岩田聡のソースを表示

{{別人|x1=数学者の|岩田覚}}
{{Infobox Engineer
| 氏名 = 岩田 聡
| ふりがな = いわた さとる
| 画像 = Satoru Iwata - Game Developers Conference 2011 - Day 2 (3) (cropped 2).jpg
| 画像のサイズ = 220px
| 画像の説明 = [[Game Developers Conference|Game Developers Conference 2011]]に出席した岩田聡<br/>（2011年3月2日）
| 国籍 = {{JPN}}
| 生年月日 = {{生年月日と年齢|1959|12|6|No}}<ref name="nintendo071315"/>
| 出生地 = [[北海道]][[札幌市]]
| 死没日 = {{死亡年月日と没年齢|1959|12|6|2015|7|11}}<ref name="nintendo071315"/><ref name="nikkei071315"/>
| 死没地 = [[京都府]][[京都市]][[京都大学医学部附属病院]]
| サイン = Satoru Iwata's signature.svg
| 最終学歴 = [[東京工業大学]][[工学部]]情報工学科卒業
| 配偶者 = 岩田佳代子<ref name="manabe07">{{Cite web|和書|date=2005-03-09|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→7)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>
| 子供 = 岩田雅人<ref name="manabe07" />
| 両親 = [[岩田弘志]]（父、元[[室蘭市]]長）<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2008/07/29/20080729e_01.html|title=前室蘭市長・岩田弘志氏が死去、改革の基礎築く|publisher=室蘭民報|date=2008-07-29|accessdate=2016-11-18}}</ref>
| 勤務先 = {{plainlist|
* [[ハル研究所]]（1982年 - 2000年）
* [[任天堂]]（2000年 - 2015年）
}}
| 雇用者 = 
| プロジェクト = 
| 設計 = 
| 受賞歴 = {{plainlist|
* [[ゴールデンジョイスティックアワード|Golden Joystick Awards]] 2015 生涯功労賞<ref>{{Cite news|title=Satoru Iwata receives the Lifetime Achievement Award at the Golden Joysticks|newspaper=GamesRadar|date=October 30, 2015|author=Connor Sheridan|url=http://www.gamesradar.com/satoru-iwata-lifetime-achievement-golden-joystick-awards/|accessdate=2017-03-10|publisher=Future plc}}</ref><ref>{{Cite news|title=任天堂 岩田聡さん、ありがとう。「Golden Joystick Awards2015」で生涯功労賞を受賞|newspaper=Engadget 日本版|date=2015-11-04|author=Kiyoshi Tane|url=http://japanese.engadget.com/2015/11/03/golden-joystick-awards2015/|archiveurl=https://web.archive.org/web/20190517035133/https://japanese.engadget.com/2015/11/03/golden-joystick-awards2015/|archivedate=2019-05-17|deadlinkdate=2022-05-01|accessdate=2017-03-10}}</ref>
* [[D.I.C.E. Awards]] 2016 生涯功労賞<ref>{{Cite news|title=DICE honors Satoru Iwata with Lifetime Achievement Award|newspaper=Polygon|date=February 18, 2016|author=Colin Campbell|url=http://www.polygon.com/2016/2/18/11058084/dice-honors-satoru-iwata-with-lifetime-achievement-award|publisher=Vox Media|accessdate=2017-03-10}}</ref><ref>{{Cite news|title=任天堂前社長が受賞　米ゲーム団体の功労賞|newspaper=産経フォト|date=2016-02-19|url=https://www.sankei.com/photo/story/news/160219/sty1602190015-n1.html|accessdate=2017-03-10}}</ref>
}}
| 署名 = Satoru Iwata's signature.svg
}}

'''岩田 聡'''（いわた さとる、[[1959年]]〈[[昭和]]34年〉[[12月6日]] - [[2015年]]〈[[平成]]27年〉[[7月11日]]<ref name="nintendo071315">{{Cite web|和書|date=2015-07-13 |url=https://www.nintendo.com/jp/ir/pdf/2015/150713.pdf |title=代表取締役社長の逝去および異動に関するお知らせ（訃報）  |format=PDF |publisher=[[任天堂]] |accessdate=2015-07-13 }}</ref><ref name="nikkei071315">{{Cite web|和書|title=任天堂の岩田聡社長が死去 55歳、胆管腫瘍で |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLASHC13H56_T10C15A7000000/ |publisher=日本経済新聞 |date=2015-07-13 |accessdate=2015-07-13}}</ref>）は、[[日本]]の[[ゲームクリエイター]]、[[プログラマ]]、[[実業家]]<ref name="iwata">{{Cite web|和書|url=http://www.asahi.com/articles/ASH7F34RLH7FPLFA002.html|title=「天才プログラマー」独創性にこだわる　岩田聡社長死去|publisher=朝日新聞|date=2015-07-13|accessdate=2015-07-14 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20150713075125/http://www.asahi.com/articles/ASH7F34RLH7FPLFA002.html |archivedate=2015-07-13}}<br>{{Cite web|和書|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO89242900T10C15A7000000/|title=岩田社長失った任天堂　直面する３つの課題 |publisher=日本経済新聞|date=2015-07-13|accessdate=2015-07-14}}<br>{{Cite web|和書|url=https://toyokeizai.net/articles/-/77489?page=2|title=岩田聡社長は｢ゲーム人生｣を駆け抜けた - 娯楽の王国を守った経営者の功績とは？|publisher=東洋経済|date=2015-07-21|accessdate=2015-08-10}}</ref>。

[[任天堂]]の元[[代表取締役]][[社長]]で、[[ハル研究所]]代表取締役社長なども歴任した<ref name="iwata"/>。

== 経歴 ==
=== 生い立ち ===
[[北海道]][[札幌市]][[真駒内]]出身{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=11}}。父の[[岩田弘志]]は当時、[[北海道庁]]観光課に勤務する[[公務員]]であったことから、道庁宿舎にて幼年期を過ごした{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=12}}。[[小学校]]は[[札幌市立真駒内曙小学校]]に入学{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=11}}。小学校6年生の時に[[1972年札幌オリンピック|札幌冬季オリンピック]]が開催され、真駒内近隣に建てられた[[選手村]]にサイン帳を持って遊びに行く日々を過ごしていたという{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=13}}。また、真駒内競技場で開催されたオリンピック開会式では近隣小学生による「風船スケーター」として、岩田も参加している{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=14}}。[[札幌市立真駒内中学校]]に入学すると、合唱部に所属し、[[新聞配達]]のアルバイトを始めた{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=17}}。また[[日本電信電話公社|電電公社]]が行っていたコンピュータの時間貸しサービス（[[DIALS]]）によって、初めて[[コンピュータゲーム]]という存在に触れたのがこの頃だった{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=18}}。岩田は1994年に出版された『ゲームデザイナー入門』のインタビュー記事にて「毎週日曜日に『ゲーム31』という単純な数字取りゲームを勝つまでやっていた」と当時を振り返っている{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=18}}。

1975年、岩田は当時道内随一の進学校とされていた[[北海道札幌南高等学校]]に進学した{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=23}}。高校時代、岩田は[[ヒューレット・パッカード]]社の[[プログラム電卓]]「{{仮リンク|HP-67|en|HP-67/-97}}」の存在を知り、[[アルバイト]]をして貯めた資金と父親の援助によって購入、その魅力に取り憑かれて独学でプログラムを学び、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[サイエンス・フィクション|SF]]ドラマ『[[スタートレック]]』を題材とした自作のゲームを教室の隣席の友達に披露していた{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=62}}。また、そのゲームをヒューレット・パッカード社の代理店に送ったこともあった。あまりの出来の良さに驚いた同社からは、大量の資料が送られてきたという<ref>{{Cite web|和書|date=2005-03-03|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→3)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref name="manabe04">{{Cite web|和書|date=2005-03-04|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→4)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref name="4gamer141227_2" />。また、岩田はバレーボール部に入部したが、自身の[[プログラム電卓]]を持ち込み、試合のスコアやサーブやアタックの決定率、レシーブの正確率などのデータを入力して解析を行ったり、自分でプログラミングしたバレーのゲームをチームメートに披露していたという{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|pp=37-44}}。岩田が卒業する頃には[[学生運動]]は下火となり、[[卒業式]]は思い思いの仮装で参加することがブームとなっていた{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=79}}。岩田はクラスメイトと一緒に和服を着て[[駕籠]]を担いで卒業証書を受け取った{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=81}}。

1978年、[[東京工業大学]][[工学部]]情報工学科に進学し上京{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=50}}。大学1年時には、大学の入学祝いを頭金に[[ローン]]を組んで[[コモドール]]社の[[ホームコンピュータ]]「[[PET 2001]]」を購入し<ref name="4gamer141227_2" />、それを販売していた[[西武百貨店#池袋本店|西武池袋本店]]のパソコン常設コーナーに毎週のように通っていた。そこで同じく[[プログラミング (コンピュータ)|プログラミング]]を愛好する友人と出会い、彼とは後に、後述の「ハル研究所」で共に仕事をすることになる<ref name="manabe05">{{Cite web|和書|date=2005-03-07|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→5)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>。在学中は大手鉄鋼会社のシステムプログラムを150万円で請け負うような仕事をアルバイトとしてこなしていた{{Sfn|岩田聡の記録を残す会|2016|p=85}}。大学時代は[[榎本肇]]研究室に所属。

=== ハル研究所時代 ===
==== ハル研究所社長就任前 ====
大学在学中、前述の西武池袋本店に勤めていた店員が「株式会社[[ハル研究所]]」（HAL研究所、通称「ハル研」）の設立に関わることになり、店の常連だった岩田と友人は誘いを受けてアルバイトとして勤務する。そこで岩田はプログラミングに熱中し、大学卒業後、そのままハル研究所の正社員となる<ref name="manabe05" />。それまでのハル研究所には[[ソフトウェア]]開発を担当する社員がおらず、岩田はその第一号となった<ref name="manabe04" />。なお、当時のハル研究所は社員数5人の零細企業であったため、岩田の両親は息子の進路に反対し、特に父親とは入社から半年ほど口を利かなかったという<ref name="cx">{{Cite web|和書|date=2016-10-20|url=https://www.youtube.com/watch?v=X2oBjumd1nY|title=ゲームセンターCX 特別編 社長が課長に訊く|publisher=YouTube Nintendo 公式チャンネル|accessdate=2016-10-21}}</ref>。

入社2年目の時、[[1983年]][[7月15日]]に、[[任天堂]]から[[家庭用ゲーム機]]「'''[[ファミリーコンピュータ]]'''」（ファミコン）が発売される。これに強い関心を持った岩田は、[[京都市]]にある任天堂に直接出向いて仕事請負の申し出を行い、結果、『[[ピンボール (任天堂)|ピンボール]]』『[[ゴルフ (任天堂)|ゴルフ]]』といったファミコンソフトのプログラミングを担当することになった<ref name="manabe05" />。また、[[1985年]]1月に発売された『[[バルーンファイト]]』のファミコン版の担当時には、既存の[[アーケードゲーム]]版よりも滑らかなキャラクターの動きを実現した。アーケードゲーム版のプログラマーだった株式会社[[SRD (ゲーム会社)|SRD]]の[[中郷俊彦]]は岩田の元を訪れてノウハウを聞き、それが、同年9月に発売される『[[スーパーマリオブラザーズ]]』の水中ステージに活かされることになった<ref name="mariowii2-1">{{Cite web|和書|date=2009-11-30|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/smnj/vol2/index.html|title=社長が訊く『New スーパーマリオブラザーズ Wii』 その2 (1/10)|publisher=任天堂|accessdate=2010-06-17}}</ref>。更に、[[エニックス]]のソフト『[[ドラゴンクエスト]]』の北米版『[[:en:Dragon Warrior|Dragon Warrior]]』を任天堂が発売する際にはローカライズ作業を担当した<ref name="dq9">{{Cite web|和書|date=2009-07-03|url=https://www.nintendo.co.jp/ds/interview/ydqj/vol1/index.html|title=社長が訊く『ドラゴンクエストIX　星空の守り人』|publisher=任天堂|accessdate=2014-01-31}}</ref>。なお、後に深く関わることになる任天堂の[[宮本茂]]とは、[[1988年]]発売の『[[ファミコングランプリII 3Dホットラリー]]』で初めて共同開発を行った<ref name="3ds3">{{Cite web|和書|date=2011-01-07|url=https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/hardware/vol1/index3.html|title=社長が訊く『ニンテンドー3DS』 - そういうわけで、ニンテンドー3DSはできた。 (3/11)|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。

==== ハル研究所社長時代 ====
[[1992年]]、ハル研究所はゲーム事業の不振と不動産投資の失敗により多額の負債を抱えて経営危機に陥り、[[和議法|和議]]を申請する。そうした中で、[[1993年]]3月、取締役開発部長であった岩田が代表取締役社長に就任した<ref>{{Cite web|url=http://www.hallab.co.jp/company/history/|title=沿革|publisher=ハル研究所|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref name="manabe01">{{Cite web|和書|date=2005-03-01|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→1)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>。これは、「岩田が社長をやるなら助ける」という援助者が現れたことがきっかけといわれている<ref name="dassen">{{Cite web|和書|date=1999-01-23|url=https://www.1101.com/itoi/1999-01-23.html|title=糸井重里の脱線WEB革命 第22回|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>{{efn|一部では、この「援助者」は当時の[[任天堂]]社長だった[[山内溥]]なのではないかという説もある。これについて、当時のハル研究所の一般社員で、元・ハル研究所代表取締役社長の三津原敏は、座談会記事<ref name="4gamer151229_3"/> の中で「細かい事情は把握していません」と語り、一方で「ハル研が経営に困ったときに、任天堂から開発機材を貸していただけたことは事実です」とも語っている。}}。

岩田はそれまで経営とはほぼ無縁の立場であったが、社長として優れた経営手腕を発揮。『[[星のカービィシリーズ|星のカービィ]]』シリーズなどのヒット作品が生まれたこともあり、15億円あった負債をこののち6年間で完済、ハル研究所の経営再建を成し遂げる<ref name="manabe01" />。

社長就任後、会社や仕事への不満を聞き取る目的で全社員との面談を実施した。この中で、社員との対話を重ねることが組織運営力や勤務意欲の向上に繋がると感じた岩田は、以降、この面談を半年に一度のペースで行うようになった<ref>{{Cite web|和書|date=2005-03-14|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→10)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>。ちなみに、後に任天堂社長になった際には、全社員ではないものの、直属に近い部下に対して同様の面談を行っている<ref>{{Cite web|和書|date=2005-03-17|url=https://www.1101.com/president/iwata-index.html|title=社長に学べ！ NINTENDO社長 岩田聡さん (→13)|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>。

社長業の傍らでプログラマとしての活動も続けた。当初は開発に関与していなかった『[[MOTHER2 ギーグの逆襲]]』が約4年の歳月を経ても完成せずに行き詰っていた際には、開発現場に出向き、「'''いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。イチからつくり直していいのであれば、半年でやります'''」と申し出て開発を請け負った。その後、半年で大枠が出来上がり、そこから更に半年で内容に磨きを掛けて、結果、約1年で完成させた<ref>{{Cite web|和書|date=2013-03-18 |url=https://www.1101.com/nintendo/mother2_wiiu/2013-03-18.html|title=『MOTHER2』ふっかつ記念対談　はじめてのひとも、もういちどのひとも。|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref name="4gamer151225_1">{{Cite web|和書|date=2015-12-29|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/|title=【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」特別編 (1/3)|accessdate=2016-10-06}}</ref>。この作品の開発がきっかけとなってシリーズ生みの親である[[糸井重里]]との親交が深まり、その後、糸井のホームページ『[[ほぼ日刊イトイ新聞]]』の立ち上げにも協力した<ref name="kiitanoda11">{{Cite web|和書|date=2007-09-14 |url=https://www.1101.com/iwata/2007-09-14.html |title=任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ 11.電脳部長回顧録|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2015-07-13}}</ref>。

また、『[[ポケットモンスター]]』（ポケモン）シリーズを手掛ける株式会社[[クリーチャーズ]]の役員を岩田が務めていた縁もあり、『[[ポケットモンスター 赤・緑]]』（以下『赤・緑』）が国内で大ヒット作品となって、当時任天堂社長の[[山内溥]]から「赤・緑を海外展開しろ」と要望があがるも、開発元のゲームフリークはすでに次回作『金・銀』を開発中で人員[[リソース (プロジェクト管理)|リソース]]を割く事が出来なかったため、岩田自ら海外向け[[国際化と地域化|ローカライズ]]作業を手伝うと申し出て、ゲームフリークが開発に6年かけ継ぎ足しで作られバグまみれだった『赤・緑』の複雑なプログラムを僅か1週間ほどで解析してしまい、ローカライズ作業をトントン拍子で進行させていったほか、解析したプログラムを元に『[[ポケモンスタジアム]]』用の戦闘プログラムとセーブドキュメントを作成もしており、更には開発が難航中だった『[[ポケットモンスター 金・銀]]』のグラフィック圧縮ツールの作成を行い<ref name="4gamer151225_1" /><ref name="pokehgss">{{Cite web|和書|date=2009-09-04 |url=https://www.nintendo.co.jp/ds/interview/ipkj/vol1/index3.html |title=社長が訊く『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』 |publisher=任天堂 |accessdate=2014-01-31}}</ref>、ゲームフリークのメインプログラマーであった[[森本茂樹 (ゲームクリエイター)|森本茂樹]]は「あの人は社長なの？凄腕プログラマーなの？」と岩田の能力に疑問と驚愕を覚えたという。なお同時進行でポケモンの権利ライセンスを全世界展開で管理する[[ポケモン (企業)|ポケモンセンター株式会社]]の設立にも尽力している。

=== 任天堂時代 ===
[[ファイル:Iwata-e3-2006.jpg|thumb|300px|[[Electronic Entertainment Expo|Electronic Entertainment Expo 2006]]にて]]
[[2000年]]6月、任天堂社長の[[山内溥]]に経営手腕を買われて任天堂に入社し、取締役経営企画室長に就任した<ref name="nintendo071315"/>。

[[2001年]]5月に米国で行われたゲームの見本市「[[Electronic Entertainment Expo|E3]] 2001」では、同年[[9月14日]]に発売を控えていた新型ゲーム機「'''[[ニンテンドーゲームキューブ]]'''」に関する[[プレゼンテーション]]を行った<ref>{{Cite web|和書|date=2001-05-17|url=https://game.watch.impress.co.jp/docs/20010517/e3_02.htm|title=Electronic Entertainment Expo 2001現地レポート|publisher=GAME Watch|accessdate=2016-10-06}}</ref>。

『[[大乱闘スマッシュブラザーズDX]]』の開発が遅れ、発売予定の2001年11月までの完成が危ぶまれる事態に陥った際には、[[山梨県]]の[[ハル研究所]]に出向いて開発現場を指揮し、不具合を調べる作業（[[コードレビュー]]や[[デバッグ]]）を行った。これがプログラマーとしての最後の仕事となった<ref name="4gamer141227_2">{{Cite web|和書|date=2014-12-27 |url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141226033/index_2.html |title=任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」 (2/5)|publisher=[[4Gamer.net]] |accessdate=2014-12-27}}</ref>。

[[2002年]]、42歳のときに山内から指名を受け、[[5月31日]]付けで任天堂の代表取締役社長に就任<ref name="nintendo071315" /><ref name=":0" />。任天堂は、[[1889年]]に山内溥の曽祖父である[[山内房治郎]]が創業して以来、山内家の[[同族経営]]であったため、当初、次期社長は山内溥の[[長男]]・[[山内克仁]]か娘婿の[[荒川実]]だと思われていた。そうした中での入社2年目の岩田の抜擢は、異例中の異例であった。なお、それまで会社の意思決定は社長に一任されていたが、岩田の社長就任以降は取締役会によって決定されることとなる。これは「今後の時代に対応するには、集団指導体制にするべき」と考えた山内からの提案である。

社外出身で社内基盤が弱かったため、社長を補佐するための集団指導体制が整備され、代表取締役の増員により、代表取締役会長に[[シャープ]]出身の[[浅田篤]]が、代表取締役専務には[[波多野信治]]、[[竹田玄洋]]、[[宮本茂]]らがそれぞれ就任するなどした<ref name=":0">[https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2002/020524.html 代表取締役の異動について] ２００２年５月２４日任天堂株式会社</ref><ref>[https://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXNASDD1009J_Q3A710C1XX1000&uah=DF141220120044 任天堂ファミコン30年　中年「マリオ」再び跳べるか 脱・集団指導体制、岩田流でスピード経営] 2013/7/15 7:00日本経済新聞</ref>。

[[2003年]]に開催された[[東京ゲームショウ]]の中で岩田は基調講演を行い、「日本のゲーム市場では、ゲーム離れ現象が進行している」と、業界全体への危機感を示した。こうした状況を打開するため、任天堂は「'''ゲーム人口の拡大'''」を基本戦略として位置づけ、幅広い層を対象とした[[ハードウェア|ハード]]、[[ソフトウェア|ソフト]]の開発に取り組むことになる<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/topics/wii_preview/presentation/index.html|title=Wii Preview 社長プレゼン全文|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。

その一環として、[[2004年]][[12月2日]]に、[[タッチパネル]]を搭載した2画面[[携帯型ゲーム|携帯型ゲーム機]]「'''[[ニンテンドーDS]]'''」を発売。年末商戦期に投入されたこともあり、年末年始のみで約150万台を売り上げた。

翌年の[[2005年]]からは、多くの世代が手に取ることを目指したソフト群「[[Touch! Generations]]」を展開し、[[ミリオンセラー]]のソフトを複数生み出した。特に『[[脳を鍛える大人のDSトレーニング]]』は社会現象となり、略称の「脳トレ」は流行語として広く浸透した。また、ニンテンドーDSで利用できる「[[ニンテンドーDSブラウザー]]」や「[[ワンセグ受信アダプタ DSテレビ]]」などの周辺機器も発売した。

[[2006年]][[11月19日]]には、[[リモコン]]型コントローラで操作する[[家庭用ゲーム機]]「'''[[Wii]]'''」を発売。このWiiでは本体の電源を毎日入れてもらうことを目指し、天気やニュースなどの様々なコンテンツを含む「[[Wiiチャンネル]]」が内蔵された<ref>{{Cite web|和書|date=2006-09-14|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol3/index.html|title=社長が訊く Wiiプロジェクト - Vol.3 Wiiチャンネル編|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。また、歴代のゲーム機で発売されたゲームソフトをダウンロード購入してプレイできる仕組み「[[バーチャルコンソール]]」も導入された。

同2006年からは、任天堂ホームページ上で岩田が社内の開発者にインタビューする企画「[[任天堂#歴代社長|社長が訊く]]」を開始する<ref name="kiku">{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/corporate/links/index.html|title=社長が訊く リンク集|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。当初は発売を間近に控えたWii本体や同時発売のWii用ソフトの開発者に話を聞くものだったが、その後、新作ソフトが出る際などに定期的に行われるようになり、他社のクリエイターを招いて話を訊くこともしばしばあった。

[[2011年]]より、発売予定のゲームソフトに関する情報を動画で岩田が直接伝える試み「[[Nintendo Direct]]」を開始<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/111028/?_ga=1.91547538.982943924.1434443099|title=2011年10月28日（金）第2四半期（中間）決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文|publisher=任天堂|accessdate=2015-07-18}}<br>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/corporate/direct_links/index.html|title=会社情報：Nintendo Direct リンク集|publisher=任天堂|accessdate=2015-07-18}}</ref>。後に、岩田だけでなく任天堂や他社のクリエイターも登場するようになった。

[[2011年]][[2月26日]]に発売したニンテンドーDSの後継機「'''[[ニンテンドー3DS]]'''」は普及が進んだものの、本体価格の値下げによる逆ザヤ状態での販売が続いたことなどが響き、2012年3月期の決算で通期営業赤字に陥った<ref>{{Cite web|和書|date=2012-04-27|url=https://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/120427summary/index.html|title=2012年3月期 決算説明会 決算概要説明|accessdate=2016-10-06}}</ref>。また、[[2012年]][[12月8日]]に発売したWiiの後継機「'''[[Wii U]]'''」は販売台数で苦戦し、特に海外市場での販売鈍化が目立った。[[2013年]]には任天堂の米国法人[[最高経営責任者|CEO]]も岩田が兼任することとなった。

=== 晩年 ===
[[2014年]]6月に、健康診断で[[胆管癌|胆管腫瘍]]が発見されたことを公表した<ref>{{Cite web|和書|date=2014-06-24|url=https://www.nintendo.co.jp/ir/stock/meeting/140627/index.html|title=株主の皆様へ|accessdate=2015-02-17}}</ref>。切除手術は無事終了したものの、療養のため直後の株主総会を欠席した<ref>{{Cite web|和書|title=第74期 定時株主総会：株主の皆様へ|url=https://www.nintendo.co.jp/ir/stock/meeting/140627/index.html|website=www.nintendo.co.jp|accessdate=2020-08-06}}</ref><ref name="sankei20130713">[https://web.archive.org/web/20150713021513/http://www.sankei.com/west/news/150713/wst1507130017-n1.html 任天堂の岩田聡社長が死去 55歳、胆管腫瘍で WiiやDS開発を先導] - 産経ニュース 2015年7月13日</ref>。その後、同年8月に復帰<ref name="sankei20130713"/>。10月の経営方針説明会で公の場に再び登場した<ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/52226 岩田社長が復活､任天堂の成長シナリオは?] - 東洋経済ONLINE 2014年11月2日</ref>。

[[2015年]]2月からは、療養以降休止していた「社長が訊く」を再開<ref name="kiku" /><ref>{{Cite web|和書|date=2015-02-13|url=https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/ajrj/vol1/index.html|title=社長が訊く『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。同年6月に米国で開催された「[[Electronic Entertainment Expo|E3]] 2015」の期間中には、姿は見せなかったものの[[Twitter]]上で情報を発信した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/event/e3_2015/iwatter/|title=Iwatter（イワッター）|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。また、6月末に行われた株主総会には姿を見せ議長を務めた<ref name="sankei20130713"/>。

しかし、7月に入ってから体調を崩して入院し、その後11日に容態が急変した。[[2015年]][[7月11日]]、代表取締役社長に在職中のまま、[[胆管癌|胆管腫瘍]]のため、[[京都市]][[左京区]]の[[京都大学医学部附属病院]]で死去した。{{没年齢|1959|12|6|2015|7|11}}。逝去の事実は、13日に[[任天堂]]より公表された<ref name="nintendo071315"/><ref name="nikkei071315"/>。また、岩田の死は世界でも大きく報道された<ref name="bbc071315">{{cite web|date=2015-07-13 |url=http://www.bbc.com/news/business-33502838 |title=Nintendo's Satoru Iwata dies at 55 |publisher=英国放送協会 |language=英語 |accessdate=2015-07-14}}</ref><ref name="guardian071315">{{cite web|date=2015-07-13 |url=http://www.theguardian.com/world/2015/jul/13/nintendo-ceo-satoru-iwata-dies-of-cancer-aged-55 |title=Nintendo CEO Satoru Iwata dies of cancer aged 55 |publisher=[[ザ・ガーディアン]] |language=英語 |accessdate=2015-07-14}}</ref><ref name="wsj071315">{{cite web|date=2015-07-13 |url=http://www.wsj.com/articles/nintendo-president-satoru-iwata-dies-of-cancer-1436747352 |title=Nintendo President Satoru Iwata Dies of Cancer |publisher=ウォール・ストリート・ジャーナル |language=英語 |accessdate=2015-07-14}}</ref>。

最晩年の[[2015年]]3月期の決算では、4期ぶりに営業[[黒字]]に回復<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/150508/index.html|title=2015年5月8日（金） 決算説明会 (1/4)|publisher=任天堂|date=2015-05-08|accessdate=2015-07-18}}</ref>。2015年3月には、[[ディー・エヌ・エー]]と業務・資本提携して[[スマートデバイス]]向けサービスを共同開発することや、新型ゲーム機「'''NX'''」（コードネーム、後の'''[[Nintendo Switch]]'''）を開発中であることを発表した<ref>{{Cite web|和書|date=2015-03-17|url=https://www.nintendo.com/jp/ir/pdf/2015/150317.pdf|title=任天堂株式会社と株式会社ディー・エヌ・エーの業務・資本提携合意のお知らせ|format=PDF|publisher=[[任天堂]]|accessdate=2016-10-06}}<br>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2015/150317/03.html|title=任天堂株式会社 株式会社ディー・エヌ・エー 業務、資本提携共同記者発表(3/5)|publisher=任天堂|date=2015-03-17|accessdate=2016-11-18}}</ref>。業績が上向き、事業構造の変革や新規ハードの製作に乗り出した途上での急逝となった。

岩田の急逝後、任天堂代表取締役社長の座は約2か月間空席となり、その間は竹田と宮本が職務を代行した。その後同年9月16日に、任天堂経営統括本部長兼総務本部長を務めていた常務取締役の[[君島達己]]が、岩田の後任の任天堂第5代代表取締役社長に就任している。

== 人物・エピソード ==
{{雑多な内容の箇条書き|section=1|date=2024年8月}}
[[ファイル:Satoru Iwata - Game Developers Conference 2011 - Day 3 (3).jpg|thumb|200px|[[Game Developers Conference|Game Developers Conference 2011]]にて]]
* 技術者
** 古くからの[[Macintosh]]ユーザーで、[[プレゼンテーション]]では「[[Keynote]]」を使用し、[[携帯電話]]は「[[iPhone]]」を愛用していた。また、[[1989年]]発売の携帯型パソコン「[[Macintosh Portable]]」も所持しており、当時から常にプログラムを記述できる環境下にあった<ref>{{Cite web|和書|date=2015-12-29|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/index_2.html|title=【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」特別編 (2/3)|accessdate=2016-10-06}}</ref>。
** ハル研究所時代、[[MSX]]上でMacintoshのような[[グラフィカルユーザインタフェース|GUI]]環境と[[オフィススイート]]を実現する[[オペレーティングシステム|OS]]「[[HALNOTE]]」（[[1987年]]発売）の開発を主導し、これは[[MSXturboR]]にMSXViewとして標準搭載された。
** [[糸井重里]]にMacintoshの使い方を教えたり<ref>{{Cite web|和書|date=1999-02-07 |url=https://www.1101.com/itoi/1999-02-07.html|title=糸井重里の脱線WEB革命 第23回|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>、『[[ほぼ日刊イトイ新聞]]』（以下、『ほぼ日』）の立ち上げ及びPC環境の整備に協力していることから、『ほぼ日』において「'''電脳部長'''」という肩書きを持っていた。『ほぼ日』の立ち上げ時にはコンピュータの手配や[[インターネットサービスプロバイダ|プロバイダー]]との契約のほか、床を這いずりまわって[[LAN]]ケーブルの配線をしたという<ref name="kiitanoda11" />。
** プログラマー時代から[[宮本茂]]に対して尊敬の念を抱いており、宮本の考え方や言葉を常に観察していたことから、自らを「'''宮本ウォッチャー'''」と称していた<ref>{{Cite web|和書|date=2007-09-04 |url=https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html|title=任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ 03.宮本茂さんの特殊なところ|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref>。また、宮本の[[方法論]]を言語化できたらゲーム業界のためになるのではないかという使命感を持っていた。宮本の持論の一つである「'''アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである'''」という考えは、岩田が方々で紹介したことにより広く知られるようになった<ref>{{Cite web|和書|date=2014-12-27|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141226033/|title=任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」 (1/5)|accessdate=2015-03-29}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2007-08-31|url=https://www.1101.com/iwata/2007-08-31.html|title=任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ 01.アイデアというものはなにか？|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2010-09-13|url=https://www.nintendo.co.jp/n10/interview/mario25th/vol1/index2.html|title=社長の代わりに糸井重里さんが訊く「スーパーマリオ25周年」 (2/12)|publisher=任天堂|accessdate=2016-10-06}}</ref>。
** 岩田には「'''プログラマーはノーと言っちゃいけない'''」という持論があった。これは「どんなに困難なプログラミングが想定されたとしてもノーと言った時点で企画そのものが駄目になるから、とにかく実現を目指し、無理だった際の代案も考える」という理念である<ref name="dassen" /><ref>かつてハル研究所に所属していた[[桜井政博]]がゲーム雑誌『[[ファミ通|週刊ファミ通]]』で連載しているコラムの単行本「桜井政博のゲームについて思うことDX」3巻の55ページのコメントより。</ref>。ただし、あくまで技術的な部分で「ノー」を軽々しく使わないという姿勢であり、納期については不可能と主張することはあった<ref name="4gamer151225_1" />。
** 全体的な仕様を把握する能力が非常に高く、素早く正確にプログラム等のバグを見抜けた。そのためハル研究所時代はトラブルがあるプロジェクトへ入りその問題を解決していた<ref name="4gamer151229_3" /><ref>{{Cite web|和書|title=『スマブラ』とスポーツカーと誠実の怪人。 - 「岩田さん」を知ってる人たち。『岩田さん』を読んだ人たち。|url=https://www.1101.com/about_iwatasan/sakurai/2020-01-27.html|website=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2020-06-14|language=ja}}</ref>。
** ゲーム『ポケットモンスター』シリーズでは『金・銀』で使われたグラフィック圧縮ツールなど様々な場面で開発への協力を行なっている。『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』では、作中に登場する「ゲームフリークのモリモト」というキャラクターが、岩田への感謝の言葉を述べている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.inside-games.jp/article/2017/11/30/111271.html |title=【特集】『ポケモン ウルトラサン・ウルトラムーン』には故・岩田氏へのメッセージが隠されていた ─ 彼と『ポケモン』の関わりを追う |publisher =インサイドゲームス|accessdate =2018-06-11}}</ref>。
* 趣味・嗜好
** 読書家であり、多忙な中でもビジネス書をはじめとした読書を欠かさなかった。元々はそれほど読書をしていたわけではなく、糸井重里からもらった本を読む程度だったが、次第に読書量が増え、逆に糸井や岩田の後に社長に就任する[[古川俊太郎]]へ薦める程になった<ref>{{Cite web|和書|date=2007-09-13 |url=https://www.1101.com/iwata/2007-09-13.html|title=任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ 10.答えようとする力|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|accessdate=2016-10-06}}</ref><ref name="GendaiBusiness20180604">{{Cite web|和書|title=任天堂46歳新社長・母が語った「子供のころ」と『信長の野望』（週刊現代） @gendai_biz|url=https://gendai.media/articles/-/55653?page=2|website=現代ビジネス|publisher=講談社|date=2018-06-04|accessdate=2020-06-28}}</ref>。技術書についても例外ではなく、アメリカへ出張へ行った際、コンピュータサイエンスに関する教科書を多く購入しそれを日本へダンボール5箱単位で送っていた。また、ハル研究所時代には『[[ドラゴンボール]]』『[[NARUTO -ナルト-|NARUTO]]』『[[めぞん一刻]]』といった漫画を愛読していた<ref name="4gamer151229_3"/>。
** 中学時代には[[鉄道]]に夢中になっており、地元の北海道で運行していた[[蒸気機関車|SL]]の写真を撮影しに行ったり[[鉄道模型]]を集めたりしていた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/ds/interview/bkij/vol1/index3.html|title=社長が訊く『ゼルダの伝説 大地の汽笛』 (3/7)|publisher=任天堂|date=2009-11-19|accessdate=2017-01-31}}</ref>。
** [[菓子]]が好きで、特に[[麦チョコ]]などの[[チョコレート]]菓子を好んで食べていた<ref name="4gamer151229_3"/>。
** [[ニコニコ動画]]を見ることがあるといい、その中で、自身が弄られている動画を見ることについて「めちゃくちゃシュールな体験」と語っている<ref>{{Cite web|和書|date=2014-12-27|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141226033/index_5.html|title=任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」 (5/5)|accessdate=2016-10-06}}</ref>。
* 決めポーズ
** 「[[Nintendo Direct]]」では、岩田が両手を体の前でハの字にした後に「'''直接!'''」と言いながら突き出すポーズをとるのが恒例になっていた（「情報を“直接”お届けします」という言葉の「直接」の部分で使用）。当初は岩田のみが行っていたが、後に他の社員や他社のクリエイター、ゲストなどが出演する際にも同じポーズを取るようになった。このポーズは、岩田没後も各出演者によって[[2016年]]まで用いられた。その後暫くこのポーズは用いられなかったが、2020年12月19日に放送された「スーパー・ニンテンドー・ワールド Direct」にて宮本が久しぶりにこのポーズを用いた<ref>{{Cite web|和書|title=スーパー・ニンテンドー・ワールド™ Direct - YouTube|url=https://www.youtube.com/watch?v=up13_8B9Ucw&feature=emb_title|website=www.youtube.com|accessdate=2020-12-19}}</ref>。
** 岩田の没後に発売された[[Nintendo Switch]]の本体内には岩田がプログラマーとして関わった『[[ゴルフ (任天堂)|ゴルフ]]』が[[イースター・エッグ (おまけ要素)|イースター・エッグ]]として組み込まれていた。岩田の命日である7月11日にコントローラの「[[Nintendo Switch#Joy-Con|Joy-Con]]」を持った状態で、上記の「直接!」のポーズを取ると起動する仕組みだったとされているが、後に行われた本体アップデートにより削除された<ref>{{Cite web|和書|url=https://japanese.engadget.com/2017/09/19/flog/|archiveurl=https://web.archive.org/web/20190518113304/https://japanese.engadget.com/2017/09/19/flog/|archivedate=2019-05-18|url-status=dead|url-status-date=2022-05-01|title=任天堂スイッチに隠しファミコン エミュ、故 岩田聡氏の命日に「直接！」で『ゴルフ』が起動|publisher=Engadget 日本版|date=2017-09-19|accessdate=2018-04-26}}</ref>。
** [[スーパーマリオシリーズ]]35周年のテーマソングとして制作された[[星野源]]の楽曲『[[創造 (曲)|創造]]』には「直接」という歌詞が含まれ、[[ミュージックビデオ|MV]]では星野がこの部分にあわせて岩田の「直接」のポーズをとっている。星野は自身の[[ラジオ番組]]『[[星野源のオールナイトニッポン]]』の中で「Nintendo Directという放送で岩田さんがやられている“直接”が好きで、絶対に歌詞に入れたかった」と語っている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.famitsu.com/news/202102/17214538.html|title=星野源、新曲『創造』に込めた任天堂への無数のオマージュ。「“直接”は、絶対に歌詞に入れたかった」|publisher=ファミ通.com|date=2021-02-07|accessdate=2021-03-24}}</ref>。
* その他
** 海外でのイベントでは自身が[[英語]]でスピーチを行うことも多いが、学生時代は英語が苦手で、ハル研究所時代に急遽アメリカに出張することになり、必要に迫られて話せるようになった<ref>{{Cite web|和書|date=2011-02-24|url=https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/creators/vol5/index3.html|title=任天堂 社長が訊く『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 第5回：『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』|pages=3|publisher=任天堂|accessdate=2011-02-26}}</ref>。また、ニンテンドーダイレクトの韓国向け放送では[[韓国語]]を話す場面も見られた。
** [[ゲーム番組]]『[[ゲームセンターCX]]』の任天堂公式配信特別編にゲストとして登場し、出演者の有野課長（[[有野晋哉]]）と共に、自身が開発した『[[バルーンファイト]]』をプレイした<ref name="cx" />。
** Wii用ソフト『[[メトロイドプライム3 コラプション]]』に収録されている岩田のメッセージの中で「悩みがあると痩せるのではなく太る体質で、他の人から「何も感じてないんじゃないか」と思われてしまうので、非常に不本意」と語っていた。
** 晩年の闘病生活中は最新の医学書やネット上の医学情報の検索によって自らの病気について学び、どのような治療プランが最適かについて主治医と議論していた<ref name="4gamer151229_3"/>。
** アニメ『[[ポケットモンスター (アニメ)|ポケットモンスター]]』シリーズに登場するキャラクター「[[マサト (アニメポケットモンスター)|マサト]]」は岩田の息子がモデルで、マサトがかけている黒縁眼鏡は、初登場の『[[ポケットモンスター アドバンスジェネレーション]]』の放送当時に岩田がかけていたものが元になっている<ref name="4gamer151229_3">{{Cite web|和書|date=2015-12-29|url=https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/index_3.html|title=【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき！」特別編 (3/3)|accessdate=2015-12-29}}</ref>。
** 深くものを考えている姿が印象的であり、古川はその姿を「哲学者のようだ」と表現している{{R|GendaiBusiness20180604}}。

== 略歴 ==
* [[1959年]]（[[昭和]]34年）12月6日 - [[北海道]][[札幌市]]にて誕生。
* [[1982年]]（昭和57年） - [[東京工業大学]][[工学部]]卒業。
* 1982年（昭和57年） - [[ハル研究所]]入社。
* [[1984年]]（昭和59年） - ハル研究所[[取締役]]就任。
* [[1993年]]（[[平成]]5年） - ハル研究所[[代表取締役]][[社長]]就任。
* [[2000年]]（平成12年） - ハル研究所取締役[[相談役]]就任。
* 2000年（平成12年） - [[任天堂]][[取締役]]経営企画室室長就任。
* [[2002年]]（平成14年） - 任天堂代表取締役社長就任。
* [[2013年]]（平成25年） - 任天堂米国法人 (Nintendo of America) 取締役会長 ([[CEO]]) 兼務<ref>{{Cite news |title=任天堂、複数の役員交代を発表・・・6.7歳若返り、米国法人CEOも岩田氏が兼任へ |newspaper=iNSIDE |date=2013-04-25 |author=土本学 |url=https://www.inside-games.jp/article/2013/04/25/65950.html |accessdate=2015-07-13}}</ref>。
* [[2015年]]（平成27年）7月11日 - [[胆管癌|胆管腫瘍]]のため死去<ref name="nintendo071315"/><ref name="nikkei071315"/>。

== 作品 ==
※岩田が任天堂社長になる以前に関わったゲームソフトのタイトルを記述する。

{{small|ゲーム機の略称<br>FC：[[ファミリーコンピュータ]]、FCD：[[ファミリーコンピュータ ディスクシステム]]、NES：[[Nintendo Entertainment System]]、SFC：[[スーパーファミコン]]、GB：[[ゲームボーイ]]、GBC：[[ゲームボーイカラー]]、N64：[[NINTENDO64]]、GC：[[ニンテンドーゲームキューブ]]}}
* [[ギャラクシアン]]（1981年、[[VIC-1001]]、[[コモドールジャパン]]） - プログラマー
* [[スーパービリヤード]]（1983年、[[MSX]]、[[HAL研究所]]） - プログラマー
* [[ホールインワン (HAL研究所)|ホールインワン]]（1984年、MSX、HAL研究所） - プログラマー<ref name="produce">Beep 1985年10月号（日本ソフトバンク出版事業部発行）</ref>
* [[ピンボール (任天堂)|ピンボール]]（[[1984年]][[2月2日]]、FC、[[任天堂]]） - プログラマー（[[松岡聡 (計算機科学者)|松岡聡]]と共同）<ref name="manabe05" /><ref>{{Cite web|和書|url=https://twitter.com/ProfMatsuoka/status/169682622556020736|title=Satoshi Matsuokaさんのツイート|publisher=Twitter|date=2012-02-14|accessdate=2016-11-18}}</ref>
* [[ゴルフ (任天堂)|ゴルフ]]（1984年[[5月1日]]、FC、任天堂） - プログラマー<ref name="manabe05" />
* [[F1レース (任天堂)|F1レース]]（1984年[[11月2日]]、FC、任天堂） - プログラマー<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/smnj/vol2/index6.html|title=社長が訊く『New スーパーマリオブラザーズ Wii』 その2 (6/10)|publisher=任天堂|date=2009-11-13|accessdate=2010-06-17}}</ref>
* [[ローラーボール (ハル研究所)|ローラーボール]]（1984年11月、MSX、HAL研究所） - プロデューサー、プログラマー<ref name="produce">Beep 1985年10月号（日本ソフトバンク出版事業部発行）</ref>、開発用ツールの作成
* [[てつまん]]（1985年、MSX、HAL研究所） - プログラマー<ref name="produce">Beep 1985年10月号（日本ソフトバンク出版事業部発行）</ref>
* [[ホールインワン プロフェッショナル]]（1985年、MSX、HAL研究所） - プログラマー
* [[バルーンファイト]]（[[1985年]][[1月22日]]、FC、任天堂） - プログラマー<ref name="mariowii2-1" />
* [[けいさんゲーム#けいさんゲーム 算数4年|けいさんゲーム 算数4年]]（[[1986年]][[10月30日]]、FC、[[東京書籍]]） - アドバイザー
* オセロ（1986年[[11月13日]]、FC、[[カワダ|河田]]） - プロデューサー
* [[ガルフォース]]（1986年[[11月19日]]、FCD、HAL研究所） - エグゼクティブプロデューサー、テクニカルコンサルタント
* [[エッガーランド]]（[[1987年]][[1月29日]]、FCD、HAL研究所） - プロデューサー
* [[ゴルフJAPANコース]]（1987年[[2月21日]]、FCD、任天堂） - プログラマー
* [[ゴルフUSコース]]（1987年[[6月14日]]、FCD、任天堂） - プログラマー<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/r7pj/vol1/index4.html|title=社長が訊く『PUNCH-OUT!!』 (4/6)|publisher=任天堂|date=2009-07-13|accessdate=2016-11-18}}</ref>
* [[エアー・フォートレス]]（1987年[[8月17日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー、テクニカルアドバイザー
* [[ジャウスト]]（1987年11月2日、FC、HAL研究所） - プログラマー
* [[殺意の階層 ソフトハウス連続殺人事件]]（[[1988年]][[1月7日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー（[[武重有正]]と共同）
* [[ジャンボ尾崎のホールインワン・プロフェッショナル]]（[[1988年]][[2月1日]]、FC、HAL研究所） - プログラマー
* [[ファミコングランプリII 3Dホットラリー]]（1988年[[4月14日]]、FC、任天堂） - プログラマー（共同）<ref name="3ds3" />
* [[エッガーランド|エッガーランド 迷宮の復活]]（1988年[[8月9日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー、ツールクリエイター（T. MUKAIと共同）
* [[エッガーランド|エッガーランド 創造への旅立ち]]（1988年[[10月18日]]、FCD、HAL研究所） - プロデューサー
* [[ローラーボール (ハル研究所)|ローラーボール]]（1988年[[12月20日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー
* [[:en:Dragon Warrior|Dragon Warrior]]（『[[ドラゴンクエスト]]』の海外版、[[1989年]]5月（北米）、NES、任天堂） - ローカライズ<ref name="dq9" />
* [[御存知 弥次喜多珍道中]]（1989年[[11月7日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー（いけだみきお、武重有正と共同）
* [[宇宙警備隊 (ハル研究所)|宇宙警備隊]]（[[1990年]][[9月7日]]、FC、HAL研究所） - テクニカルスーパーバイザー
* [[ゴーストバスターズ2#ゲーム「NEWゴーストバスターズ2」|NEWゴーストバスターズ2]]（1990年[[12月26日]]、FC、HAL研究所） - テクニカルスーパーバイザー
* [[メタルスレイダーグローリー]]（[[1991年]][[8月30日]]、FC、HAL研究所） - プロデューサー、プログラマー（共同）<ref>『[[GAME SIDE#ユーズド・ゲームズ|ユーズド・ゲームズ]]総集編3 1998 Vol.9〜1999 Vol.12』（[[キルタイムコミュニケーション]]）168～175頁記載のインタビュー記事「任天堂を支えたプログラマー 岩田聡」より。</ref>
* [[ジャンボ尾崎のホールインワン]]（[[1991年]][[2月23日]]、SFC、HAL研究所）
* [[マリオオープンゴルフ]]（[[1991年]][[9月20日]]、FC、任天堂） - チーフプログラマー
* [[カードマスター リムサリアの封印]]（[[1992年]][[3月27日]]、SFC、HAL研究所） - テクニカルアドバイザー
* [[星のカービィ 夢の泉の物語]]（[[1993年]][[3月23日]]、FC、任天堂） - プロデューサー（[[宮本茂]]、[[清水隆雄]]と共同）
* [[アルカエスト]]（1993年[[12月17日]]、SFC、[[スクウェア (ゲーム会社)|スクウェア]]） - エグゼクティブプロデューサー
* [[エッガーランド|ロロの大冒険]]（[[1994年]][[3月25日]]、GB、[[イマジニア]]） - エグゼクティブプロデューサー
* [[MOTHER2 ギーグの逆襲]]（1994年[[8月27日]]、SFC、任天堂） - チーフプロデューサー、プログラムディレクター、プログラマー（共同）
* [[カービィボウル]]（1994年[[9月21日]]、SFC、任天堂） - プロデューサー（宮本茂と共同）
* [[星のカービィ2]]（[[1995年]][[3月21日]]、GB、任天堂） - プロデューサー（宮本茂と共同）
* [[星のカービィ スーパーデラックス]]（[[1996年]][[3月21日]]、SFC、任天堂） - プロデューサー（宮本茂と共同）
* [[糸井重里のバス釣りNo.1]]（[[1997年]][[2月21日]]、SFC、任天堂） - 製作（[[小関昭彦]]、[[大和聡]]と共同）
* [[カービィのきらきらきっず]]（[[1998年]][[2月1日]]、SFC、任天堂） - チーフプロデューサー
* [[星のカービィ3]]（1998年[[3月27日]]、SFC、任天堂） - チーフプロデューサー
* [[ポケモンスタジアム]]（1998年[[8月1日]]、N64、任天堂） - プロデューサー（宮本茂、[[三木研次]]、[[石原恒和]]と共同）
* [[:en:Pokémon Red and Blue|Pokémon Red and Blue]]（『[[ポケットモンスター 赤・緑]]』の海外版、1998年[[9月28日]]（北米）、GB、任天堂） - ソースコード解析<ref name="4gamer151225_1" /><ref name="pokehgss" />
* [[ピカチュウげんきでちゅう]]（1998年[[12月12日]]、N64、任天堂） - スペシャルサンクス
* [[ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ]]（[[1999年]][[1月21日]]、N64、任天堂） - プロデューサー（[[菅浩秋]]、三木研次、宮本茂と共同）
* [[ポケモンスナップ]]（1999年[[3月21日]]、N64、任天堂） - プロデューサー（三木研次、宮本茂と共同）
* [[ポケモンスタジアム2]]（1999年[[4月30日]]、N64、任天堂） - プロデューサー（三木研次、石原恒和、宮本茂と共同）
* [[ポケットモンスター 金・銀]]（1999年[[11月21日]]、GB/GBC、任天堂） - スペシャルサンクス（開発用ツールの作成）<ref name="pokehgss" />
* [[カスタムロボ]]（1999年[[12月8日]]、N64、任天堂） - スペシャルサンクス
* [[星のカービィ64]]（[[2000年]][[3月24日]]、N64、任天堂） - スーパーバイザー
* [[糸井重里のバス釣りNo.1|糸井重里のバス釣りNo.1 決定版!]]（2000年[[3月31日]]、N64、任天堂） - プロデューサー（小関昭彦、三木研次と共同）
* [[MOTHER3 豚王の最期]]（開発中止、N64、任天堂） - プロデューサー（宮本茂と共同）<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.1101.com/nintendo/nin13/nin13_2.htm|title=『MOTHER 3』の開発が中止になったことについての糸井重里・岩田聡・宮本茂の座談会 その1|publisher=ほぼ日刊イトイ新聞|date=2000-08-22|accessdate=2017-04-14}}</ref>
* [[コロコロカービィ]]（2000年[[8月23日]]、GBC、任天堂） - スペシャルサンクス
* [[メタルスレイダーグローリー|メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット]]（2000年[[11月29日]]、SFC（[[ニンテンドーパワー]]）、任天堂） - スペシャルサンクス
* [[ポケットモンスター クリスタルバージョン]]（2000年[[12月14日]]、GBC、任天堂） - プロデューサー（大和聡、宮本茂、石原恒和と共同）
* [[ポケモンスタジアム金銀]]（2000年12月14日、N64、任天堂） - プロデューサー（三木研次、石原恒和、宮本茂と共同）
* [[大乱闘スマッシュブラザーズDX]]（[[2001年]][[11月21日]]、GC、任天堂） - スペシャルサンクス（コードレビュー、デバッグ）<ref name="4gamer141227_2" />
* [[ポケモンパーティミニ]]（2001年[[12月14日]]、[[ポケモンミニ]] 、[[株式会社ポケモン]]） - プロデューサー（大和聡と共同）
* [[ポケモンピンボールミニ]]（2001年12月14日、ポケモンミニ、株式会社ポケモン） - プロデューサー（大和聡と共同）
* [[ポケモンショックテトリス]]（[[2002年]][[3月21日]]、ポケモンミニ、株式会社ポケモン） - プロデューサー（大和聡と共同）

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 === 
{{Notelist}} 
=== 出典 === 
{{Reflist|30em}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書 |author=岩田聡の記録を残す会 |date=2016-07-06 |title=ゲーム界のトップに立った天才プログラマー　岩田聡の原点: 高校同期生26人の証言 |publisher=スタジオスパーク |asin=B01I3589FQ |ref={{SfnRef|岩田聡の記録を残す会|2016}}}}

== 関連書籍 ==
* {{Cite book|和書 |author=井上理 |date=2009-5 |title=任天堂 “驚き”を生む方程式 |publisher=[[日本経済新聞出版社]] |isbn=978-4-532-31463-7}}
* {{Cite book|和書 |date=2019-07-30 |title=岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。 |publisher=[[株式会社ほぼ日]] |isbn=978-4-86501-422-8}}

== 関連項目 ==
* [[宮本茂]] - 任天堂のクリエイター。岩田が任天堂社長になって以降は共に経営に参画する。
* [[糸井重里]] - 『[[MOTHERシリーズ|MOTHER]]』シリーズなどを手掛けた[[コピーライター]]。岩田が開発に関わって以降、親交を深める。
* [[桜井政博]] - ハル研究所時代の部下で「[[カービィ]]」の生みの親。
* [[東京工業大学の人物一覧]]
* [[北海道札幌南高等学校の人物一覧]]

== 外部リンク ==
{{Commonscat|Satoru Iwata}}
{{Wikiquotelang|en|Satoru Iwata}}
'''任天堂'''
* [https://www.nintendo.co.jp/corporate/links/ 社長が訊く リンク集]
* [https://www.nintendo.co.jp/event/gdc2011/ 岩田聡 GDC講演内容]
'''ほぼ日刊イトイ新聞'''
* [https://www.1101.com/iwata20150711/ 岩田聡さんのコンテンツ。]
* [https://www.1101.com/nintendo/nin5/ 「ポケモンスナップ」の情報・産地直送！]
* [https://www.1101.com/nintendo/nin13/ 『MOTHER 3』の開発が中止になったことについての糸井重里・岩田聡・宮本茂の座談会]
* [https://www.1101.com/dsi_deardoctors/ 自分の健康について 考える道具。]
* [https://www.1101.com/animal2012_zadankai/ とびだせどうぶつの森は、なんでたのしいんだろ？]

{{S-start}}
{{S-bus}}
{{Succession box
| title = [[任天堂]]社長
| years = 第4代：[[2002年]] - [[2015年]]
| before = [[山内溥]]
| after = [[君島達己]]
}}
{{S-end}}
{{任天堂|主な人物}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:いわた さとる}}
[[Category:日本のゲームプログラマー]]
[[Category:20世紀日本の実業家]]
[[Category:21世紀日本の実業家]]
[[Category:日本のコンピュータゲームプロデューサー]]
[[Category:ハル研究所の人物]]
[[Category:任天堂の人物]]
[[Category:クリーチャーズの人物]]
[[Category:東京工業大学出身の人物]]
[[Category:北海道札幌南高等学校出身の人物]]
[[Category:札幌市出身の人物]]
[[Category:1959年生]]
[[Category:2015年没]]
[[Category:胆管癌で亡くなった人物]]