子どもの混浴年齢引き下げに「いい流れ」
子どもと温泉に行くとき混浴させてよいかどうか、子どもと何歳までお風呂に入っていいのか……と迷った経験はないだろうか。あるいは自分が子ども時代、銭湯や温泉で性的な目で見られて嫌な思いをしたという経験はないだろうか。
今年はじめ、全国の多くの自治体で、子どもの混浴可能な年齢が見直されるというニュースが報じられた。きっかけは厚生労働省が2020年12月に国の指針である「衛生管理要領」を見直したこと。銭湯や温泉など公衆浴場において「おおむね10歳以上の男女を混浴させないこと」としていた指針を、「7歳以上」に引き下げたのだ。これからは、「子供と混浴7歳以上はダメ」と変わる可能性が大きい。
このニュースに関連して、ツイッターなどのSNSでは様々なコメントが上がった。
たとえば「何歳だろうが子どもに混浴はさせたくない」という声や、「3歳児でも羞恥心はありますよ」「子どもであっても、少しずつ性的な関心が出てくる。子どもが誰かの体を凝視することも加害になる。子どもを加害者にも、被害者にもしたくない」「湯の中で男児が身体をすり寄せてきた」、また「6歳でも不安。小児性被害に遭わないとは言い切れない」「アメリカだと3歳から実の親子でも混浴はNGです」といった声だ。
一方で、「いちいちそんなことまで気にしなくてはいけないの?」「シングルの親や障害を持つ子がいる家庭は温泉を楽しめなくなる。配慮してほしい」という声もあった。混浴を問題視する声は、大きくなっていると感じる。
小児医療の専門家として「子どもを混浴させることは、のぞきや盗撮をはじめ小児性犯罪の温床となるという指摘もある。(年齢引き下げは)いい流れ」と話すのは、新生児科の小児科医で、漫画『コウノドリ』の取材協力者のひとりでもある今西洋介さんだ。
社会は小児性被害を甘く見過ぎている。そもそも混浴可能年齢が自治体毎にバラバラだったのも異常で、界隈で有名な栃木県の11歳は論外だった。2020年12月に厚労省が ようやく9歳から6歳に引き下げるよう通知を出し、年齢を引き下げる自治体が続々と増加。いい流れ
子どもの発達から見て、今回の「混浴年齢は6歳まで」という制限は妥当なのか。また、公衆浴場などで子どもが性被害に遭わないようにするため、親はどのようなことに気をつけたらいいのか。子どもの心身の発達や小児性被害の実情にも詳しい、今西さんとともに考えたい。