ラズパイのモニターの中から蟹チップ
2024年12月9日(月)に登場した「Raspberry Pi Monitor」はUSB給電で動作するフルHD液晶モニターで、「IPSパネル搭載」「ノングレア仕上げ」「スピーカー搭載」「VESA規格対応」「角度無段階調整可能」「重さ843g」といった特徴を備えています。かなり完成度の高いモニターだったので、分解して内部構造も確認してみました。
Raspberry Pi Monitor – Raspberry Pi
https://www.raspberrypi.com/products/raspberry-pi-monitor/
Raspberry Pi Monitorの外観や使い勝手は以下の記事にまとめています。今回はRaspberry Pi Monitorを分解して内部構造を確認してみます。
USB給電で使えるフルHDモニター「Raspberry Pi Monitor」レビュー、ノングレア&軽量なので持ち運びオフィスワークにも便利 - GIGAZINE
モニターの外装をくまなく探してもネジ穴などは見つからなかったので、隙間からこじ開けることにします。
Raspberry Pi Monitorは前面フレームと背面フレームで内部パーツを挟むような構造をしているので、前面フレームと背面フレームの間にヘラを挿入して隙間を広げます。
隙間を1カ所広げると、後は手で簡単に外せました。
前面フレームと背面フレームがスピーカーのケーブルでつながっているので、断線しないように注意。
前面フレームを取り外すとこんな感じ。
液晶パネルは両面テープで固定されていました。両面テープは赤枠で示した部分の裏側に貼り付いています。
両面テープの粘着力はかなり強力。液晶パネルが曲がって割れないように気を付けながらヘラを突っ込んで両面テープを剥がします。
液晶パネルが外れて金属プレートが現れました。なお、両面テープの再利用は不可能なので、組み立て時には別の両面テープを用意する必要があります。
液晶パネルはBOE製でした。
金属プレートとフレームは2個のネジで固定されています。
ドライバーでネジを外します。
フレームが外れました。
フレームの下には基板が隠れていました。
基板は特に固定されておらず、簡単に外れます。
基板を正面から撮影してみました。
ひっくり返すとこんな感じ。
左側に操作ボタン、右側に処理チップや各種ポートが実装されています。
ボタンは「音量上下ボタン」「明るさ上下ボタン」「電源ボタン」の5個。
各種チップは金属カバーの下に隠れています。
どんなチップを搭載しているのか気になるので、金属カバーをニッパーで切り離すことにしました。
ニッパーでどんどん切り取って行きます。
処理チップが現れました。
処理チップは蟹チップことRealtek製のチップでした。型番は「RTD2556VD」です。
音声処理チップ「APA2609」も搭載されていました。
なお、Raspberry Pi Monitorの価格は100ドル(約1万5100円)で、日本の代理店のひとつであるスイッチサイエンスでは税込2万1670円で販売される予定です。
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