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== 苔の育て方 == |
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== 生物の名称として == |
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小型な植物は往々にしてコケの名を持つ。蘚苔類は当然であるが、地衣類の和名も「○○ゴケ」を使う。それ以外のものでは以下のような例がある。 |
小型な植物は往々にしてコケの名を持つ。蘚苔類は当然であるが、地衣類の和名も「○○ゴケ」を使う。それ以外のものでは以下のような例がある。 |
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** [[コケミズ]]<ref>{{Cite web |title=愛媛県レッドデータブック {{!}} 高等植物 {{!}} コケミズ |url=https://www.pref.ehime.jp/reddatabook2014/detail/09_06_005200_1.html |website=www.pref.ehime.jp |access-date=2024-01-12}}</ref> |
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** [[コケサンゴ]]<ref>{{Cite web |title=コケサンゴとは? 意味や使い方 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%82%B1%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B4-835352 |website=コトバンク |access-date=2024-01-12 |language=ja |first=改訂新版 |last=世界大百科事典,百科事典マイペディア}}</ref> |
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==苔を用いた表現== |
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==文学・比喩== |
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「苔」という漢字が日本に伝わった当時は苔を主に[[藻]]を指す言葉として用いられ、コケについては「蘿」という漢字が当てられている歌もある。 |
「苔」という漢字が日本に伝わった当時は苔を主に[[藻]]を指す言葉として用いられ、コケについては「蘿」という漢字が当てられている歌もある。 |
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コケは岩や地表が長く放置された時に生え、耕すなどの攪乱(かくらん)が行われていると育たない、との認識がある。例えば「'''苔むす'''」という言葉はその状態が長く続いてきたことを示す。 |
コケは岩や地表が長く放置された時に生え、耕すなどの攪乱(かくらん)が行われていると育たない、との認識がある。例えば「'''苔むす'''」という言葉はその状態が長く続いてきたことを示す。岩に苔がむす様は、悠久な時間を示す意味で、日本の[[国歌]]『[[君が代]]』の[[歌詞]]で言及される。 |
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「[[転石苔むさず]]」は、古くから使われてきた西洋のことわざ'''「A rolling stone gathers no moss.」'''の翻訳にあたる。これには相反する二通りの解釈がある。「転々と職業や住居を変える人は、成功できない。」という意味と、「絶えず活動している人は、常に清新でいられる。」という意味に使われる。[[イギリス]]では一般的に前者の意味で使われるが、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では後者の意味で使われる<ref>{{Cite web |url=https://oggi.jp/6615833 |title=わかったらすごい!「転石苔むさず」ってどんな意味? |access-date=2024-08-09 |publisher=[[小学館]] |date=2021-11-05 |website=Oggi.jp}}</ref><ref group="注釈">[[松本侑子]]『誰も知らない「赤毛のアン」』([[集英社]])によれば、(イギリス文化の影響が強い)アンは苔をロマンティックなものとして見ているという。古井戸のそばの苔の生えた窪地で弁当を広げたり、ままごとの家の椅子に苔むした石を使ったりしている。[[ウィリアム・ワーズワース]]は『片山里の乙女』で、ルーシーを「苔むした岩影に咲くすみれ」と詠っている。</ref>。 |
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岩に苔がむす様は、悠久な時間を示す意味で、日本の[[国歌]]『[[君が代]]』の[[歌詞]]で言及される。 |
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古い[[墓石]]についた苔を[[掃除]]するという意味で、墓参や墓掃除を「掃苔」(そうたい)と称することがある<ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/170257 「物理学者の墓を訪ねて考えさせられること」][[東洋経済]]オンライン(2017年5月6日)2019年8月4日閲覧。</ref>。 |
古い[[墓石]]についた苔を[[掃除]]するという意味で、墓参や墓掃除を「[[墓めぐり#日本の「掃苔」文化|掃苔]]」(そうたい)と称することがある<ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/170257 「物理学者の墓を訪ねて考えさせられること」][[東洋経済新報社|東洋経済]]オンライン(2017年5月6日)2019年8月4日閲覧。</ref>。 |
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苔の[[花言葉]]は「母性愛」「信頼」「孤独」「物思い」である。 |
苔の[[花言葉]]は「母性愛」「信頼」「孤独」「物思い」である。 |
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* [[KOKEくん]] - 苔がモチーフのキャラクター |
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* [[西芳寺]] - 苔寺(こけでら)の通称で知られる[[京都市]][[西京区]]の寺院。 |
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* 苔の三大聖地 |
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** 青森の[[奥入瀬渓流]] |
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** 長野の[[北八ヶ岳]]:[[白駒の池]] |
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2024年8月10日 (土) 21:02時点における最新版
苔(こけ、蘚、英: moss)・コケは地表や岩の上にはいつくばるように成長し、広がるような植物的なもの。狭義のコケは苔類、蘚類、ツノゴケ類の総称としてコケ植物を指すが、コケはそれに加え菌類と藻類の共生体である「地衣類」や、一部のごく小型の維管束植物や藻類などが含まれる。語源は「木毛」にあり、元々は樹の幹などに生えている小さな植物の総称だったとする説がある[1]。自生している又は栽培されている苔は日本などで鑑賞の対象となるほか、イワタケなど食用の苔もある。
概説
[編集]鑑賞・園芸
[編集]苔は日本庭園や盆栽で利用される。地面一面に苔を生えさせた西芳寺(通称:苔寺、京都市)など庭園のほか、多くの苔が自生する奥入瀬渓流(青森県)、白谷雲水峡(屋久島)などは観光地として人気が高い[2]。日本では、上記2カ所に白駒の池(長野県)など北八ヶ岳山麓を加えて「モス(苔)ツーリズムの三大聖地」と称されることもある[3]。
屋上緑化にも使われる。在来種を生かせるうえ、他の植物に比べて軽量で、管理の手間が少ない利点がある[4]。
庭園づくり以外でも、苔は単独あるいは他の植物と一緒に、盆栽や苔玉として栽培される。日本には約1700種の苔が生育しており、この中には直径数センチメートルのガラス瓶内で栽培できるものもある(苔テラリウム)[5]。
実用
[編集]ミズゴケ類は吸水・保水性が良い。このため梱包材やスポンジ、脱脂綿の代用、女性の生理用品や止血剤などとして用いられた。
苔の育て方
[編集]苔は乾燥に強いが、高温のムレに弱い。暑い日中の水やりが苔を蒸らすことになり、苔の生育を阻害するので避けるべきである。夏は苦手で冬は強いので、秋に苔を蒔いて、来年の春までに、大きく育てるのがよい方法である。強い日当たりの場所は、苔は弱る。やはり半日蔭(木漏れ日が動く場所)で苔はよく育つ。木陰を作ってやると良い。
- 苔の育て方のポイントは
- 水やりは夕方にたくさんやる。
- 水はけをよくする。
- 風あたりの強いところは苦手なので、風避けを設ける。
- 落ち葉を取り除く。光合成ができなくなり、生育を阻害する。
生物の名称として
[編集]小型な植物は往々にしてコケの名を持つ。蘚苔類は当然であるが、地衣類の和名も「○○ゴケ」を使う。それ以外のものでは以下のような例がある。
苔を用いた表現
[編集]「苔」という漢字が日本に伝わった当時は苔を主に藻を指す言葉として用いられ、コケについては「蘿」という漢字が当てられている歌もある。
コケは岩や地表が長く放置された時に生え、耕すなどの攪乱(かくらん)が行われていると育たない、との認識がある。例えば「苔むす」という言葉はその状態が長く続いてきたことを示す。岩に苔がむす様は、悠久な時間を示す意味で、日本の国歌『君が代』の歌詞で言及される。
「転石苔むさず」は、古くから使われてきた西洋のことわざ「A rolling stone gathers no moss.」の翻訳にあたる。これには相反する二通りの解釈がある。「転々と職業や住居を変える人は、成功できない。」という意味と、「絶えず活動している人は、常に清新でいられる。」という意味に使われる。イギリスでは一般的に前者の意味で使われるが、アメリカでは後者の意味で使われる[8][注釈 1]。
古い墓石についた苔を掃除するという意味で、墓参や墓掃除を「掃苔」(そうたい)と称することがある[9]。
苔の花言葉は「母性愛」「信頼」「孤独」「物思い」である。
苔に由来する色として、モスグリーン(苔色)やモスグレー(モスグレイ)といったものがある。黄褐色と緑の中間の色で、色味が若いものを前者、灰色が強いものを後者という風に区別する[10]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 松本侑子『誰も知らない「赤毛のアン」』(集英社)によれば、(イギリス文化の影響が強い)アンは苔をロマンティックなものとして見ているという。古井戸のそばの苔の生えた窪地で弁当を広げたり、ままごとの家の椅子に苔むした石を使ったりしている。ウィリアム・ワーズワースは『片山里の乙女』で、ルーシーを「苔むした岩影に咲くすみれ」と詠っている。
出典
[編集]- ^ “地衣類って何だろう”. www.chiba-muse.or.jp. 2024年1月12日閲覧。
- ^ 苔の名所10選『日本経済新聞』朝刊2017年6月18日・別刷り(日経+1)2018年6月1日閲覧。
- ^ 「コケむす自然 歩いて楽しむ/三大聖地 屋久島・北八ヶ岳・奥入瀬/地元団体などがツアー 初心者でも気軽に満喫」『日経MJ』2018年9月24日(観光・インバウンド面)。
- ^ 「コケ 屋上緑化に最適/軽くて管理作業が容易」『日本農業新聞』2019年8月12日(19面)。
- ^ 【いま風・水曜日】苔で作る森のジオラマ『読売新聞』夕刊2018年5月30日。
- ^ “愛媛県レッドデータブック | 高等植物 | コケミズ”. www.pref.ehime.jp. 2024年1月12日閲覧。
- ^ 世界大百科事典,百科事典マイペディア, 改訂新版. “コケサンゴとは? 意味や使い方”. コトバンク. 2024年1月12日閲覧。
- ^ “わかったらすごい!「転石苔むさず」ってどんな意味?”. Oggi.jp. 小学館 (2021年11月5日). 2024年8月9日閲覧。
- ^ 「物理学者の墓を訪ねて考えさせられること」東洋経済オンライン(2017年5月6日)2019年8月4日閲覧。
- ^ “モスグレーとは(色名がわかる辞典の解説)”. コトバンク. 2021年3月28日閲覧。