Cisco Systemsのセキュリティ部門であるCisco Talosは米国時間8月26日、Kaspersky Labsの提供するウイルス対策ソフトに複数の脆弱性を発見していたことを発表した。これらの脆弱性を悪用することで、ウイルス対策ソフトをクラッシュさせ、保護機能を無力化する攻撃が可能になっていた。なお、KasperskyはCisco Talosからの情報提供を受け、既にこれらの脆弱性への対処を完了している。
Cisco Talosは同社のブログへの投稿で、ウイルス対策ソフトウェアをクラッシュさせるDoS攻撃を可能にする3つの脆弱性(CVE-2016-4304、CVE-2016-4305、CVE-2016-4307)と、ローカルシステムでのデータ漏えいを許す脆弱性(CVE-2016-4306)を発見したと記している。
これらの脆弱性は「特別に深刻なものではない」が、Cisco Talosはセキュリティ製品が攻撃対象となり得るとして警鐘を鳴らしている。
アプリケーションをクラッシュさせる脆弱性というのは、さほど恐ろしいものではないかもしれない。しかし、ウイルス対策ソフトウェアがクラッシュすることで、同ソフトウェアの再起動中に悪意のあるコードを実行させるという攻撃が可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。