広告主とウェブパブリッシャーがユーザーのオンラインでの行動を追跡するのを防ぐブラウザ拡張機能「Ghostery」が、コードを公開した。プログラミング技術をある程度備えた者なら誰でも、どのような処理が行われているかがわかる。
Ghosteryをオープンソースソフトウェアにしたということは、関心のある部外者が開発に関与できるということだと、Ghosteryの製品担当ディレクターであるJeremy Tillman氏は述べている。これは、2017年までGhosteryを所有していたEvidonのやり方のせいでGhosteryにつきまとっている誤解を解くのに役立つはずだ。
「プライバシー関連製品、それも特に、企業がどのようなデータを収集してどう利用しているのか、普段は目に触れない部分をユーザーに見せるための製品として、内部をユーザーに見せることが重要だと考えた」とTillman氏は語る。同氏は、Evidonが法人向け製品に利用するユーザーデータと引き替えにGhosteryを無料で提供していたとして、「理解しがたく、陰謀論につながる」アプローチだったと述べた。
現在ドイツのブラウザメーカーCliqzが所有するGhosteryは、ウェブサイトに組み込まれた追跡用ソフトウェアをブロックするツールとして、増え続ける選択肢の1つだ。Cliqzには、「Firefox」の開発元であるMozillaが出資している。
Ghosteryは無料だが、今はCliqzの傘下で収益化を図る新たな方法を準備中だ。Tillman氏によると、Ghosteryチームは、ページ読み込み速度といったサイトのパフォーマンス測定指標にトラッカーが及ぼす影響を、ウェブサイト開発者が調べるのに役立つツールの最初のバージョンを第2四半期にリリースする計画だという。競合他社が利用しているトラッカー技術の詳しい調査など、他のトラッカーについても調べられるようにする。
プロプライエタリなソフトウェアであっても、Ghosteryには20人ほどの部外者が非常に積極的に関与していたとTillman氏は述べている。オープンソースソフトウェアにするということは、そうした部外者が貢献しやすくなり、他の人々も参加できるということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)