ビジネスホテルの限られたコンセントを増やせるUSBポート搭載のモバイルタップ

　ビジネスホテルに宿泊すると、コンセントの少なさに唖然とすることがある。インターネット回線すらなかった四半世紀前に比べると、ビジネスホテル室内のコンセント数は増えたほうだが、それでもポットやドライヤー、その他の家電を使っている時に、ノートパソコンやスマホを充電しようとすると、いずれかのケーブルを抜かなくてはならないこともしばしばだ。

　こうした場合に便利なのが、今回紹介するサンワサプライの「TAP-MUC1AC2W」だ。これはホテルのデスク上や壁面に設置されている埋め込み型のコンセント口と相性のよい、USBポート内蔵のモバイルタップだ。

パッケージ。カラーはこのホワイトのみ

　本体のポート数は、コンセントが2つと、USB Type-Aポートが1つ、USB Type-Cポートが1つの合計4口。コンセント自体は差し引きで1つしか増えないが、デバイス類はUSBポートに直接つなげるので、コンセントを一口使って、複数のデバイスを接続できるようになるというわけだ。

正面にはコンセント×1と、USB Type-A、USB Type-Cを1ポートずつ搭載する

側面にはもうひとつ、コンセント×1を備える。コンセントは2口で計1400Wまで対応

プラグは折りたたみ式でバッグの中に入れて持ち歩きやすい

ホテルでよく見かける埋込み型のコンセント。これに取り付けると……

効率的にデバイスを接続できる。この写真では下向きになっているが、もう1口のコンセントを使えばさらに余裕ができる

　本製品の利点はボディのコンパクトさだ。最近はUSBポート搭載の電源タップが多数登場しているが、たいていは大柄で、どれだけ便利でも出張や遠征にまで持っていくのはちょっと……という場合も少なくない。本製品は手のひらサイズで邪魔になりにくいため、ホテルで使うかどうか事前に予測しづらくても、気軽にバッグに放り込んで出掛けられる。

　USB Type-Cポートも含めて残念ながら急速充電には対応していないが、デスク上でノートパソコンやスマホを充電する場合は、枕元に置いておくのと異なり、翌朝までに充電が完了できれば構わないケースが多いはずで、それほど問題にはならないだろう。どうしてもという時は、デバイスの最大入力に応じた急速充電器を別途用意し、それをコンセント口に挿したほうが小回りが効く。

急速充電には非対応。必要ならば別途USB PD充電器をつなぐとよい

　実売価格も千円台とリーズナブル。もちろんホテルのコンセント以外に、通常の家庭用のコンセントにも接続できるので、つぶしが効く存在と言える。遠征時の荷物をなるべく増やさず、利便性は上げたい欲張りな人に、お勧めできる一品だ。