みんな電力は7月7日、同社の100%出資会社であるみんなパワーが、ソーラーシェアリング型発電所「原木シイタケ太陽光発電所」を所有し、農業と両立した発電事業を開始すると発表した。
みんな電力は、2016年の小売電気事業への参入以降、基本的に自社所有の発電所は持たず、全国約500の「顔の見える発電所」から電力を仕入れ、法人や家庭向けに電気を供給してきた。
2月1日、再エネ普及の加速を目的に、発電事業を担う100%出資会社みんなパワーを設立。原木シイタケ太陽光発電所は、みんなパワーが西日本で所有する初めての発電所となる。
当発電所は、天井部片面に発電出力49.5キロワットの太陽光パネルを設置し、一般家庭20軒分の電力をまかなうことが可能。降水量1mm未満の日が多く、日照量の豊富な岡山県の当発電所は、関東圏にある同社所有のソーラーシェアリング型発電所と比較すると、同日の発電量が約4倍となった日もあるという。
天井部のもう片面には、反射材を使った遮光ネットを設置し、反射光をつくることで発電量を約10%アップさせている。発電した電力は、FIT電気として中国電力に売電し、安定した収益のある発電事業を目指す。なお、FIT期間終了後は、自家消費を予定している。
太陽光パネルの下では、シイタケ菌を打ち込んだ自然木で「原木シイタケ」を栽培する。原木シイタケは、暗くて湿気のある環境で育つため、遮光率90%でも栽培が可能だ。収穫した原木シイタケは、ネクストイノベーションを介して、全国のスーパーでの販売を予定している。栽培に用いる木は、荒廃した里山から伐採したクヌギやコナラを使用し、森林の保全にも貢献する。
当発電所は、太陽光発電事業などに取り組むネクストイノベーションが施工・管理を行っている。自社でも農業を営むネクストイノベーションのノウハウで、当発電所が開発された。
今後は、ネクストイノベーションとの連携によって培ったソーラーシェアリング型発電所の開発、および運用のノウハウを生かしたコンサルティング事業も開始し、農業従事者などに対して、ソーラーシェアリング導入までをパッケージとして提供いていくとしている。
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