絶対 (ぜったい)
- 条件に制約されないこと。無条件。
- 永久不変の。
- 太宰は小説が書けなくなったと遺書を残しているが、小説が書けない、というのは一時的なもので、絶対のものではない。こういう一時的なメランコリを絶対のメランコリにおきかえてはいけない。(坂口安吾 『太宰治情死考』)
- 比べるものや対立するものが無いこと。無比。
- 世の中に悪い書物といふものも無いでは無い。が、書物には限らず、総てのものが皆絶対に善いものも無い代りに絶対に悪いものも無い。(内田魯庵 『家庭の読書室』)
- 他の選択の余地を許さず。かならず。
- 条件や比較に左右されず、単独で成立すること。
- 「絶対」という言葉。完全に安全で確実なこと。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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推量・意志 |
絶対だろう |
未然形 + う
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過去・完了 |
絶対だった |
連用形 + た
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否定形 |
絶対でない |
連用形 + ない
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自動詞化 |
絶対になる |
連用形 + なる
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言い切り |
絶対だ |
終止形のみ
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名詞化 |
絶対なこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
絶対ならば |
仮定形 + ば
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様態 |
絶対そうだ |
語幹 + そうだ
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絶対 (ぜったい)
- (口語) 条件無しで、間違いなく、かならず。
- ご注意しますが、絶対あんなものには係わらねえほうが、いい。(小栗虫太郎 『人外魔境 遊魂境』)