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武岡龍世

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武岡 龍世
東京ヤクルトスワローズ #60
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 徳島県吉野川市
生年月日 (2001-05-28) 2001年5月28日(23歳)
身長
体重
178 cm
77 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 二塁手遊撃手三塁手
プロ入り 2019年 ドラフト6位
初出場 2020年8月12日
年俸 1100万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

武岡 龍世(たけおか りゅうせい、2001年5月28日 - )は、徳島県吉野川市出身[2]プロ野球選手内野手)。右投左打。東京ヤクルトスワローズ所属。

兄の武岡大聖は元プロ野球選手で、四国アイランドリーグplus徳島インディゴソックスに所属していた[3]

経歴

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プロ入り前

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小学校2年から鴨島バッファローズで軟式野球を始め、投手遊撃手としてプレーし、6年には硬式野球チームの徳島ホークスに所属[2][4]鴨島第一中学校1年の時にはカル・リプケンワールドシリーズのメンバーに選出され、準優勝を遂げる[4]。中学校卒業後は八戸学院光星高等学校へ進学[5]。高校では1年春より遊撃手のレギュラーを獲得し、2年秋からは主将を務める[6]。2年夏からは3季連続甲子園出場を果たし、第101回全国高等学校野球選手権大会智弁学園戦では甲子園では自身初となる本塁打を放った[5][6]。高校通算本塁打は23本[7]。同学年に伊藤大将がいる。

2019 WBSC U-18ワールドカップに日本代表として出場した[5]。本大会では全8試合フルイニング出場し、本職の遊撃手だけでなく、二塁手、三塁手、右翼手を守った[8]

2019年10月17日に行われたプロ野球ドラフト会議において東京ヤクルトスワローズから6巡目で指名を受け[5][9]、11月5日に契約金2200万円、年俸480万円(推定)で仮契約した[10]。背番号は60

ヤクルト時代

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2020年は、8月12日に一軍昇格し、同日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で菅野智之からプロ初打席で初安打を記録した[11][12]

2021年は、1試合のみの出場に留まった。

2022年は、8月1日開催予定の「U-23NPB選抜対大学・社会人選抜」の出場選手に選抜された[13]。7月12日、一軍選手やスタッフに新型コロナウイルス感染症の陽性者が多数発生したことによる、特例2022の代替選手として一軍に昇格[14]。7月19日の巨人戦(神宮球場)では3安打3打点の活躍を見せ、勝利に貢献した[15]

2023年は、一軍での出場を増やし、二塁、遊撃、三塁と複数のポジションを任される[16]。7月17日の巨人戦(神宮)では、延長10回二死一・三塁の場面で打席が回り、中川皓太から左前にサヨナラ適時打を記録した[17]。8月15日の横浜DeNAベイスターズ戦(神宮)でトレバー・バウアーの152キロの直球をバックスクリーン右に運び、プロ初本塁打を記録した[18]。最終的には前年を大きく上回る84試合に出場し、打率.219、1本塁打、8打点の成績を残した[16]

2024年は、開幕戦となった3月29日の中日ドラゴンズ戦(神宮)で、5番・二塁手としてスタメン出場していた山田哲人が走塁の際に足を負傷した影響で、3回裏に山田の代打として途中出場[19]。1点を追う8回には四球で出塁し好走塁を見せて逆転のホームを踏み、一挙5点を奪ったチームの逆転勝利に貢献した[20]。そこから離脱の山田に代わりスタメン起用が続き無安打が続いていたが、4月9日の巨人戦(平和リース球場)で開幕戦以来の安打となる先制適時打を放つ[21]。4月27日の阪神タイガース戦(甲子園球場)では、先頭打者として打席に立った9回に守護神ハビー・ゲラ から1号本塁打を放った[22]

選手としての特徴

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走攻守と高いレベルを持つことから坂本勇人2世と呼ばれ[7]、守備においては高校時代の坂本や北條史也よりも上手いと評される[23]。打撃面では内角が弱点[6]

人物

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愛称は「タピオカ[24]

長岡秀樹と仲が良く一緒にテレビを観るほど[25]。両親は兵庫県淡路島で玉ねぎ農家を営んでいる。父は9万円の特注グローブを買い与えたり、ビデオ動画を送ってアドバイスしたり、リトルリーグの試合で勝手にサインを出したりしていた。好物は母特製の惣菜パン[26]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2020 ヤクルト 5 12 9 0 3 0 0 0 3 0 0 0 1 0 2 0 0 3 0 .333 .455 .333 .788
2021 1 4 4 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .250 .250 .250 .500
2022 7 18 17 3 7 0 1 0 9 3 0 0 0 0 0 0 1 3 0 .412 .444 .529 .974
2023 84 178 160 18 35 3 2 1 45 8 3 1 9 1 8 1 0 47 4 .219 .254 .281 .536
2024 76 147 130 16 23 2 1 3 36 9 1 0 6 1 10 1 0 33 2 .177 .234 .277 .511
通算:5年 173 359 320 38 69 5 4 4 94 20 4 1 16 2 20 2 1 86 6 .216 .262 .294 .556
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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二塁 三塁 遊撃




































2020 ヤクルト 1 3 2 0 0 1.000 - 2 3 6 0 1 1.000
2021 1 4 5 0 3 1.000 - -
2022 7 8 9 0 6 1.000 - -
2023 56 41 72 2 10 .983 6 5 6 1 1 .917 18 17 43 0 3 1.000
通算 65 56 88 2 19 .986 6 5 6 1 1 .917 20 20 49 0 4 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

表彰

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記録

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初記録

背番号

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  • 60(2020年 - )

脚注

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  1. ^ ヤクルト - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年12月6日閲覧
  2. ^ a b ヤクルト6位指名武岡選手の祖父母、手話で「うれしい」 徳島・吉野川市」『徳島新聞電子版』2019年10月18日。2022年4月14日閲覧
  3. ^ 弟がドラ6でヤクルト入団。八戸学院大・武岡大聖が抱えた嫉妬と決意」web Sportiva、2019年12月11日。2021年2月13日閲覧
  4. ^ a b 高橋洋平「八戸学院光星にスーパー1年生武岡 坂本勇人に憧れ」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2017年5月17日。2020年3月8日閲覧
  5. ^ a b c d 武岡内野手(八戸学院光星高、鴨島一中出)がヤクルト6位 インディゴから上間投手と岸外野手が西武、平間内野手(鳴門渦潮高出身)は巨人育成1位」『徳島新聞』徳島新聞社、2019年10月17日。2019年11月9日閲覧
  6. ^ a b c 鎌田直秀「八戸学院光星・武岡が仲間に「感謝」今後プロ目標に」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2019年8月18日。2020年3月8日閲覧
  7. ^ a b ヤクルト、6位で「G坂本2世」八戸学院光星・武岡龍世指名 春夏甲子園出場3拍子揃う遊撃手」『スポーツニッポン』スポーツニッポン新聞社、2019年10月17日。2020年3月8日閲覧
  8. ^ 野上伸悟「「坂本2世」ヤクルト6位武岡に「ポスト宮本」期待」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2019年10月24日。2020年3月8日閲覧
  9. ^ ヤクルト6位武岡龍世「活躍して恩返ししたい」」『日刊スポーツ』2019年10月17日。2021年4月6日閲覧
  10. ^ ヤクルト6位武岡が仮契約、宮本慎也氏背番6に色気」日刊スポーツ、2020年11月5日。2021年3月3日閲覧
  11. ^ ヤクルトD6位・武岡が巨人・菅野からプロ初安打!」サンスポ.com、2020年8月12日。2021年3月3日閲覧
  12. ^ 菅野から初H ヤクルト期待の武岡龍世(八戸学院光星出身)の1年目」『高校野球ドットコム』2021年1月31日。2021年4月29日閲覧
  13. ^ 【ヤクルト】U23NPB選抜に鈴木裕太、武岡龍世が選出」『スポーツ報知』2022年7月4日。2022年7月12日閲覧
  14. ^ 【セパ公示】(12日)ヤクルトが特例2022の代替選手で内川聖一ら14人を登録」『スポーツ報知』2022年7月12日。2022年7月12日閲覧
  15. ^ 先発・小澤投手が6回無失点で2勝目!武岡選手が3安打3打点の活躍! 5対3で勝利し、連敗を6で止める!」東京ヤクルトスワローズ、2022年7月19日。2022年7月20日閲覧
  16. ^ a b 【ヤクルト】武岡龍世が1100万円でサイン 北京五輪銀メダリストに弟子入りで「2ケタ(盗塁)」へ」スポーツ報知、2023年12月6日。2024年5月13日閲覧
  17. ^ 【ヒーロートーク】ヤクルト・武岡龍世、サヨナラ打の場面は「オスナが敬遠されて、絶対決めてやろうって」」サンスポ、2023年7月17日。2024年5月13日閲覧
  18. ^ 【ヤクルト】4年目の武岡龍世「一生自慢できますね」プロ初本塁打をDeNAバウアーから放つ」日刊スポーツ、2023年8月15日。2024年5月13日閲覧
  19. ^ ヤクルト・山田哲人が3回に途中交代するアクシデント発生 走塁の際に足を痛めたか」スポニチアネックス、2024年3月29日。2024年7月1日閲覧
  20. ^ ヤクルト、史上初2年連続神宮〝快幕〟 山田途中離脱も一丸、代役・武岡激走!勝ち越しホームイン 高津監督「よくひっくり返した」」サンスポ、2024年3月30日。2024年7月1日閲覧
  21. ^ 【ヤクルト】武岡龍世が先制適時打「後ろにつなぐ気持ちで打ちました」開幕戦以来の安打」日刊スポーツ、2024年4月9日。2024年7月1日閲覧
  22. ^ ヤクルト・武岡龍世が最終盤の追い上げを演出する1号ソロ 敗戦の中の光「継続して頑張ります」」サンスポ、2024年4月27日。2024年7月1日閲覧
  23. ^ スカウトも唸る光星学院・武岡の守備力「高校時代の坂本勇人より上」」『web Sportiva』2019年3月27日。2021年4月6日閲覧
  24. ^ ヤクルトD6位・武岡「タピオカ君と呼んで」」『サンスポ』2019年12月4日。2024年3月9日閲覧
  25. ^ 燕ドラ6武岡、同学年・奥川との“仲良し”も… まだ実現していない気になる事」『Full-Count』2020年1月9日。2021年4月6日閲覧
  26. ^ ヤクルトD6位・武岡、母に調理用高級家電をプレゼント」『SANSPO.COM(サンスポ)』2020年5月10日。2021年5月2日閲覧
  27. ^ ヤクルト・武岡 バウアーから!バックスクリーンにプロ1号「なんとか1本打ちたかった」」『スポーツニッポン』2023年8月15日。2023年8月15日閲覧

関連項目

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外部リンク

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