札幌芸術の森
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札幌芸術の森 SAPPORO ART PARK | |
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有島武郎旧邸(2007年1月) | |
分類 | 特殊公園[1] |
所在地 | |
座標 | 北緯42度56分02秒 東経141度20分14秒 / 北緯42.93389度 東経141.33722度座標: 北緯42度56分02秒 東経141度20分14秒 / 北緯42.93389度 東経141.33722度 |
面積 | 39ヘクタール |
開園 | 1986年7月27日[2] |
設計者 | 板谷邦夫 |
運営者 | 公益財団法人札幌市芸術文化財団 |
設備・遊具 | 美術館、アトリエ、窯、喫茶店、レストラン、音楽ホール、野外ステージ、ロッジ |
駐車場 | 約650台 |
アクセス |
北海道中央バス(西岡営業所)「芸術の森入口」または「芸術の森センター」バス停下車 道央自動車道北広島ICから約21km 札樽自動車道札幌北ICから約23km |
告示 | 都市計画決定:昭和59年4月9日北海道告示第611号[3] |
事務所所在地 | 札幌市南区芸術の森2丁目75番地 |
備考 |
札幌芸術の森美術館:小学生以上有料(展示会ごとに変動) 野外美術館:1,000円(11月上旬から4月下旬) 佐藤忠良記念子どもアトリエ:野外美術館入館料で入場可(冬季休館中は無料) その他施設:各料金参照[4] |
公式サイト | 札幌芸術の森 |
札幌芸術の森(さっぽろげいじゅつのもり)は、札幌市南区芸術の森にある複合文化施設[5]。札幌市の都市公園として整備している。「公共建築百選」選定。
概要
[編集]1977年(昭和52年)、札幌青年会議所が提唱した「さっぽろアートパーク構想」に端を発し、1981年(昭和56年)に札幌市がプロジェクトチームを設けて具体的な計画を策定した[6]。札幌市郊外40ヘクタールの敷地内に芸術関連の施設や作品を配置しており[7]、鑑賞、発表、制作、研修、情報交流の機能を備えている[2]。芸術の森地区の中核となる施設であり、「創造都市さっぽろ」の原動力の1つになっている[8]。札幌市立大学芸術の森キャンパスや札幌アートヴィレッジが隣接している。[9][10]
年間を通して様々なイベントを催しており、毎年夏には『パシフィック・ミュージック・フェスティバル』(PMF)[11][12]、『SAPPORO CITY JAZZ North JAM Session』が開催されているほか[13]
冬季は野外美術館が休館となり、かんじきを利用して無料で雪中の作品を見ることができる[14][15]。
沿革
[編集]札幌芸術の森は1984年(昭和59年)から1999年(平成11年)まで3期に分けて事業化していった[6]。
- 第1期建設計画(1984年〜1987年)
- 第2期建設計画(1988年〜1991年)
- 第3期建設計画(1992年〜1999年)
年表
[編集]- 1977年(昭和52年)
- 札幌青年会議所が「札幌アートパーク構想」を提案、その後「芸術村構想」として検討[25]。
- 1984年(昭和59年)
- 1985年(昭和60年)
- 9月 - 石彫アトリエ完成[17]。
- 1986年(昭和61年)
- 7月27日 - 開園[16]。
- 1987年(昭和62年)
- 1990年(平成2年)
- 6月 - 野外ステージが完成し、第1回『パシフィック・ミュージック・フェスティバル』(PMF)開催[21]。
- 7月28日 - 野外美術館を拡張[28]。
- 9月29日 - 札幌芸術の森美術館開館[22]。
- 1992年(平成4年)
- 3月28日 - 版画工房オープン[29]。
- 1995年(平成7年)
- 6月27日 - アートホール増築[23]。
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)
- 7月8日 - クラフト工房オープン[33]。
- 1999年(平成11年)
- 2004年(平成16年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 『SAPPORO CITY JAZZ』(SCJ)初開催。
- 2008年(平成20年)
- 9月 - 佐藤忠良記念子どもアトリエオープン[2]。
- 2010年(平成22年)
- 8月 - 『情熱大陸SPECIAL_LIVE_SUMMER_TIME_BONANZA』札幌公演開催。(2011年まで)
- 2012年(平成24年)
- 12月 - 『きたまえ↑ 札幌☆マンガ・アニメフェスティバル』初開催。(2015年まで)
- 2013年(平成25年)
- 4月 - カフェ、レストランがリニューアルオープン[39]。
施設
[編集]- 札幌芸術の森美術館
→詳細は「札幌芸術の森美術館」を参照
- クラフト工房
- 各種団体が利用できる講習会専用施設。
- 大制作室、中制作室、小制作室
- 工芸館
- 展示ホール、常設展示コーナー、染・織工房、クラフトショップがある。
- 陶工房
- 各種成形用具、土練機、灯油窯、電気窯を備えており、個人からグループでの貸し切り利用も可能。
- 木工房
- 工具一式を備えた工作室、専門的な制作や加工が可能な機械加工室を備えており、個人からグループでの貸し切り利用も可能。
- 有島武郎旧邸
- 札幌にゆかりのある有島武郎の邸宅(1913年(大正2年)建築)を移築復元したもので、有島の資料を展示している。「さっぽろ・ふるさと文化百選」選定。
- 芸術の森センター
- 芸術の森中央に位置している。
- 野外美術館券売所、レストラン、アートロビー、事務室
- アートホール
- 発表機能を備えたアリーナ、大中小の各練習室、ピアノ練習室などがある。
- アリーナ:面積645m²(約390畳)、最大収容人数600名(2階観覧席116席)、特別控室
- 大練習室:面積488m²(約300畳)、最大収容人数300名
- 中練習室:面積171m²(約102畳)、最大収容人数150名
- 小練習室1・2:面積各47m²(約28畳)、最大収容人数各10名
- 小練習室3・4・5:面積各30m²(約18畳)、最大収容人数10名
- 小練習室6:面積40m²(約24畳)、最大収容人数10名
- ピアノ練習室:面積47m²(約28畳)、最大収容人数10名
- 野外美術館
- 7.5ヘクタールの敷地に日本をはじめとした現代彫刻家64作家73点の作品を展示している。
- 佐藤忠良記念子どもアトリエ(野外美術館内)
- 少年期を札幌で過ごし、美術の教科書や絵本を数多く手がけた彫刻家佐藤忠良に関する施設[40]。
- 版画工房
- 銅版、リトグラフ、木版、シルクスクリーンの版画制作機能が1つのフロアにあり、大型判も刷れる貸工房。個人からグループでの貸し切り利用も可能。
- 絵画アトリエA・B
- 絵画制作を中心とした長期間滞在可能な一戸建て施設。
- アトリエA:延床面積145m²、制作スペース約48畳
- アトリエB:延床面積113m²、制作スペース約20畳
- 多目的アトリエ
- 12畳程度の研修室2室、談話室を備えており、グループごとの研修やレクリエーションに利用可能。
- 彫刻アトリエ
- 石工専用の一戸建て施設。
- 野外ステージ
- 椅子席(仮設)500名、芝生席で4,500名まで収容可能。
- ロッジ
- 山小屋風の一戸建て施設。
- 登り窯・穴窯
- 個人でも利用可能。
-
札幌芸術の森美術館(2011年3月)
-
野外美術館(2007年1月)
-
野外ステージ(2007年5月)
脚注
[編集]- ^ a b “特殊公園” (PDF). 札幌市. 2022年11月20日閲覧。
- ^ a b c “札幌芸術の森とは”. 札幌芸術の森. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “都市計画公園 個別一覧表” (PDF). 北海道. p. 16 (2012年3月31日). 2016年1月21日閲覧。
- ^ “つかう”. 札幌芸術の森. 2016年1月22日閲覧。
- ^ “札幌芸術の森” (PDF). 国土交通省. 2016年1月21日閲覧。
- ^ a b “都市公園事業 事例概要カルテ 38” (PDF). 国土交通省. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “おすすめ 札幌芸術の森 札幌市南区”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1992年5月15日)
- ^ “創造都市さっぽろ”. 札幌市. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “施設案内”. 札幌市立大学. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “札幌アートヴィレッジ”. 札幌市. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “PMF、バーンスタイン氏の曲で開幕-札幌から世界へ育て、若手音楽家。23ヵ国から150人”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1991年7月14日)
- ^ “PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)”. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “SAPPORO CITY JAZZ”. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “ネコヤナギ 芽吹く”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年3月6日)
- ^ “かんじきで雪中鑑賞 札幌芸術の森 今年も無料貸し出し”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2001年1月14日)
- ^ a b c “「北の地」に文化の新譜”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1986年7月26日)
- ^ a b “石彫アトリエ完成 来年7月一部開放 札幌芸術の森”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1985年9月7日)
- ^ a b “だれでも作れるヨ 木工房がオープン 札幌芸術の森”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年7月26日)
- ^ a b “札幌芸術の森 アートホール 華やかに落成式”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年7月14日)
- ^ “有島武郎旧邸”. 札幌市南区. 2016年1月21日閲覧。
- ^ a b “「芸術の森」にファンファーレ 胸弾ませる若手演奏家 パシフィック・ミュージック・フェスティバル”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1990年6月27日)
- ^ a b “自然の中に美の殿堂 芸術の森美術館が完成 札幌”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1990年9月29日)
- ^ a b “札響演奏でオープン祝う 芸術の森アートホール”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年6月27日)
- ^ a b “「札幌芸術の森」整備完了 「隠された庭への道」7年かけ完成 自然を語る白い造形 七にこだわり 作品の高さ直径、幅…”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年7月2日)
- ^ a b c 鎌田亨「ミュージアム新書29 栗谷川健一-北海道をデザインした男」(北海道新聞社 2012年)148-150頁
- ^ “緑に溶けるブラスの音色 札幌芸術の森「森の音楽会」始まる”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年6月8日)
- ^ “青空を楽しむ 札幌芸術の森”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年8月10日)
- ^ “展示彫刻新たに29点 「芸術の森」野外美術館 第2期分オープン式”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1990年7月28日)
- ^ “芸術の森 第2期整備の版画工房 28日にオープン”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1992年3月11日)
- ^ “札響35歳の今 音楽都市への道 3 音づくり 求められる「統率力」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1996年10月9日)
- ^ “Kitaraオープン 豪華すぎ?191億円ホール 床や壁に大理石多用 赤字見込み毎年5億円 運営に大きな課題”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1997年7月5日)
- ^ “20世紀 北の記憶 78 音楽の喜び伝えた札幌交響楽団 地元挙げて応援 演奏も高い評価”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年12月1日)
- ^ “札幌芸術の森に「クラフト工房」8日オープン 陶芸、染色、ガラス細工・七宝焼 自慢の3制作室完備”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1998年7月6日)
- ^ “芸術の森 “白雲”の下 合唱やショー 野外ステージ 20日こけら落とし”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年6月17日)
- ^ “夏そこまで 野外イベントにぎわう 芸術の森 新ステージ披露/茨戸川緑地 120人が植樹に汗”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年6月21日)
- ^ “発信2006 オンリーワンへの挑戦 札幌市立大開学へ 上 異分野連携 新たな価値 どう創造”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2006年3月29日)
- ^ “発信2006 オンリーワンへの挑戦 札幌市立大開学へ 下 推進役 デザインで地域貢献”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2006年3月30日)
- ^ “札幌芸術の森 野外ステージ 秋でも快適 周囲に幕、スタンド席完成”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2006年9月2日)
- ^ “札幌芸術の森 ごちそうキッチン畑のはる”. 2016年1月21日閲覧。
- ^ “建物紹介-佐藤忠良記念子どもアトリエ”. 札幌市. 2016年1月21日閲覧。