削除された内容 追加された内容
m ボットによる e-Gov法令検索のリニューアルに伴うリンク変更 https://elaws.e-gov.go.jp → https://laws.e-gov.go.jp
 
(35人の利用者による、間の41版が非表示)
1行目:
{{Expand English|Cruelty to animals|date=2023-10}}
{{複数の問題|未検証=2009年6月
|独自研究=2012年3月}}
{{暴力的}}
[[File:Большая Мэри (Big Meri), 1916-10-13SilverSpring1981.gifjpg|thumb|200pxupright|[[メアリ (象)|メアリ]]サル処刑実験、[[19161981年]] ]]
'''動物虐待'''(どうぶつぎゃくたい、[[英語]]:cruelty to animals)とは、[[動物]]に対する[[虐待]](加虐行為)のこと。不当な[[暴力]]をふるったり、その習性・性質を無視して扱ったり、保護責任があるにもかかわらず[[遺棄]]や放置(飼育放棄・[[ネグレクト]])したりする行為を指す。
[[Image:SilverSpring1981.jpg|thumb|left|upright|サルの実験、[[1981年]]]]
'''動物虐待'''(どうぶつぎゃくたい)とは、[[動物]]に対する[[虐待]](加虐行為)のこと。不当な[[暴力]]をふるったり、その習性・性質を無視して扱ったり、保護責任があるにもかかわらず[[遺棄]]や放置(飼育放棄・[[ネグレクト]])したりする行為を指す。
 
対照的な語として、動物愛護([[動物福祉]])がある。
 
== 概要 ==
[[File:Большая Мэри (Big Meri), 1916-10-13.gif|thumb|200px|[[メアリ (象)|メアリ]]の処刑、[[1916年]] ]]
特に動物に対する[[虐待|加虐行為]]では、加虐する側の性格的な問題も見られる。人への影響としては、虐待を受けた動物の状態によっを見他の人が不快感を催したり、虐待を行った人間に対して不快感・不信感を抱くケースといったことがある。([[矢ガモ]]事件など)
 
この行為の多くは、数量の上では自分の飼っている[[ペット]]や[[家畜]]に対する飼育行為の不備や怠慢に拠るものが最も多いとされ、一部には自分の所有するそれら動物に対して暴行を働、あるたり殺害する行為が含まれる。その一方では他人の所有する動であに対すペット暴行家畜殺害または付近の野良猫や野生動物への加虐(暴行・殺害)行為も存在し、する。特に[[所有権]]の問題も絡んで、多くの社会では[[犯罪]]行為([[器物損壊罪|器物損壊]])と見なされる。
 
その他、[[アニマルスポーツ]]全般に対して、虐待ではないかという見解もある。しかし、例えば[[ばんえい競走]]においては「馬と騎手との信頼関係が形成されている」という意見<ref>[http://www.tokachi.co.jp/kachi/jour/07keibajyou/20070419/03.htm 競馬場に行こう!! 3 パドックで輝く馬の姿] - 十勝毎日新聞社</ref>。歴史的には[[狐潰し]]のよう鞭を打つ・拘束具を着ける、毎回ほとんの動物が死人間対す競技もあった。[[スペイン]]に行為としてはおよそ認められないが、それだる[[闘牛#スペインでの衰退・禁止|闘牛]]は、を理由に動物愛護の高まりもあり「闘牛禁止法」ができた地域も近年あ虐待だとされことは少ない
近年では[[人道]]上の見地や犯罪抑止の観点から、自己の所有する動物に対する虐待行為も犯罪として見なされるようになり、また飼育動物の遺棄に関しては、遺棄された動物が周辺に迷惑を掛ける事もあるため、これも犯罪行為と見なす所は多い。この他、[[道徳]]の範疇に於いて無意味な暴力・殺害が忌避される事から、動物に対するそれら行為でも、一定の嫌悪感を他の人に与える。
[[File:Steer Roping Rodeo.jpg|thumb]]
[[File:Bile bear.jpg|thumb]]
 
また、虐待とは異なるという考え方もあるが「調教師・飼育員などの人間を死亡させたけじめ」として、結果的に[[処刑]]・[[殺処分]]された動物もいる([[メアリ (象)|メアリ]]、[[トプシー (象)|トプシー]]、[[ブラック・ダイヤモンド (象)|ブラック・ダイヤモンド]]など)<ref group="注">象の場合知能が高く、人間に対して力で優位にあることを示す習慣を身に着けてしまった場合、同じことを繰り返す危険性があるため殺処分となる。【要出典】現代においては「けじめ」というよりはこの習性のために処分を取らざるを得なくなる。同様に野生の熊の場合一度人間の味を覚えた個体は殺処分される。</ref>。
[[アニマルスポーツ]]全般に対して、虐待ではないかという見解もある。しかし、例えば、[[ばんえい競走]]においては「馬と騎手との信頼関係が形成されている」という意見がある<ref>[http://www.tokachi.co.jp/kachi/jour/07keibajyou/20070419/03.htm 競馬場に行こう!! 3 パドックで輝く馬の姿] - 十勝毎日新聞社</ref>。歴史的には、[[狐潰し]]のような、毎回ほとんどの動物が死に至る競技もあった。[[スペイン]]における[[闘牛#スペインでの衰退・禁止|闘牛]]は、動物愛護の高まりもあり「闘牛禁止法」ができた地域も近年ある。
[[File:Calf Roping Rodeo.JPG|thumb|首をロープで締められ、引きずられる牛]]
 
無職の50代の[[男]]が逮捕された事例では、動物虐待が[[インスタグラム]]の「再生回数を増やす道具」に使われていた<ref>{{Cite web|和書|url = https://www.bengo4.com/c_1009/n_13723/ |title = 動物虐待が「再生回数を増やす道具」に…子猫を無理やり泳がせ、インスタに投稿 |date = 2021-10-29 |website = 弁護士ドットコムニュース |accessdate = 2021-10-31}}</ref>。このような([[YouTube]]等の動画サイトを含めた)[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]に投稿する事件も散見されるという。
また、虐待とは異なるという考え方もあるが「調教師・飼育員などの人間を死亡させたけじめ」として、結果的に[[処刑]]・[[殺処分]]された動物もいる([[メアリ (象)|メアリ]]、[[トプシー (象)|トプシー]]、[[ブラック・ダイヤモンド (象)|ブラック・ダイヤモンド]]など)<ref>象の場合知能が高く、人間に対して力で優位にあることを示す習慣を身に着けてしまった場合、同じことを繰り返す危険性があるため殺処分となる。現代においては「けじめ」というよりはこの習性のために処分を取らざるを得なくなる。同様に野生の熊の場合一度人間の味を覚えた個体は殺処分される。</ref>。
[[File:Intracardial-injection-rat.JPG|thumb|right|殺処分されるネズミ]]
 
=== あとむ意識の所在 ===
動物でも、[[哺乳類]]等の、一般的にペット等の愛玩動物として扱われる事が多い種類の物では、それらを不当に扱う・扱われる事に、一定の不快感を覚える人が多いとされる。その一方で、自身の[[ストレス (生体)|ストレス]]から加虐を行う人も一定数存在する他、加虐する・またはその行為を見る事で[[性的興奮]]をおぼえるとする人も存在し、代替として[[昆虫]]や[[カエル]]等を用いる[[アダルトビデオ]]が合法的に流通している現状がある。(これについては[[獣姦]]の項を参照のこと)
 
29 ⟶ 30行目:
 
=== 日本における動物虐待行為の取り扱い ===
[[日本]]では、[[愛護動物]]<ref group="注">[[ウシ]]・[[ウマ]]・[[ブタ]]・[[ヒツジ]](めん羊)・[[ヤギ]]・[[イヌ]]・[[ネコ]]・[[ウサギ]](いえうさぎ)・[[ニワトリ]]・[[ハト]](いえばと)・[[アヒル]]、または人が占有している動物で哺乳類、[[鳥類]]又は[[爬虫類]]に属するもの</ref>に分類される動物の扱いに対して、[[罰則]]付きの虐待禁止を謳った[[動物の愛護及び管理に関する法律]](通称、動物愛護法)によって、様々な規制を設けている。主な罰則対象行為は以下の通り<ref>[http{{Cite web|和書|url=https://lawlaws.e-gov.go.jp/htmldata/S48/S48HO105.htmldocument?lawid=348AC1000000105#1000000000000000000000000000000000000000000000004400000000000000000000000000000299 |title=動物の愛護及び管理に関する法律 (昭和四十八年法律第百五号)第四十四条]|publisher=e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 |date=2017-6-2 |quote=2018年6月1日施行分|accessdate=2020-1-7}}</ref>。
; みだりに殺し、又は傷つける : 年以下の懲役又は百万円以下の罰金
; みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等 : 百万円以下の罰金
; 遺棄 : 百万円以下の罰金
37 ⟶ 38行目:
[[2005年]]に入って、以前より問題視されていたペットショップ等の動物販売業に於ける不当な「商品」の取り扱いに関して、政府与党は動物愛護管理法の改正を検討中で、従来の届け出制から、地方自治体の許認可制へと切り替えようという動きがある。同改正案成立の場合には、自治体が動物取り扱い業者に指導を行い、従わなければ営業の取り消しを行えるとされる。過去幾度も指摘されていた、店頭における管理の悪い業者は、今後淘汰される可能性がある。
 
他、動物を虐待目的で引き取ったケースについて、[[詐欺罪]]が適用された例がある<ref>[https://web.archive.org/web/20120124230218/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120125/crm12012501300002-n1.htm 虐待目的隠し、猫引き取る 詐欺容疑で男再逮捕] 産経新聞 2012年1月25日</ref>。
 
;統計
なお参考までに、欧米の事情では『飼い犬が朝食のベーコンエッグを盗み食いしたら飼い主は容赦しない。しかしそれでも叩くのはまれである。身体ディスプレイもしくは言語的手段によって根気よく諭す。もしたたく場面を隣人に見つかったら即座に911番(日本の[[110番]]及び[[119番]]に相当)通報され、逮捕される』と言われる{{要出典|date=2008年8月}}。
2020年3月26日の警察庁の発表によれば、2019年に警察が動物愛護法違反で摘発した事件は105件、逮捕・書類送検したのは126人(うち逮捕は5人)で、こうした統計を取り始めた2010年以降で最多。虐待された動物はネコ66件、イヌ27件、ほかにウマ、ウサギ、タヌキ、ニワトリ、フェレットなど。内容別は「遺棄」49件、「虐待」36件、「殺傷」20件。第三者からの情報で警察が認知したのは63件だった<ref>{{Cite news |url=https://www.asahi.com/articles/DA3S14417950.html|title=犬の頭殴り殺害・インコにライター 動物虐待、摘発105件 昨年、通報増え最多:朝日新聞デジタル|newspaper=|date=2020-03-26}}</ref>。
 
2021年3月25日警察庁発表によれば、2020年に警察が動物愛護法違反で摘発した事件は102件あり、117人が逮捕・書類送検された。現在の統計の取り方を始めた2010年以降、2019年の105件に次いで2番目に多かった。虐待された動物は、ネコ(57事件)とイヌ(36事件)で9割。ほかにウマ、ヤギ、フクロウ、トカゲ、カメなど。内容別では「遺棄」(48事件)、「殺傷」(29事件)、「虐待」(25事件)<ref>{{Cite news |url=https://www.asahi.com/articles/DA3S14846981.html|title=動物虐待、過去2番目の102件 20年、逮捕・書類送検は117人:朝日新聞デジタル|newspaper=|date=2021-03-11}}</ref>。
 
=== 欧米における動物虐待行為の取り扱い ===
なお参考までに、欧米の事情では『飼い犬が朝食のベーコンエッグを盗み食いしたら飼い主は容赦しない。しかしそれでも叩くのはまれである。身体ディスプレイもしくは言語的手段によって根気よく諭す。もしたたく場面を隣人に見つかったら即座に911番(日本の[[110番]]及び[[119番]]に相当)通報され、逮捕される』と言われる{{要出典|date=2008年8月}}。
米国では警察だけではなく、動物虐待に関する民間の団体も限定的ではあるが警察としての権限を有しており、虐待に関する意識はきわめて高い。
([[アメリカ動物虐待防止協会]]の項内を参照)
 
また、[[労働党 (イギリス)|イギリス労働党]]は、公約の一つに動物愛護の観点から[[ロブスター]]や[[カニ]]を生きたまま茹でることを禁止する調理法にまで踏み込んだ内容を掲げた<ref>{{Cite web|和書|date=2019-08-30 |url=https://web.archive.org/web/20190902225648/https://www.jiji.com/jc/article?k=2019083100401&g=int |title=商業捕鯨の再開停止を=英最大野党が公約発表 |publisher=時事通信 |accessdate=2019-08-31}}</ref>。
[[File:Animal Cruelty Sea Turtle.jpg|thumb|ウミガメの虐待]]
 
== 歴史 ==
古く動物は、人間によって支配され、消費されるべき物だという思想は、[[キリスト教]]などの[[宗教]]によって強化されながら支持されてきたが、近代にいては単純に消費していった場合に、次第に人間自身の生活環境の悪化([[狩猟]]によって得られる[[食料]]の減少・劣悪な環境に集めて飼育する事によって発生する悪臭など)が見られたため、次第に「動物でも、保護され、一定の快適な環境を提供されるべきだ」という考え方が生まれた。
 
またペットの場合、劣悪な環境で飼育された場合と、快適な環境(または動物の習性や性質に適した扱い)を宛がわれた場合に於いて、動物の反応に明らかな違いが見られる。湿った薄暗い裏庭に繋がれっぱなしで、餌は不十分・散歩にも連れて行かれない犬と、日の当たる充分な広さを持つ庭で、充分な餌と適度な運動(散歩など)を宛がわれた犬とでは、性格の面で顕著な違いが出る。前者の犬は四六時中吠えたり、敵意を丸出しにして噛み付く、小さな物音にも怯えて暴れるといった、ペットとしては不適切な行動が目立つが、後者の犬では人に良く懐き、[[躾]]に従順である事が多い。
 
この他にも、様々な動物の行動に対する観察から、動物にも快・不快を感じる事の出来る感受性があり、その感受性が性格に影響する事が広く知られるようになり、また[[行動科学]]の面では動物の扱いから人間を含む動物の心理面での働きが研究され、動物にも[[喜怒哀楽]]といった心に相当する知能的な働きが見られるとする報告が成されるようになった。
53 ⟶ 63行目:
 
また[[1970年代]]以降、[[アメリカ合衆国|米国]]に於ける[[犯罪学]]上にて、動物に対して虐待(残酷な方法で殺害する行為を含む)を行う事を好む傾向と、[[フロンティア|銃]]乱射や暴行事件・[[凶悪犯罪|快楽殺人]]などの性格異常等に於ける関連性が調査されたが、多くの人を殺傷した凶悪犯罪者や暴行事件の犯人などに、過去の動物虐待経験などの顕著な関連性が見出され、注目を集めている。その一方で、動物虐待行為を愛好する人が一定の[[インターネット|サイト]]上に集まる(地下)[[コミュニティ]]では、凶悪犯罪者を[[アンチヒーロー]]のように祀り上げる傾向も見られるとする報告もあり、[[性格]]の異常性と動物の虐待を関連付けて考える人も少なからずある。{{要出典|date=2018年1月}}
 
1902年6月15日、東京で広井辰太郎・[[井上哲次郎]]らは、動物虐待防止会発起人会を開催した<ref>時事新報</ref>。
 
== 他の事件との関連性 ==
検挙された犯罪者の日常に於ける素行調査にて、動物虐待(特に残虐に殺害するなど)傾向との関連性を指摘する統計は多い。同種の調査は[[プロファイリング]]等の[[犯罪心理学]]方面が発達している米国に於いて顕著ではあるが、日本に於いても、[[2004年]]の[[奈良市小1女児殺害事件]]にて容疑者男性が度々勤務先の犬を蹴っていたとする目撃証言や、[[東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件]]の容疑者[[宮崎勤]]が年少時より動物に残虐な行為を繰り返していたとする証言、[[附属池田小事件|池田小児童殺傷事件]]の容疑者犯人である[[宅間守]]が小中学生時代に猫を火などで殺害していたとする証言、[[神戸連続児童殺傷事件]]にて犯人とされる少年(酒鬼薔薇聖斗)が猫を殺害、たびたびその死骸を放置して周囲の反応を楽しんだとされる等、凶悪事件との関連性を指摘する声は多い。2000年代終盤の頃に[[猫]]の大量殺害容疑で逮捕された[[イスラエル]]のある少年は、猫の殺害に飽き始めた頃から、人間に対して同じ行為を行う計画を練り始めていたと供述した(類似事件の容疑者として語られた[[ロスティスラフ・ボゴスレフスキー]]は、大量の[[野良猫]]に加え複数の人間をも殺害している)<ref>[http://www.haaretz.com/hasen/spages/1066599.html Teen suspected of killing hundreds of cats in various 'murder scenarios'] [[ハアレツ]] {{en icon}}</ref>
また、フランスの昆虫学者[[ジャン・アンリ・ファーブル]]は自分のストレス発散のために、小鳥や小動物を銃で撃って踏み殺したり、カエルやカメ、魚などをゴミ箱に捨てるなど残虐な行為を繰り返していた。アメリカの発明家[[トーマス・エジソン]]は電気、化学の研究のために動物を虐殺していた。
 
2000年代終盤の頃に[[猫]]の大量殺害容疑で逮捕された[[イスラエル]]のある少年は、猫の殺害に飽き始めた頃から、人間に対して同じ行為を行う計画を練り始めていたと供述した(類似事件の容疑者として語られた[[ロスティスラフ・ボゴスレフスキー]]は、大量の[[野良猫]]に加え複数の人間をも殺害している)<ref>[https://web.archive.org/web/20090401080129/https://www.haaretz.com/hasen/spages/1066599.html Teen suspected of killing hundreds of cats in various 'murder scenarios'] [[ハアレツ]] {{en icon}}</ref>。
その一方で、[[児童虐待]]を受けた[[子供]]の中には、自分の受けた虐待行為を、動物に対して行う傾向が見られる。これらの児童や少年・青少年では、抑圧された自己を動物に准えて虐待する傾向があるとされ、児童虐待のあった、またペットが飼われている家庭において、33%の虐待を受けた児童が動物(自分の家のペット)を虐待する傾向が見られたという。([[1983年]][[ニュージャージー州|ニュージャージー]]・青少年家族サービス調査による)また児童虐待が行われたペットが居る家庭において60%に、ペットも児童同様に虐待を被っていたとされる報告も挙がっている。{{要出典|date=2018年1月}}
 
その一方で、[[児童虐待]]を受けた[[子供]]の中には、自分の受けた虐待行為を、動物に対して行う傾向が見られる。これらの児童や少年・青少年では、抑圧された自己を動物に准えて虐待する傾向があるとされ、児童虐待のあった、またペットが飼われている家庭において、33%の虐待を受けた児童が動物(自分の家のペット)を虐待する傾向が見られたという([[1983年]][[ニュージャージー州|ニュージャージー]]・青少年家族サービス調査による)また児童虐待が行われたペットが居る家庭において60%に、ペットも児童同様に虐待を被っていたとされる報告も挙がっている{{要出典|date=2018年1月}}
未成年者、特に幼い児童の多くでは、故意にせよ偶発的なものにせよ、一定の動物虐待行為([[昆虫]]を含む)が見られるが、一般ではそれらは年齢を上るにつれて終息する傾向が顕著である。しかし一部には20代を過ぎても動物虐待傾向が終息しない・むしろ増大するケースもあり、これらのケースでは動物虐待を行わない人に比べ、暴力事件で4倍、[[薬物乱用]]やその他の反社会的行動で3倍もの虞犯性(犯罪を起こしやすい傾向)が見られるとされる。{{要出典|date=2018年1月}}
 
未成年者、特に幼い児童の多くでは、故意にせよ偶発的なものにせよ、一定の動物虐待行為([[昆虫]]を含む)が見られるが、一般ではそれらは年齢を上るにつれて終息する傾向が顕著である。しかし一部には20代を過ぎても動物虐待傾向が終息しない・むしろ増大するケースもあり、これらのケースでは動物虐待を行わない人に比べ、暴力事件で4倍、[[薬物乱用]]やその他の反社会的行動で3倍もの虞犯性(犯罪を起こしやすい傾向)が見られるとされる。{{要出典|date=2018年1月}}
 
これまで日本においては、動物虐待行為の実態及び犯罪との関連性について明らかにされていなかった。しかし、2007年に初めて日本における動物虐待行為と犯罪との関係について、科学的に調査分析した論文が発表された(谷:非行少年における動物虐待の実態-非行少年と対人暴力との関連を中心として。精神医学49巻7号727-733、2007)。
発表によると、動物虐待経験を有するのは一般中学生で約40%、非暴力系事件を起こした犯罪少年で約55%、暴力系事件を起こした犯罪少年で約80%であった。つまり、暴力系事件を起こした犯罪少年は、一般中学生と比較して約2倍の頻度で動物虐待経験を有していたことになる。この結果は、動物虐待と対人暴力との関連性を示唆するものである。ちなみに、この研究発表では、幼少時の被虐待経験と動物虐待行為との関連性は認められなかったという。<ref>[https://ci.nii.ac.jp/naid/40015516371 青少年における動物虐待の実態--非行少年と対人暴力との関連を中心として] </ref>
 
特に動物虐待を愛好する向きには、規範意識や[[道徳]]性の欠如・被害者(動物にせよ、人にせよ)への同情心(共感)が薄い傾向が見られる事もあり{{要出典|date=2018年1月}}、一般では歯止めとなりうる何等かの要素が欠落した結果、動物虐待者と犯罪者との間に、一定の関連・類似性が生まれると見られている。{{要出典|date=2018年1月}}また中には、傷付けられ苦しむ動物に性的興奮を覚えるという[[変態性欲|特殊な性癖]]があるという報告もあり、こちらはより大きい性的興奮を求めて、[[快楽殺人]]者化する事が危惧されるなど、性格・傾向面で問題性を指摘する向きもある。{{要出典|date=2018年1月}}このため特に同種殺人の発生率が高く、またこれを事前に抑止する事に熱心な米国では、特に動物虐待行為に関して、多大な罰則を設ける州も存在している。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==
* [[動物の愛護及び管理に関する法律]]
; 社会通念
* [[:Category:動物福岡猫虐待事件]]
* [[動物の愛護及び管理に関する法律]]
*[[動物福祉]]
** [[生類憐れみの令]]
* [[動物の権利]]/[[動物福祉]]/[[動物愛護団体]]
; 資源・社会行為
* [[家畜]]/[[コンパニオンアニマル]]/[[動物園]]/[[サーカス]]/[[調教]]
* [[食のタブー]]/[[屠殺]]/[[食文化]]
; 事件
* [[:Category:動物虐待事件]]
; 文化
* 『[[残酷の4段階]]』 - [[ウィリアム・ホガース]]の連作
 
{{嫌がらせ}}
 
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:とうふつきやくたい}}
[[Category:動物虐待|*]]
[[Category:動物差別]]
[[Category:動物の権利]]
[[Category:犯罪]]
[[Category:虐待]]
[[Category:教育問題動物倫理学]]