OS X Mountain Lion
OS X Mountain Lion(オーエス テン マウンテンライオン)は、Appleが開発したOS Xの9番目のバージョンである。バージョンナンバーは10.8。Mac OS X Lionの後継バージョンとして、2012年7月25日に発売された。OS本体の最終セキュリティアップデートは、2015年8月13日にリリースされたセキュリティアップデート 2015-006[2]である。
OS X Mountain Lion | |
---|---|
macOS ファミリー | |
開発者 | |
Apple | |
ウェブサイト | http://www.apple.com/jp/support/osx/ |
リリース情報 | |
リリース日 | 2012年7月25日 [info] |
最新の安定版 | 10.8.5 - 2013年9月13日 [info] |
ソースモデル | プロプライエタリ(基盤となるDarwinはオープンソース) |
ライセンス | APSL and Apple EULA |
カーネル型 | ハイブリッドカーネル (XNU) |
先行品 | Mac OS X Lion (10.7) |
後続品 | OS X Mavericks (10.9) |
サポート状態 | |
終了[1] |
概要
編集2012年2月16日にAppleのサイトで開発が発表されいくつかの新機能が紹介された。同日、開発者(Macデベロッパープログラム登録者)へデベロッパープレビュー版も配布され、一般向けには夏にリリースと発表された。前OSのLion開発発表からは約1年で発表されたこととなる。サイト上の掲載写真によるとGUIもLionからそのまま引き継がれている。また、iOSに由来するアプリや新機能追加に焦点が当てられている。
本バージョン以降のOS Xでは、起動から全て64ビットモードが必要となったため、32ビットプロセッサ搭載機と64ビットプロセッサ搭載機でもファームウェアから32ビットモードで起動する機種では使用できなくなった。
対応環境/システム条件
編集- iMac(Mid 2007 以降)
- MacBook(Late 2008 Aluminum、またはEarly 2009以降)
- MacBook Pro(Mid/Late 2007以降)
- MacBook Air(Late 2008以降)
- Mac mini(Early 2009以降)
- Mac Pro(Early 2008以降)
- Xserve(Early 2009)
インストール先のMacは以下の条件を満たしている必要がある。
- Mac OS X v10.6.8またはMac OS X Lionがすでにインストールされている
- 2 GB 以上のメモリが搭載されている
- 8 GB 以上の空き容量がある
特徴
編集OS X Mountain Lionでは、Mac OS X Lionで追加されなかったiOSアプリケーションや、iOS 5で追加されたアプリケーション・新機能が中心に搭載されている。
追加されたアプリケーション
編集iOS 4以降で追加されたアプリケーションが数々追加されている。また、カレンダアプリケーションの「iCal」や「アドレスブック」といったアプリの名称もiOSと同じように「カレンダー」や「連絡先」に変更された。
- メッセージ
- iOS 5の新機能「iMessage」をMacで利用するためのアプリケーション。
- これまでのSMSアプリケーション「iChat」の機能は統合され、メッセージに代わる。
- iChatでサポートされていたYahoo!メッセンジャーやGoogle トークなども引き続きサポートされる。
- iPhone、iPad、iPod touch間で直接送信可能であり、高品質の写真やビデオも送信することができる。
- Mac OS X Lion 10.7.3以降でも利用可能。2012年2月16日にベータ版が配布された[3]。
- これまでのSMSアプリケーション「iChat」の機能は統合され、メッセージに代わる。
- リマインダー
- iOS 5で追加されたTo Doアプリケーション。
- iOSデバイスと同期・共有することができる。
- メモ
- iOSで以前から存在したメモアプリケーション。
- URLが貼り付けられるほか、ピクチャーを貼り付けることも可能。
- Game Center
- iOS 4.1で追加されたソーシャルゲームアプリケーション。
新機能
編集新機能もiOS 5に由来するものが中心である。
- 通知センター
-
- メールやカレンダーやメッセージなど、新着情報が届いた場合、通知される。
- 通知された情報をあとで見ることも可能。
- 共有シート
-
- Apple製、サードパーティー製などのアプリケーションでダイレクトにリンクや写真、ビデオを共有することができる。
- SNSとの連携
- iOS 5同様、Twitterとの連携機能が搭載される。
- Safari、Photo Boothなどのアプリやサードパーティー製のアプリケーションから直接ツイートすることができる。
- OS X Mountain Lion 10.8.2でFacebookとの連携機能に対応。
- リンクや写真のFacebookでの共有や、連絡先情報やプロフィール写真のMacの連絡先への追加、Facebookに関する通知センターでの通知、Game Center で Facebook の友達との対戦などの機能が追加された。
- iCloudサポートの強化、セットアップの簡潔化
- OS X Mountain Lionでは、iCloudのサポートの強化と、セットアップの簡潔化が行われている。
- iOS 5のようなセットアップ方法に変更され、より簡潔に設定が行うことが可能。
- iCloud対応のサードパーティー製アプリケーションの開発も可能。
- iWorkのiCloud対応(従来この機能はiOS専用であった)
- AirPlay ミラーリング
- iPhone 4SとiPad 2のみで利用可能であった機能。
- Apple TVを使ってテレビなどにワイヤレスでOS X Mountain Lionの画面を映し出すことができる。
- Safari 6.0搭載
- FusionDrive、USB3.0の正式サポート
-
- 非公式だがターミナルを起動して2台のドライブを用いてのFusionDriveの作成が可能。
セキュリティー
編集- Gatekeeper
- 新しいセキュリティー機能。
- どこからのアプリのダウンロードとインストールを許可するのか選ぶことができる。
廃止された機能
編集サーバ版
編集Mountain Lionと同時にMountain Lion Serverが開発者に配布され、リリースされることも明らかになった[5]。
沿革
編集脚注
編集出典
編集- ^ “Apple セキュリティアップデート (Apple Security Update) - Apple サポート”. 2015年11月5日閲覧。2015年9月以降、セキュリティアップデートの対象にOS X Mountain Lionが含まれていない。
- ^ セキュリティアップデート 2015-006 (Mountain Lion)
- ^ Apple - Mac OS X - Download the free Messages Beta.
- ^ OS X 10.8 Mountain Lion System Requirements
- ^ First Look at Mountain Lion OS X Server
- ^ "アップル、Mac用新OS「OS X Mountain Lion」販売開始". ASCII.jp (2012年7月25日). 2012年7月26日閲覧。
その他
編集このシステムは2021年6月23日に無料配信が開始された。
関連項目
編集- 青い池 - 当OSのデスクトップピクチャに採用された北海道にある池。