ツイッターTV! ~共有体験として見直される新しいテレビ視聴のあり方 vol.1

市川 裕康

 あなたはテレビを観ながら、その番組に関してツイッターでつぶやいたり、関連するいろいろな人の発言を見たりしたことがありますか?或いはツイッターだけを見て、テレビ番組をもう見ない、という人はいますか?

米ビジネス誌ファストカンパニーの表紙より:ツイッター社のメディア・パートナーシップ・ディレクター、Chloe Sladden氏

『今年起きた様々なイベントを振り返る際、スーパーボール、冬季オリンピック、ドラマの「ロスト」、チリ救出劇・・・、常に活発なツイッター上でのディスカッションがありました。

 今(米国のテレビ視聴のあり方で)起きていることは、スポーツ、事故、そして災害等のリアルタイムのライブ中継に対し、ツイッターを通じて視聴者が共有体験として集い、語り合っているようなものなのです。

 もし生のテレビ番組そのものを見ずに、友達や、有名人、或いは見ず知らずの人のコメントをツイッターで読んでいるだけなら、(テレビを見ながらツイッターをするという新しい視聴方法からすれば)あなたはそのショーの半分を見逃しているのです。』(筆者抄訳)

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 ツイッター社のメディア・パートナーシップ・ディレクター、Chloe Sladden氏は、米国ビジネス誌ファストカンパニーの最新号のカバー・ストーリー、「見逃すことの出来ないツイッター・テレビ視聴」という特集記事でこう語り、ツイッターはテレビの敵というよりも、視聴者を呼び戻す味方にもなりうることを訴えています。

 この記事は、なにもツイッター社が新しく作ったテレビの話ではありません。世界で1億6千万人のユーザーによって、毎日合計9000万以上ものツイートを発信するリアルタイム・コミュニケーション・ツールが、どのようにしてテレビ視聴という体験を定義し直そうとしているかについて書かれた記事です。

 記事のサブタイトルにもあるように、報道ニュースのCNN、音楽番組のMTV、フットボールリーグのNFL、そしてグーグルのような企業が収益を生むしくみとしてテレビとの連動ビジネスに注目し、取り組んでいる様子が詳細にレポートされています。

MTV ビデオ・ミュージック・アワーズ2010 特設ツイッターサイト

 

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