カリオペー

ギリシア神話に登場する文芸の神。ムーサイの1神。叙事詩を司る

カリオペー古希: Καλλιόπη, Kalliopē, 「美声」の意)は、ギリシア神話に登場する文芸の女神ムーサたち(ムーサイ)の1柱。名はカリオペイア古希: Καλλιόπεια, Kalliopeia)とも。日本語ではカリオペカッリオペイアなどとも表記される。

シモン・ヴーエの1634年頃の絵画『ウラニアとカリオペ』のカリオペーを描いた部分。

すべてのムーサたちと同じく大神ゼウスムネーモシュネーの娘。9柱のムーサたちの長女で、クレイオーエウテルペータレイアメルポメネーテルプシコラーエラトーポリュムニアーウーラニアーと姉妹[1][2][3]。「叙事詩」(叙情詩、エレジー)を司る。表される際の持ち物は、書板と鉄筆であるが、この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代のかなり後期になってからである。黄金の冠を着用している場合もあり、ヘーシオドスはこれをほかのムーサイに対するカリオペーの優位を示すものとしている。

アポローンもしくはオイアグロス英語版とのあいだにオルペウスリノス英語版をもうけたほか[4]レーソス[5]セイレーンたちの母とする説もある[6]

弁舌の女神ともされ、ムーサたちの中で最も賢いとされる。アドーニスをめぐるアプロディーテーペルセポネーとの争いを仲裁するなど、ムーサたちの中で最も活躍の場が多い女神でもある。

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ ヘーシオドス、76行-79行。
  2. ^ ヘーシオドス、915行-917行。
  3. ^ アポロドーロス、1巻3・1。
  4. ^ アポロドーロス、1巻3・2。
  5. ^ アポロドーロス、1巻3・4。
  6. ^ セルウィウス『アエネーイス注解』5巻864行。

参考文献

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関連項目

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