トヨタ、愛知県内の工場は通常稼働 県独自の緊急事態宣言後も
[東京 10日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は10日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために出された愛知県による独自の緊急事態宣言後も、県内の工場を通常通りに稼働する方針を明らかにした。同時に工場内のコロナ感染防止対策も徹底する。
愛知県の大村秀章知事は10日、県独自に緊急事態宣言を発出した。県内で感染者数が増え、感染経路が不明な患者の割合が高まっているため。県民に対し、同日から5月6日まで不要不急の外出や移動の自粛を求めた。
豊田章男社長は10日の自動車業界4団体の会見で、政府や県独自の緊急事態宣言を踏まえた業界全体の対応について、需要があり、感染者が出ておらず、部品メーカーも協力し、(生産を)続けられる環境のある工場は、ぜひとも続けさせていただきたい、と述べた。
トヨタでは、愛知県豊田市にある高岡工場で働く従業員2人、元町工場で働く従業員1人がコロナに感染。消毒のため工場を一時封鎖したが、現在は感染防止対策を徹底して通常通り稼働している。
グループ会社を含む国内計5工場7ラインについては、新型コロナによる需要減少に対応するために3日から一時休止したが、一部は再開し始めている。高岡工場第1ラインと堤工場第1・第2ライン(両工場とも愛知県豊田市)は7日に再開。田原工場第1ライン(愛知県田原市)も10日に再開した。
白木真紀
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