円安で試練の韓国中銀総裁、利下げも野党からの批判で二の足

[ソウル 7日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)の李柱烈総裁は7日、同国の輸出競争力をそぐ円安について、対応力には限界があるものの座視するつもりはないと述べた。ただ、野党から政策への批判が出ており、利下げには二の足を踏む可能性がある。
円の対ウォン相場は、ここ2年で30%も下落している。足元の円安は、10月31日の日銀の追加緩和がきっかけだ。
エコノミストからは、日銀の追加緩和を受け、韓国中銀も利下げする可能性が高まったとの声も出ている。しかし、野党議員は金融政策は借金を抱えた家計にさらなる借金を促す、と批判。そんな状況では、利下げに踏み切りづらい。
崔ギョン煥企画財政省は6日、国会で、為替相場だけに基づき金融政策を決定するのは難しい、と述べた。
韓国企画財政省当局者はロイターに、ウォン相場が世界的な通貨の動きとかい離しないようにする方針と語り、円を狙い撃ちしない姿勢をにじませた。

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