希土類磁石の製造技術、中国の禁輸方針を注視=官房長官

希土類磁石の製造技術、中国の禁輸方針を注視=官房長官
 4月5日午後、松野博一官房長官(写真)は会見で、中国が電気自動車(EV)などに使用する高性能レアアース(希土類)磁石の製造技術の輸出を禁止する方向で検討していることについて、その影響を注視していくとの見解を示した。写真は2021年10月、都内で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 5日 ロイター] - 松野博一官房長官は5日午後の会見で、中国が電気自動車(EV)などに使用する高性能レアアース(希土類)磁石の製造技術の輸出を禁止する方向で検討していることについて、その影響を注視していくとの見解を示した。
松野官房長官によると、中国政府は2008年に同国からの輸出を禁止または制限する技術のリストを公表し、レアアースの加工技術や合金技術が対象になっていた。今回、対象の見直し作業を行っており、その中にレアアース関係で磁石加工技術を新たに輸出禁止の対象にするほか、太陽光パネルのシリコン製造技術等についても新たに輸出を許可制にする方向で検討が行われているという。
今回の改定内容は中国政府内で検討中であり、公布・施行されていないが「中国による制度の影響を注視していく」と述べた。その上で「わが国としては、重要鉱物などの物資のサプライチェーン(供給網)の強靭化に努めていきたい」と語った。

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