朝日新聞東京本社を見学してきました~まさに技術の結晶、超高速カラー新聞輪転機編~
GIGAZINEの10周年記念書籍「未来への暴言」は朝日新聞出版から発行されているからという理由で朝日新聞東京本社を取材しているわけですが、いよいよ新聞社の最重要施設と言っても過言ではない、新聞を刷りまくる超高速カラー新聞輪転機も撮影してきました。
これは本社地下に存在しており、さらに最深部にずらーっと並んでいるこの巨大ロールを巻き上げて印刷するという巨大なもの。ちなみに上記写真に見えている紙、これをわずか2日間で使い果たしてしまうほどの規模です。
というわけで、一体どれぐらい巨大でどれぐらいの規模なのか、そしてその恐るべき高速さを実感できるムービー再生は以下から。
そんなわけで今度は屋上から地下にやってきました。
なんだか年季の入りまくったヘルメットがいっぱい。椎名林檎が来たときはここで記念撮影したらしい。
これが朝日新聞の輪転機。5年前にリニューアルしたものとなっています。
紙がこのさらに地下の階から巻き上げられ、下から上へと通過して印刷されるという仕組み。
ものすごい速度でカウントされていますが、これはまだ本気の速度ではなく、朝刊をするときなどは全ラインがフル稼働し、このさらに3倍の速度になるとか。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その1:カウント中
この輪転機はパッと見ると3階建てみたいな感じになってします。
紙は下から上へと巻き上げられながら印刷されていく感じ。
なんというか、ひたすら巨大。奥行きもすごい。
輪転機のまわりをこのようなベルトコンベアーの立体版みたいなものが縦横無尽に駆け巡っており、パッと見るとジェットコースターみたいになっています。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その2:超高速コンベア
シャッター速度を上げて撮影しているので停止しているように見えますが、実際にはすさまじい速度です。
下から上、さらに上から下という感じで駆け巡りまくってくれます。
こうしてぐるりと一周する頃にはちゃんといつもの新聞の束になっている、というわけ。
ここからコントロールしています
これは新聞を読んで一休みしているのではなくて、印刷品質をチェックしているところ。なんというか、この前の大日本印刷といい、表紙カバーの印刷といい、本当に印刷関係はこのあたりの品質の高さは尋常ではありません。
さらにモニターで印刷状況を目視でも監視
「上にいってみますか」ということで、輪転機の2階へ。これはよくテレビドラマや映画などで出てくる印刷したての第一面が見えるというアレ。「大物議員、汚職で逮捕!」とか「ついにNASAがUFOの存在を認める!」とか出てくるアレです。
高速すぎて見えないので、シャッター速度を上げてみましたが、やっぱりよくわかりません。これがあと3倍まで速度アップできるというのも驚愕。ここで新聞の真ん中の折り目が付くわけです。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その3:映画とかのアレ
これはその前段階、印刷途中のもの。ドラムの回転速度が速すぎて何をしているのかさっぱりわかりません。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その4:ドラム高速回転
そして輪転機の最上階、3階部分へ。下から印刷されて巻き上げられた紙がここで重なっていくわけです。
近づいたらそのまま真空の刃で切断されるのではないかと思えるほどの速度。
もう何のために何が行われているのか、頭では理解できてもそのまま口を開けて唖然呆然としてしまうレベル。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その5:最上段
うひゃあ。
ウヒョー。
奥の方に行けば行くほど重なっていくらしいのですが、スピードが速すぎて視認できません……
印刷していると言うよりも「流れている」と言った方が正しい
コンベアの速度も尋常ではなく、ジェットコースターみたいな状態に。
輪転機最上階のさらに外側をぐるりと回るコース
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その6:ジェットコースター状態
3階部分から1階部分まで駆け上がったり急降下したり、すごすぎ。
昔はこれだけの設備を保有している新聞社だけが情報の発信者であったことを考えると、インターネットの出現による「個人でも情報を発信できる」ということの意味と価値がよくわかります。
で、ここはさらに輪転機よりも下のフロア。
ここからロール紙が上の輪転機へと巻き上げられていくわけです。
これが実際に印刷中の状態。巨大なトイレットペーパーが高速で上に向かって巻き取られていく、そういうイメージ。
YouTube - 朝日新聞 超高速カラー新聞輪転機 その7:地下ロール紙
これだけ巨大なロール紙、交換作業はさぞかし大変なのだろうと思って聞いてみると「昔は手でごろんごろんと押して移動させて入れ替えていましたが、今はロボットが自動的に処理します」とのこと。これがそのロボット。1台で高級車よりもさらに上のお値段。
ロール紙の置いてある床の下にロボットがするすると移動し、ロール紙を固定しているレバーが動いて、ベルトコンベアでロボットの上に乗せ、輪転機まで運ぶという感じです。
なんだか紙というより弾丸っぽい。
ロール紙いっぱい。
これでわずか2日分。ロボットで自動管理しているのでこのフロアにいる人数はたった1人。省力化の極みです。
そして印刷に使うインキを発見
藍インキ
墨インキ
こんな感じでどっかんどっかん使われます
そんなわけで次は巨大撮影スタジオ編です。乞うご期待。
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