新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響も長期化しており、すでに在宅勤務などリモートワークを実践されている方からは、「慣れてきた」、あるいは「別の新しい課題が見つかってきた」といった意見もいただいています。Dropbox Japanでも2月18日から在宅勤務に移行しています。今回は、「Dropbox Business」ユーザーや、Dropboxで得られた管理職視点での知見について説明します。
コミュニケーションとモチベーションの維持
在宅勤務の期間が長期化するに従って、同僚とのコミュニケーションや自身のモチベーション維持に関しての課題が浮かび上がっています。例えば、在宅勤務切り替え前にあった空き時間の同僚との会話など、ちょっとした機会が突然なくなってしまいました。
趣味や家族の他愛のない話題から仕事上の相談事といった普段の会話には、目に見える形での業務効率アップがあるわけではありません。今回のように機会が全くなくなってみて孤独を感じたり、悩みを内面に抱えたままになって結果的に個人のクオリティ オブ ライフや仕事上の生産性に影響が出たりすることが考えられます。やがてはチーム全体に波及することも考えられ、少し大袈裟にでも対策を進める必要があります。
Dropboxでは世界各拠点、拠点内でのコミュニケーション密度を在宅勤務に切り替えた後もより強化できるよう、いくつかの取り組みを進めています。金曜日の夕方には全員でチームビルディングを行ったり、トピックを定めず固定的に誰でも参加できる雑談時間をとったりするなど、孤立への対策を実施しています。
バーチャルハッピーアワーの企画(出典:Dropbox)
実施の様子(出典:Dropbox)
Dropboxではこのような企画にも「Dropbox Paper」を使っています。チャットやオンライン会議でわざわざ話すほどでもないような小さな思いつきを書き残すことで、オフィスで同僚と雑談をしながら生まれるような自然なコミュニケーションを再現しています。
このようにモチベーション維持のためにオンライン会議などを設定することは重要ですが、一方で育児や介護のために時間を合わせるのが難しいメンバーがいる状況を想定する必要があります。そういったメンバーがチームへの伝達事項やチーム内の意思決定に参加できないことは生産性を低下させるだけでなく、モチベーション低下の原因ともなります。Dropbox Paperは情報の共有、伝達事項の連絡や意思決定という役割も担っています。
一方で、コミュニケーションが電子化されメールやチャット通知が増加し、多すぎて追いつけないという状況も増えています。Dropboxでは、伝達事項などのなるべく要約しての共有に加え、アナウンスのためのオンライン会議を実施しています。オンライン会議サービス「Zoom」を活用して録画すればDropboxに保存でき、参加できなかったメンバーへの共有もスムーズです。
このように、単にコミュニケーションを電子化するだけでなく、情報が渋滞しないよう組織運営についても改善を続けています。
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