日独首脳会談、情報保護協定で大筋合意=安倍首相

日独首脳会談、情報保護協定で大筋合意=安倍首相
 2月4日、安倍晋三首相は来日しているメルケル独首相との首脳会談後の記者会見で、機密情報の交換を容易にする「情報保護協定」を締結することで大筋合意したと述べた(2019年 ロイター/Kim Kyung-hoon)
[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日、来日しているメルケル独首相との首脳会談後の記者会見で、機密情報の交換を容易にする「情報保護協定」を締結することで大筋合意したと述べた。「日本とドイツはルールに基づく秩序のため責任が大きい」として自由貿易体制を維持する重要性でも一致し、経済面での関係強化で合意した。6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合の成功に向けた協力でも一致した。
<日独はルールに基づいた国際秩序に責任>
安倍首相は「情報協定の締結交渉の大筋合意を踏まえ、協力を推進していくことで一致した。自由で開かれた太平洋の実現に向けて日独の協力で一致した」と述べた。
米国などによる保護貿易的な動きを念頭に、「日独はルールに基づいた国際秩序の維持や国際社会の安定と繁栄のために果たすべき責任はますます大きくなっている」と述べた。
6月大阪市で開催する20カ国・地域(G20)サミットの成功に向け、メルケル首相が支持を表明した。
また、日独首脳は自動車の自動運転技術の共同研究強化でも合意した。
両首脳は英国についても情報交換し、安倍首相は「世界経済に対する英国の欧州連合(EU)離脱の影響を最小限にする必要がある。合意なき離脱は是非回避すべき」と強調した。
北朝鮮情勢についても「北朝鮮による大量破壊兵器、あらゆる射程の大陸間弾道ミサイルの検証可能かつ不可逆的な廃棄(CVID)の実現、および安保理決議の履行の必要性について一致」したといい、拉致問題の早期解決でメルケル首相の支持を得たという。
欧州に関しては「日独が連携して西バルカン地域の欧州統合を支援して強く結束した欧州を支援していく」ことで合意した。

竹本能文※

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab