傾向性
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傾向性(英:disposition、傾性と訳される場合もある)は、物や人間がある条件下におかれたときに示す性質、あるいは振る舞いのパターンのことである[1]。例えば、金属の展性は打撃が与えられることであらわれるという意味で、一種の傾向性である。
機械のスイッチをオンにすると一定の動きをするという意味で機械の働きも傾向性といえるが、機械のように物理的なメカニズムが複雑である場合には、その働きはむしろ機能と呼ばれる。
G.ライルが『心の概念』において、人間の心的性質を行動主義的に説明する際に用いた概念である[2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 金杉武司(2007)『心の哲学入門』勁草書房
- 信原幸弘編(2017)『ワードマップ心の哲学 新時代の心の科学をめぐる哲学の問い』新曜社
- 服部裕幸「傾向性」、廣松渉・子安宣邦・三島憲一・宮本久雄・佐々木力・野家啓一・末木文美士編(1998)『岩波哲学・思想事典』岩波書店、pp. 404-405
- Ryle, G.(1949)The concept of mind. Hutchison.(邦訳:G.ライル/坂本百大・宮下治子・服部裕幸訳(1987)『心の概念』みすず書房)