日置市
日置市(ひおきし)は、鹿児島県の中央部(薩摩半島)に位置する市。南九州西回り自動車道やJR鹿児島本線で隣接する鹿児島市と結ばれ、鹿児島市のベッドタウンとしても発展している。
ひおきし 日置市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 鹿児島県 | ||||
市町村コード | 46216-1 | ||||
法人番号 | 9000020462161 | ||||
面積 |
253.01km2 | ||||
総人口 |
45,520人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) | ||||
人口密度 | 180人/km2 | ||||
隣接自治体 | 鹿児島市、薩摩川内市、いちき串木野市、南さつま市 | ||||
市の木 | クロマツ | ||||
市の花 | うめ | ||||
日置市役所 | |||||
市長 | 永山由高 | ||||
所在地 |
〒899-2592 鹿児島県日置市伊集院町郡1-100 北緯31度38分01秒 東経130度24分09秒 / 北緯31.63372度 東経130.40244度座標: 北緯31度38分01秒 東経130度24分09秒 / 北緯31.63372度 東経130.40244度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
2005年、日置郡の東市来町、伊集院町、日吉町、吹上町が合併し発足した。毎年10月には武将・島津義弘を祀る徳重神社を詣でる妙円寺詣りと呼ばれる行事が行われている。また薩摩焼の歴史とも深い関わりがある地域で、現在でも美山地区では窯元が開かれ、焼物(陶器)の街としても知られている。
地理
編集鹿児島県の中央部、薩摩半島の中西部に位置する。市の西部は東シナ海に面しており、日本三大砂丘で日本一の長さを誇る吹上浜がある。吹上浜の沖約12キロメートルに浮かぶ無人島の久多島も日置市に属する。
気候
編集東市来(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 22.5 (72.5) |
23.2 (73.8) |
24.7 (76.5) |
29.4 (84.9) |
31.8 (89.2) |
34.4 (93.9) |
36.3 (97.3) |
36.3 (97.3) |
35.5 (95.9) |
32.9 (91.2) |
27.8 (82) |
23.6 (74.5) |
36.3 (97.3) |
平均最高気温 °C (°F) | 12.0 (53.6) |
13.3 (55.9) |
16.1 (61) |
20.4 (68.7) |
24.1 (75.4) |
26.4 (79.5) |
30.2 (86.4) |
31.6 (88.9) |
29.3 (84.7) |
25.1 (77.2) |
19.8 (67.6) |
14.4 (57.9) |
21.9 (71.4) |
日平均気温 °C (°F) | 7.5 (45.5) |
8.6 (47.5) |
11.5 (52.7) |
15.6 (60.1) |
19.4 (66.9) |
22.8 (73) |
26.6 (79.9) |
27.3 (81.1) |
24.6 (76.3) |
19.8 (67.6) |
14.6 (58.3) |
9.5 (49.1) |
17.3 (63.1) |
平均最低気温 °C (°F) | 2.9 (37.2) |
3.6 (38.5) |
6.4 (43.5) |
10.5 (50.9) |
14.8 (58.6) |
19.6 (67.3) |
23.6 (74.5) |
23.9 (75) |
20.7 (69.3) |
15.0 (59) |
9.5 (49.1) |
4.7 (40.5) |
12.9 (55.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −5.4 (22.3) |
−6.3 (20.7) |
−3.4 (25.9) |
−0.1 (31.8) |
5.4 (41.7) |
11.0 (51.8) |
17.0 (62.6) |
16.4 (61.5) |
10.0 (50) |
1.6 (34.9) |
−2.1 (28.2) |
−4.2 (24.4) |
−6.3 (20.7) |
降水量 mm (inch) | 75.8 (2.984) |
99.4 (3.913) |
151.1 (5.949) |
174.3 (6.862) |
187.1 (7.366) |
516.3 (20.327) |
310.2 (12.213) |
204.6 (8.055) |
243.6 (9.591) |
92.2 (3.63) |
111.4 (4.386) |
98.4 (3.874) |
2,265 (89.173) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 10.2 | 9.6 | 12.3 | 10.2 | 10.0 | 15.1 | 10.9 | 10.3 | 10.2 | 7.2 | 9.0 | 9.5 | 124.1 |
平均月間日照時間 | 116.1 | 133.3 | 162.3 | 180.6 | 183.9 | 112.0 | 192.5 | 220.8 | 186.7 | 191.2 | 156.1 | 126.2 | 1,964.9 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[1] |
隣接している市町村
編集大字
編集大字は、日置市設置の際、日置合併協議会の協議事項のうち「字の区域及び名称の取り扱いについて」にて、「字の区域は、現行どおりとし、現行の字の名称の前に該当字の属する地方公共団体の名称を付し、字の名称変更する」と決定され[2]、平成17年鹿児島県告示第691号「 字の名称変更」により、各町に設置されている大字については名称を、伊集院町の場合「○○」→「伊集院町○○」に、東市来町の場合「○○」→「東市来町○○」、日吉町の場合「○○」→「日吉町○○」、吹上町の場合「○○」→「吹上町○○」にそれぞれ改称された。
歴史
編集日置市市役所が建てられている伊集院町は、南北朝時代から江戸時代にかけ、当時は徳重神社の場所にあった徳重地区の「妙円寺」のみならず、郡地区にあった「広済寺」、猪鹿倉地区に真言宗の寺として1418年に建てられ現在は仁王像2体が残る「大勝山聖護院 荘厳寺」、下谷口上之馬場地区に時宗の寺として1338年に建てられ現在は有馬新七の墓が残る「無量寿院 龍泉寺」、下谷口地区に曹洞宗の寺として1402年に建てられ現在は島津貴久の側室と云われる花室清忻大姉の墓が残る「久木山 破鞋庵」、大田地区に戦死した婚約者を弔うため伊集院久氏の娘が1379年に建立した尼寺「捕蛇山 円通庵」をはじめ多数の寺院が存在し、薩摩半島における学問の中心地として栄えた場所だった[3]。
近現代
編集- 1889年4月1日 町村制施行により、現在の市域に以下の村が発足。
- 1897年4月1日 郡制施行に伴う郡の統合により、阿多郡を日置郡に編入。
- 1922年4月1日 中伊集院村が町制施行、伊集院町となる。
- 1922年12月1日 伊作村が町制施行、伊作町となる。
- 1937年4月1日 東市来村が町制施行、東市来町となる。
- 1955年4月1日
- 日置村と吉利村が新設合併し町制施行、日吉町が発足。
- 伊作町と永吉村が新設合併し、吹上町が発足。
- 1956年9月30日 下伊集院村を4分割し、伊集院町・東市来町・日吉町・郡山村(現在の鹿児島市の一部)に編入。
- 2005年5月1日 日置郡の伊集院町、東市来町、日吉町、吹上町が新設合併し市制施行、日置市が発足。
行政
編集市の行政機関
編集- 市役所
- 日置市消防本部
県の行政機関
編集国の行政機関
編集経済
編集日置市に工場を置く主要企業
編集姉妹都市・提携都市
編集国内
編集- 関ケ原町(岐阜県)
- 1963年兄弟都市提携 ※旧伊集院町との提携
- 弟子屈町(北海道) ※旧東市来町との提携
- 姶良市(鹿児島県) 旧伊集院町が、姶良市を構成した町の1つ加治木町と島津義弘にまつわる縁などから教育姉妹町の盟約をしており、これをきっかけに2010年10月23日に日置市と姶良市の間で再度姉妹都市の盟約が結ばれた[4]。
- 多賀町(滋賀県)※旧伊集院町との提携
- 大垣市(岐阜県)※旧吹上町との提携(フレンドリーシティ)
- 南大隅町(鹿児島県)※旧日吉町との提携
国外
編集地域
編集人口
編集日置市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 日置市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 日置市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
日置市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
教育
編集大学
編集鹿児島農業大学校
高等学校
編集-
学校法人日章学園鹿児島育英館高等学校※中高併設
中学校
編集- 市立
- 私立
小学校
編集- 市立
-
鶴丸小学校
-
伊作田小学校
-
湯田小学校
-
上市来小学校
-
美山小学校
-
土橋小学校
-
伊集院北小学校
-
日吉小学校
-
永吉小学校
-
伊作小学校
-
花田小学校
-
和田小学校
交通
編集- 最寄り空港は鹿児島空港。
鉄道
編集道路
編集高規格幹線道路
編集一般国道
編集主要地方道
編集一般県道
編集- 鹿児島県道206号徳重横井鹿児島線
- 鹿児島県道296号田之頭吹上線
- 鹿児島県道301号伊集院停車場線
- 鹿児島県道303号江口長里線
- 鹿児島県道304号仙名伊集院線
- 鹿児島県道305号養母長里線
- 鹿児島県道306号戸崎湯之元停車場線
- 鹿児島県道308号郷戸市来線
- 鹿児島県道309号山田湯之元停車場線
- 鹿児島県道加世田日吉自転車道線
バス
編集一般路線バス
編集高速バス
編集市内の南九州西回り道上の東市来バスストップと伊集院バスストップに鹿児島市 - 串木野市・薩摩川内市間の高速バスが停車する。
コミュニティバス
編集- 日置市コミュニティバス - (運行委託:鹿児島交通)
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集- 園林寺跡、小松帯刀の墓
- 小松家お仮屋跡
- 清浄寺、小松帯刀菩提寺、小松帯刀像
- そうめん流し宮田石、せせらぎの湯 花水木(伊集院町)
- 大汝牟遅神社
- 玉山神社
- 徳重神社
- 中島常楽院
- 吹上温泉
- 吹上浜(日本の渚百選)
- 湯之元温泉
特産品
編集スポーツ
編集- フラーゴラッド鹿児島(V.LEAGUE所属のバレーボールクラブ)
著名な出身者
編集- 赤崎義則(鹿児島市長、全国市長会長)※ 東市来町出身
- 赤山靭負(薩摩藩物頭。お由羅騒動で切腹)※ 日置郷出身
- 有馬正文(海軍軍人)※ 中伊集院村出身
- 有村優樹(陸上競技選手)
- 石神兼文(法学者、鹿児島大学第6代学長・名誉教授)※ 東市来町出身
- 伊集院大八(元力士)
- 稲森いずみ(俳優)※ 伊集院町出身
- 今給黎教子(海洋冒険家)※ 吹上町出身
- 入船敏(陸上競技選手、指導者)※ 伊集院町出身
- 岩下敬輔(サッカー選手)※ 伊集院町出身
- 鵜狩道夫(元プロ野球選手)※ 伊集院町出身
- 有働由美子(フリーアナウンサー)※ 伊集院町出身
- 鮫島眞男(第4代衆議院法制局長、法学者、近畿大学教授)※ 東市来町出身
- 東郷茂徳(第65・71代外務大臣、第4代大東亜大臣、第21代拓務大臣、貴族院議員)※ 苗代川村出身
- 中島美嘉[7](歌手、俳優)
- 中野花菜(ソフトボール選手)
- 長渕剛(歌手、俳優)※ 伊集院町生まれ、鹿児島市育ち
- 永山由高(日置市長)※ 東市来町出身
- 野村直邦(第23代海軍大臣、海軍大将)
- 馬場雄二(元鹿児島放送アナウンサー)※ 東市来町出身
- 原田泉(映画プロデューサー)※ 東市来町出身
- 福留大士(チェンジホールディングス創業者・社長)
- 古垣鉄郎(貴族院勅選議員、第6代日本放送協会会長、元フランス大使)
- 本田勝彦(第4代日本たばこ産業代表取締役社長)
- 松下三郎(柔道家、全日本柔道連盟副会長、講道館理事、日本オリンピック委員会理事、日本ユニバーシアード委員会委員長)※ 吹上町出身
- 山之口安秀(鹿児島市長)※ 東市来町出身
- 横田慎太郎(元プロ野球選手)※ 東市来町出身
脚注
編集- ^ “東市来 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月25日閲覧。
- ^ 字の区域及び名称の取り扱いについて (PDF) - 日置合併協議会(国立国会図書館アーカイブ)、2017年5月7日閲覧。
- ^ 当時の寺院は信仰の場のみならず学校のような役割も果たしていた。
- ^ 「日置市と姶良市が姉妹都市盟約」 南日本新聞2010年10月26日
- ^ 『南日本新聞』 2012年11月19日付 15面(マレーシア都市日置が友好協定)
- ^ “月日貝”. ひおき市 HIOKI BRAND JAPAN. 日置ブランド推進協議会(日置市商工観光課). 2022年11月30日閲覧。
- ^ 「「SATSUMANIAN HESTIVAL」に岡崎体育、氣志團、きゃりー、中島美嘉、HYDE、ももクロら」『ナタリー』2022年6月4日。2023年7月8日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- ウィキトラベルには、日置市に関する旅行ガイドがあります。
- 日置市に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ