ヤダケ
(矢竹から転送)
ヤダケ(矢竹)は常緑多年生のタケ亜科の植物。タケ(竹)と付いているが、成長しても皮が桿を包んでいるため笹に分類される(大型のササ類)[1]。種名は矢の材料となることから[1]。本州(岩手秋田以南)・四国・九州に分布する。別名ヘラダケ、シノベ、ヤジノ、シノメ。
ヤダケ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Pseudosasa japonica (Mitford) Makino | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ヤダケ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Arrow bamboo Yadake |
特徴
編集根茎は地中を横に這い、その先から粗毛のある皮を持った円筒形で中空の茎(桿)が直立。茎径は5~15mm。茎上部の節から各1本の枝を出し分枝する。節は隆起が少なく、節間が長いので矢を作るのに適す。竹の皮は節間ほどの長さがあるため、見える稈の表面は僅かである。地下茎は遠くへ走らない。全長2~5m。
葉は無毛、大型で長さ20~30cm、鮮緑色で先端が下垂、互生、分枝した各枝先に3~10枚つく。葉面は緑色で滑らか、革質で裏は白緑色、先の尖った卵長細形あるいは葉被針長形、平行脈で、葉縁はざらつく。葉鞘は革質で剛毛が粗い。退化葉は線形で先が尖る。まれに鞘口毛を有する。
夏に緑色の花が咲く。花径は0.3~1cmで茎に枝の長い円錐花序、中軸から小柄を出し先に小穂数個つける。小穂は2列の花約10個からなり、花(小穂)小枝に密着。花皮は針長形で1.3~1.4cm、護頴は卵形で16-17脈あり、内頴は短く背肋が2本、おしべが3~4本。
昔は矢軸の材料として特に武家の屋敷に良く植えられた。現在は庭園竹として植栽され、盆栽にも向く。矢の他、筆軸、釣り竿、キセルの羅宇、装飾用窓枠に利用されている。
変種・品種
編集出典
編集- ^ a b “植物多様性センターの「ササとタケ」”. 東京都公園協会. 2019年10月1日閲覧。