Googleは米国時間10月14日、ウェブサイトのアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」の大幅なアップデートを発表した。新しい機械学習機能、シンプルで整理されたレポーティング、プライバシーへの配慮が特徴だ。
この刷新により、データの分析や測定に最新のアプローチを取り入れる狙いだという。
新しいGoogleアナリティクスは、2019年にベータ版としてリリースしたアプリ+ウェブプロパティの基盤をベースにしており、機械学習モデルを取り入れたほか、Googleアナリティクスと「Google Ads」との新たな連携を実現し、顧客がより効率的にデータを管理できる新しい設定項目を備えている。
新しい機械学習モデルは、チャーン(サービスの解約や乗り換え)や購入可能性の計算など、データから読み取れる重要な動向をユーザーに自動で警告してくれる。
提供:Google
また、デバイスやプラットフォームをまたいだデータ断片化を解消する統合型の測定や、広告のパーソナライズ、行動分析など、よりきめ細かいデータ制御が可能となっている。Googleはこれについて、プライバシーに配慮して設計されている点も強調した。
Googleの測定および分析、購入プラットフォーム担当バイスプレジデントを務めるVidhya Srinivasan氏は、次のように述べた。「新しいGoogleアナリティクスは、クッキーや識別子が廃止されようとされまいと、将来に適応できるよう設計されている。測定にあたっては柔軟なアプローチを採用し、将来的には、データが不完全な場合のギャップを埋めるモデル化も取り入れる。つまり、着実に業績の回復を進めたり、将来の不確実性に直面したりする中で、Googleアナリティクスを利用して、マーケティングの結果を測定したり顧客のニーズに対応したりできる」
Googleアナリティクスは2005年以降、業界の標準的なウェブ分析ツールとなっている。サインアップや標準バージョンの利用は無料で、個人や小規模企業にとっては理想的だ。より大手の企業向けには、有料版の「Google Analytics 360」がある。Srinivasan氏によると、サービス品質保証を締結し、「BigQuery」のようなツールとの高度な統合を実現するGoogle Analytics 360向けのアップデートは、今のところベータ版の段階だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。