IBMと投資銀行のGoldman Sachs GroupがフィンテックベンチャーのDigital Assetに出資することを発表した。これにより、Digital Assetの2016年に入ってからの調達額は6000万ドルに及ぶことになる。
IBMのフェローでブロックチェーン担当バイスプレジデントを務めるJerry Cuomo氏によると、ビットコインの取引を可能にするブロックチェーン技術はさまざまな業界を変革する潜在性を秘めているという。
「分散型台帳技術を共同で開発できることを光栄に思う。これによりわれわれの顧客はビジネスを変革できるし、Digital Assetとの関係もさらに強化できる」「IBMはこの技術を企業が利用できるようにすることにコミットしている」とCuomo氏は述べている。
Digital Assetの最高経営責任者(CEO)を務める元JPMorgan Chase幹部のBlythe Masters氏は、Goldman SachsとIBMが投資家として加わることで、「変革的な技術」の世界的な受け入れを促進できると述べた。
2016年に入り、Digital AssetはAccenture、オーストラリア証券取引所(ASX)、Citi、CME Ventures、ドイツ証券取引所、ICAP、JP Morgan、Santander InnoVentures、Depository Trust & Clearing Corporation(DTCC)、PNC Financial Services Groupなどから資金を調達している。
2015年12月、Digital AssetはANZ Bank、IBM、Cisco Systems、Intel、VMwareなどとともにLinux Foundationと提携し、ブロックチェーン技術の開発を促進することを発表している。
オーストラリアの電子調達サービスプロバイダーThinkのCEO、Adam Ryan氏は、ブロックチェーン技術は最も堅固で安全なトランザクション手法であり、オンラインのマーケットプレイスから法で認められていないものを購入するための支払い方法以上の可能性があると述べている。
同様に、Commonwealth Bank of Australiaの最高情報責任者(CIO)、David Whiteing氏も、ブロックチェーンは支払いの方法だけではなく、ビジネスプロセスも変えるだろうと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。