
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ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

「今日で20歳の誕生日だから、いっちばん高い宮崎牛が食べたい」
「溶けるくらい甘やかしてやるよ」


スベりまくりだ。狙ってる感がすごい。
ただ、アクションは見応え抜群。
静と動とは言うけれど、そこで
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マルホランド・ドライブ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

4.0

まさかこんなにはやく観れると思っていなかったので嬉しい。めちゃくちゃ面白かった。

心臓が弱いのでたぶん2度ほど死んだ。
音がずっと怖すぎる。映画館だと迫力満点。
これが夢の中だったら現実でも死んでい
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

「我は死神なり、世界の破壊者なり」
1.核分裂
2.核融合

『アインシュタインと原爆』『リッチランド』を観てから満を持しての今作鑑賞。
IMAXでなくても音が凄い。映像、音、呑み込まれる。
会話劇な
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.7

「今日がその日ではない」

タイムスリップものが大好きなので、期待値高めで鑑賞。
中盤眠くて仕方なかったけどラストが最高。タイトルバックが良すぎる。自主制作映画のタイトルバックってなんでこんなに良いん
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千年女優(2001年製作の映画)

5.0

「かつて大女優と謳われた老女が自分の一代記を語っているはずが、記憶は錯綜し、昔演じた様々な役柄が混じりはじめ、波瀾万丈の物語となっていく。」

のメモ書きからこんな愛の物語にまで発展していくのが流石、
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チルドレン・オブ・ザ・コーン3/都会の収穫/スティーブン・キング/アーバン・ハーベスト(1994年製作の映画)

3.6

子供教祖の中でいちばん邪悪。
ガトリンからシカゴへと舞台が移ってもひとりで布教する。しかも異教徒だらけの場所で。

主人公とそこで出会った女の子のカップリングが1~3それぞれで出てくるが、3はラストま
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チルドレン・オブ・ザ・コーン2/最後のいけにえ/スティーブン・キング/死の収穫(1992年製作の映画)

3.0

改題して正解だったと思う。
1作目の方が不穏な空気感あったな。
今回もめちゃくちゃ大人が殺される。
圧死とか嫌だな〜、嫌なんだけど最高。
ゴア要素満載。

ヘルレイザーみたいな青いビリビリが流れるのは
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チルドレン・オブ・ザ・コーン<4K>(1984年製作の映画)

3.2


原作ちゃんと読もうかな。
原作者スティーブン・キングも批判するほど、原作とかけ離れた映画らしい。

割と面白く観れた。子ども教祖。
出だし好調でバー?カフェ?で大人たちが大量に殺されていく様子や、追
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ハウスシャーク(2017年製作の映画)

1.7

お遊戯会サメ映画。やたらと長い。
サメの造形がヘンテコなのに血にはこだわりがあるっぽい。
サメ、ちょっとだけモチモチしてそう。
カマキリ戦法の特訓だけゲラゲラ笑った。

ノー・シャーク(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「考えもせず、話しもせず食事も排泄もせず、ただその場に美しく寝て私のものになれば良いのに」

噂のサメ映画(?)
最大級の希死念慮と自己愛。
サメに喰われて死にたいと夢見、願う女が数箇所のビーチを訪れ
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温泉シャーク(2024年製作の映画)

2.6

サメの登場がはやくてとってもよい。
タイトルバックが最高!!!!!
特撮へのリスペクトが垣間見えるジオラマも、なんとか科学的に対処しようとする姿勢も高評価。
ひたすらに馬鹿馬鹿しいしんだけど、情熱が伝
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.5

「理解できないけど、愛してる」

あまり得意ではないドラン作品。
自己投影が過ぎるのと背景を知っていたら評価せざるを得ないと思ってしまうから。

家族だから言えないこと、他人だから言えること。誰しも家
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.1

「27歳は若くない」

この日のために数年前に買ってからずっと眠らせていたDVDが再生出来なくて落ち込んだ。
そんな27歳の始まり。
この映画を観るにふさわしくて人生が愛おしく感じてしまう。

『誕生
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

「猫に名前をつけるのは最も尊いことだ」

初鑑賞。
本当に初鑑賞か?と思えるほどの内容の濃ゆさだった。
この台詞、実際に言い放ったことあるな、で恥ずかしくて直視できなくて悶えた。
さすがは坂元裕二脚本
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.3

アクションシーンは変わらず格好いいんだけど、日常シーンの狙ってる感がダメだった。
それと、熱血な殺し屋ってちょっと寒い。

前作でメイド長?に「金あるんで」ってって言ってたのに、金なくなってて可哀想。
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ポライト・ソサエティ(2023年製作の映画)

4.2

現代の最高のシスターフッド映画。

イギリス、ロンドンでパキスタン系のカーン家の次女リア・カーンはスタントウーマンになりたくて特訓の日々。
美術学校を休学中の姉リーナは大富豪の嫁候補に上がるが、それが
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

絶対に観ないぞ、と謎に息巻いてたのに映画館へ行くたびに続編の予告が流れてドラマも始まっているので、折れました。観た。

なんてかわいい殺し屋なんだ、まひろとちさと。一瞬で好きになっちゃったな。
こうい
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リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜(2020年製作の映画)

3.6

「人さえ残れば、文化も残る」

ドラマ版が大好きで観てたけど、映画は未視聴だったので。ドラマも観返したい。

サブカル魂あちい〜
サブカルって地下に潜ってこそだからこんなに地上に出てくると耐性ついちゃ
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ACIDE/アシッド(2023年製作の映画)

2.7

酸性雨というよりも硫酸そのものが上空から降ってくる感じ。
殺傷力が強すぎて防ぎようがない。
皮膚が酸で溶ける様子はめちゃくちゃ痛そうで、グロい。

父親が家に泊めさせてくれた親子を地下に追いやった時、
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ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版(1973年製作の映画)

4.2

「人間はクズだが、世界は美しかった」

めちゃくちゃ面白かった。
1970年代の暗い雰囲気と不安と前に進む社会の様子が50年後の未来のニューヨークを描く。
50年後に人口が増加して、食糧不足になり安楽
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メシア・オブ・ザ・デッド/メサイア・オブ・デッド(1973年製作の映画)

3.1

ホラー秘宝まつり2024
日本初公開

1番最後に観て良かった。
脚本が意外としっかり作られていて、最後のまとめ上げには拍手したくなる。
物語の進行がゆっくりなので睡魔と戦いながらだったけれど、映画館
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デリリウム(1972年製作の映画)

2.1

ホラー秘宝まつり2024
日本初公開

よくある連続殺人もので、最後は百合。
これは百合。
女性たちが常に胸がはだけた状態なのが面白い。あとみんな欲求不満。

首締めるしかないワンパターン殺人で飽きて
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悪魔のしたたり/ブラッドサッキング・フリークス(1974年製作の映画)

2.3

ホラー秘宝まつり2024
日本初公開作品

脳みそシェイクして吸ってた。
次こうでしょ?みたいな拷問待ちをしてる女優さんがちょっと可愛かった。

結局SなのかMなのかどっちなんだい?

面白くはない。

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.7

「"また"と言ったら本当に再会してしまう」

韓国リメイク版を先に観たので、目新しさはなかったけれど、中国語って耳心地が良くて好きだった。

女の子の友情ってこんな感じ。
七月と安生みたいに誰かの人生
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.1

「人って誰かを間に合わせに使いながら生きてるんじゃないかな」

原作は途中で放り投げ、映画も2度ほどチャレンジしては諦め、ようやく寝ながら最後まで観た。

杉咲花の笑顔は世界を救い、岡山天音は役目を終
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男女残酷物語/サソリ決戦(1969年製作の映画)

4.6

ウルトラ・ポップ・アヴァンギャルド・スリラー、めちゃくちゃ最高だった。
男と女、洗練と野蛮、表裏一体だ。
サソリの性行為はオスの絶頂時にメスが食い殺す、というのに感銘を受けて虚勢心でプロの女を雇って殺
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