Googleは米国時間3月9日、アナリティクスとデータベース関連の新しい製品を発表した。
第1に、同社のデータ分析サービス「BigQuery」のための新しいデータ転送サービスが導入される。これを利用すると、Googleの広告関連サービス(「Adwords」、「DoubleClick Campaign Manager」、「Double Click for Publishers」、「Youtube Analytics」)のデータを自動的にBigQueryに転送できる。
これは「Google Cloud Platform」とGoogleの各種広告サービスを直接統合する最初の試みだ。「Google Cloud」のCloud Platform担当バイスプレジデントBrian Stevens氏は、米サンフランシスコで開催された同社の年次イベント「Google Cloud Next」で3月10日に行った基調講演で、この機能は「マーケティングチームが簡単に能力を拡大し、GCP内でマーケティングアナリティクスの仕組みを構築できる」ものだと述べている。
この機能は、広告サービスの既存顧客にクラウドサービスを売り込むための、説得力のある仕組みになり得る。
Googleはまた、BigQueryで商用データセットを利用できるプログラムを提供する。このプログラムを利用すると、顧客は著名な商用データプロバイダからBigQueryに簡単にデータを転送できる。今回の発表で公表された現時点でのパートナーには、金融市場データを提供するXignite、住宅用不動産の価格情報を提供するHouseCanary、住宅販売の予想情報を提供するRemine、気象データを提供するAccuWeather、ニュースを提供するDow Jonesが挙げられている。
さらにGoogleは、BigQueryを低遅延の高パフォーマンスデータベース「Cloud BigTable」と統合する。Cloud BigTableは金融データなどの変化が速いデータの処理に使われている一方、BigQueryは一般に対話的なアナリティクスに使われている。今回の統合によって、すでにBigTableに蓄えられているデータから、BigQueryを使ってすばやく知見を得られるようになる。
また同社は、「Cloud Dataprep」と呼ばれる新たな製品をリリースする。これは、分析や機械学習に利用するためにデータの前処理を行うためのサーバレスデータ準備ツールだ。
Stevens氏によれば、このツールはストリーミングデータアナリティクスのパイプラインを構築するためのものだという。
さらに、「Cloud SQL」で「PostgreSQL」をサポートすることも発表された。Cloud SQLはフルマネージドサービスであり、今回の施策によってGoogle Cloud Platform上でのPostgreSQLのセットアップ、保守、管理が容易になる。「Cloud SQL for PostgreSQL」は、Google Cloud Consoleで2017年3月13日から利用できるようになる予定だ。
提供:Google
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。