Mac ノート(MacBook)の選び方
Apple製ノートパソコンはいち早くタッチトラックパッドを搭載したり、最薄・最軽量モデルを世に送り出したりと常にトレンドを牽引してきました。iPhone人気に伴って、MacBookの人気も高まっています。ここでは、そんなMacBookシリーズの選び方を解説します。
2025/1/21 更新
目次
「Mac」とはApple製のOS「macOS」を搭載したパソコンの総称です。Macのうち、ノート型のパソコンを「MacBook」と言います。Windowsパソコンと違い、本体もOSもAppleが一貫して設計するため、ハード・ソフト・サービスのすべてが最適化され、高品質な製品を提供できるのが特徴です。
MacBookの現行機種を分類すると、携帯性にすぐれたエントリーモデルの「MacBook Air」と、処理能力が高いプロユーザー向けの「MacBook Pro」に分けられます。
「MacBook Air」にはM3チップ搭載モデル、M2チップ搭載モデル、M1チップ搭載モデルの3モデルがあります。画面サイズは、M3チップ搭載モデルが13.6インチと15.3インチの2種類。M2チップ搭載モデルは13.6インチ、M1チップ搭載モデルは13.3インチの各1種類です。これらの現行機種の違いを以下の表で確認してみましょう。なお、表では基本モデルを基準に解説しています。
機種 | MacBook Air 13.6インチ M3チップ |
MacBook Air 15.3インチ M3チップ |
MacBook Air M2チップ |
MacBook Air M1チップ |
---|---|---|---|---|
発売時期 | Early 2024 | Early 2024 | Mid 2022 | Late 2020 |
携帯性 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
処理能力 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
本体 サイズ |
幅:304.1mm 高さ:11.3mm 奥行き:215mm |
幅:340.4mm 高さ:11.5mm 奥行き:237.6mm |
幅:304.1mm 高さ:11.3mm 奥行き:215mm |
幅:304.1mm 高さ:16.1mm 奥行き:212.4mm |
ディスプレイ | 2,560×1,664ピクセル 13.6インチ 500ニトの輝度 |
2,560×1,864ピクセル 15.3インチ 500ニトの輝度 |
2,560×1,664ピクセル 13.6インチ 500ニトの輝度 |
2,560×1,600ピクセル 13.3インチ 400ニトの輝度 |
重量 | 1.24kg | 1.51kg | 1.24kg | 1.29kg |
CPU | Apple M3チップ | Apple M3チップ | Apple M2チップ | Apple M1チップ |
メモリ | 8GB or 16GB | 8GB or 16GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | メモリー8GB:256GB or 512GB メモリー16GB:512GB |
256GB or 512GB | 256GB | |
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「MacBook Pro」の現行機種は、「M4」「M4 Pro」「M4 Max」「M3」「M3 Pro」「M3 Max」「M2」「M2 Pro」「M2 Max」チップを搭載した9モデル。画面サイズは、13.3インチ(※M2チップ搭載モデルのみ)、14.2インチ、16.2インチの3サイズあります。これらの現行機種の違いを以下の表で確認してみましょう。なお、表は基本モデルを基準に解説しています。
機種 | MacBook Pro 14.2インチ M4、M4 Pro、M4 Maxチップ |
MacBook Pro 16.2インチ M4 Pro、M4 Maxチップ |
MacBook Pro 14.2インチ M3 Pro、M3 Maxチップ |
MacBook Pro 16.2インチ M3 Pro、M3 Maxチップ |
MacBook Pro 14.2インチ M2 Pro、M2 Maxチップ |
MacBook Pro 16.2インチ M2 Pro、M2 Maxチップ |
MacBook Pro 13.3インチ M2チップ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
発売時期 | Late 2024 | Late 2024 | Late 2023 | Late 2023 | Early 2023 | Early 2023 | Mid 2022 |
携帯性 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
処理能力 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
本体 サイズ |
幅:312.6mm 高さ:15.5mm 奥行き:221.2 mm |
幅:355.7mm 高さ:16.8mm 奥行き:248.1mm |
幅:312.6mm 高さ:15.5mm 奥行き:221.2 mm |
幅:355.7mm 高さ:16.8mm 奥行き:248.1mm |
幅:312.6mm 高さ:15.5mm 奥行き:221.2mm |
幅:355.7mm 高さ:16.8mm 奥行き:248.1mm |
幅:304.1mm 高さ:15.6mm 奥行き:212.4mm |
ディスプレイ | 3,024×1,964ピクセル 14.2インチ |
3,456×2,234ピクセル 16.2インチ |
3,024×1,964ピクセル 14.2インチ |
3,456×2,234ピクセル 16.2インチ |
3,024×1,964ピクセル 14.2インチ |
3,456×2,234ピクセル 16.2インチ |
2,560×1,600ピクセル 13.3インチ |
重量 | M4:1.55kg M4 Pro:1.60kg M4 Max:1.62kg |
M4 Pro:2.14kg M4 Max:2.15kg |
M3 Pro:1.61kg M3 Max:1.62kg |
M3 Pro:2.14kg M3 Max:2.16kg |
M2 Pro:1.60kg M2 Max:1.63kg |
M2 Pro:2.15kg M2 Max:2.16kg |
1.4kg |
CPU | Apple M4チップ Apple M4 Proチップ Apple M4 Maxチップ |
Apple M4 Proチップ Apple M4 Maxチップ |
Apple M3 Proチップ Apple M3 Maxチップ |
Apple M2 Proチップ Apple M2 Maxチップ |
Apple M2チップ | ||
メモリ | M4:16GB or 24GB M4 Pro:24GB M4 Max:36GB |
M4 Pro:24GB or 48GB M4 Max:36GB or 48GB |
M3 Pro:18GB M3 Max:36GB |
M3 Pro:18GB or 36GB M3 Max:36GB or 48GB |
M2 Pro:16GB M2 Max:32GB |
8GB | |
ストレージ | M4:512GB or 1TB M4 Pro:512GB or 1TB M4 Max:1TB |
M4 Pro:512GB M4 Max:1TB |
M3 Pro:512GB or 1TB M3 Max:1TB |
M3 Pro:512GB M3 Max:1TB |
M2 Pro:512GB or 1TB M2 Max:1TB |
256GB or 512GB | |
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ここでは、「MacBook Air」と「MacBook Pro」の現行機種を個別に解説します。各モデルの特徴を理解し、自分に合った製品を選びましょう。
「MacBook Air(M3チップ)」は2024年に登場した最新モデルです。「M1」モデルより最大60%高速で、最も高速なIntelベースのMacBook Airよりも最大13倍高速です。13.6インチと15.3インチの2タイプがラインアップされ、13.6インチに関しては、8コアCPU+10コアGPUの上位モデルはストレージが512GB、メモリーが8GBと16GBの2種類です。8コアCPU+8コアGPUの下位モデルはストレージが256GB、メモリーは8GBの1種類です。15.3インチに関しては、8コアCPU+10コアGPUの上位モデルのみで、メモリーは8GBと16GBの2種類。メモリー8GBタイプはストレージが256GBまたは512GB、メモリー16GBタイプはストレージが512GBとなっています。Liquid Retinaディスプレイを搭載し、10億色を再現。映像コンテンツは細部までくっきりと鮮明に、文字はシャープに映し出されます。また、1080p FaceTime HDカメラと3マイクアレイでビデオ通話が快適に行えるほか、ドルビーアトモス対応のサウンドシステムを備え、音楽も映画も3Dのサウンドステージで楽しめます。Wi-Fi 6Eに対応し、前世代よりも最大2倍速いダウンロード速度を実現します。
「MacBook Air(M2チップ)」は、2022年に登場したモデルです。「M1」モデルと比べ最大1.4倍高速、Intelベースの旧モデルとの比較では最大15倍高速となっています。8コアCPU+10コアGPUの上位モデルはストレージが512GB、8コアCPU+8コアGPUの下位モデルはストレージが256GBで、メモリーはどちらも8GBです。13.6インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載し、10億色を再現し、文字はシャープに、写真や映画はカラフルで鮮明に映し出されます。また、1080p FaceTime HDカメラと3マイクアレイでビデオ通話が快適に行えるほか、空間オーディオ対応の4スピーカーサウンドシステムにより、映画や音楽がさらに楽しめます。ロック解除やパスワード入力が便利なTouch ID(指紋認証)にも対応しています。
現行の「MacBook Air(M1チップ)」は2020年に登場し、8コアCPU+7コアGPUを搭載した「M1チップ」を採用しています。静かなファンレス設計で、最大15時間のワイヤレスインターネット、最大18時間のApple TVアプリのムービー再生が可能。メモリーは8GB、ストレージは256GBで、2,560×1,600ピクセル解像度の13.3インチRetinaディスプレイを搭載し、映像だけでなく文字もシャープでクリアです。「MacBook Air」は携帯性を重視しており、13.3インチながら1.29kgの軽さを実現。MacBookの中でも価格帯が低いため、エントリーモデルとして人気です。
2024年11月に発売された新型の「MacBook Pro」です。サイズは14.2インチと16.2インチの2種類。14.2インチモデルは「M4チップ」「M4 Proチップ」「M4 Maxチップ」から選択可能。16.2インチモデルは「M4チップ」は選べず、「M4 Proチップ」か「M4 Maxチップ」を搭載しています。なお、「M4チップ」は10コアCPUと10コアGPUを搭載。「M4 Proチップ」は最大14コアCPUと20コアGPUを備えています。最上位の「M4 Maxチップ」は最大16コアCPUと40コアGPUを搭載するほか、2つのProResエンコード/デコードエンジンを備える超高性能チップと言えます。高負荷な作業を外出先でもひんぱんに行いたい人は、コンパクトで持ち運びも容易な14.2インチモデルが◎。自宅やオフィスの据え置き用途として使う場合は、16.2インチモデルを選ぶとよいでしょう。さらに、専門的なソフトウェアを駆使する職業などで、継続的に高い処理性能が必要になる場合には上位の「M4 Proチップ」や「M4 Maxチップ」を搭載したモデルを検討しましょう。
2023年に登場した「MacBook Pro 14.2インチ」モデル。チップは「M3」「M3 Pro」「M3 Max」という3つから選択可能です。14.2インチとコンパクトなため、負荷の高い作業を外出先でもひんぱんに行いたい人に向きます。プロレベルのクリエイティブな作業を行うのであれば、「M3 Pro」または「M3 Max」を搭載した製品を選ぶとよいでしょう。
2023年に登場した「MacBook Pro 16.2インチ」は、「M3 Proチップ」搭載モデルと「M3 Maxチップ」搭載モデルの2つがラインアップされています。性能が非常に高いため、プロレベルのクリエイティブな作業を行う人に向きます。ただし、サイズが大きく、重いため、外出先に持ち運んで使うというよりは、自宅や事務所などの据え置き用途がメインになります。
2023年に登場した「MacBook Pro 14.2インチ・16.2インチ」には、それぞれ「M2 Proチップ」モデルと「M2 Maxチップ」モデルがラインアップされています。そのうち「M2 Proチップ」モデルはコア数の異なる2モデルがあるため、全部で6タイプに分類できます。「持ち運んで外出先で使用する場合は14.2インチ」、「自宅やオフィス内での使用がメインで、より広い作業スペースを確保したい場合は16.2インチ」といったように、まずは画面サイズを決めて、その後搭載チップを選び絞り込むとよいでしょう。ディスプレイにはLiquid Retina XDRを搭載。1台1台工場でキャリブレーションされ、プロフェッショナルのためのさまざまなリファレンスモードを選べるため、HDRカラーグレーディング、写真、デザイン、印刷物を美しく仕上げることができます。また、HDMI端子を備え、外部ディスプレイに接続できるのも特徴。搭載チップはもちろん、ディスプレイやインターフェイスなど、すべての面において、MacBookシリーズ内でもっともハイスペックなプロ向けノートPCと言えるでしょう。
コンパクトなボディの「MacBook Pro 13.3インチ(M2チップ)」は、2022年に登場。8コアCPU +10コアGPU搭載の「M2チップ」を採用し、最大20時間使えるバッテリーと、パフォーマンスを持続させるアクティブクーリングシステムを搭載しています。メモリーは8GBで、ストレージは256GBと512GBの2種類があります。プロ向けノートブックのなかでもっとも携帯性に優れた、ポータブルな1台と言えるでしょう。
8コアCPU+10コアGPU搭載の「M2チップ」を採用し、スピードと電力効率を一段と引き上げ、さまざまな作業を同時にこなします。Retinaディスプレイに加え、True Toneテクノロジーを採用しているため、周囲の光が持つ色温度に合わせてホワイトバランスを自動的に調整し、画面の見え方が今まで以上に自然に。反応が良く快適で、静かにタイピングできるMagic KeyboardとTouch Barを装備。Touch Barがよく使うコマンドを表示するため、キーを押す回数が少なくて済みます。
MacBookを快適に使うにはアクセサリーも重要です。MacBookは端子がUSB-Cのみなので、他のパソコンで使っていたアクセサリーが接続できないケースもありえます。そこでここではApple公式サイトでアクセサリとして掲載されている製品を中心に紹介していきます。
MacBookシリーズの一部の機種はストレージが128GBしかなく、使い方によってはすぐにいっぱいになってしまいます。そのため、データの保存場所として外付けドライブの導入も検討しましょう。Thunderbolt 3/4に対応した製品なら高速なデータの転送が行えます。
MacBookシリーズはThunderboltポートを利用して、画面を外部出力できます。そのため、外部ディスプレイを繋いで、大きな画面で作業することも可能です。画面の大きさは作業の効率をよくするので、頻繁に複数のアプリを起動して作業する人は、ディスプレイの導入を検討してみてもいいでしょう。
iPadをサブディスプレイとして使ってみよう
macOS Catalina以降、「Sidecar」という新機能が搭載されました。この機能では、iPadをMacのサブディスプレイとして使うことができます。iPadなので大画面で作業というわけにはいきませんが、外出先でもマルチディスプレイで作業でき、Apple Pencilを使ったタッチ操作も可能です。なお、「Sidecar」を使用するには、MacBook Pro /MacBookの場合は2016 年以降に発売されたモデル、 MacBook Airの場合は2018 年以降に発売されたモデルと、iOS13以降を搭載したiPad(第6世代以降)が必要となります。
MacBookには光学ドライブが搭載されていないため、CDやDVDを利用する際には外付けドライブが必要となります。純正のUSB SuperDriveが用意されているので、光学メディアを使いたい場合は合わせて購入しておくといいでしょう。なお、純正以外の光学ドライブも利用可能ですが、その際は対応OSをしっかり確認しましょう。
MacBookシリーズは、Thunderbolt 3/4(USB Type-C)ポートが2つしかないモデルもあります。これらは充電にも使用するため、USBハブを1つ用意しておくと便利です。また、USBハブによっては、SDカードリーダーやHDMIポート、LANポートを備えた製品もあります。
MacBookとLightningポート採用のiPhoneやiPadを繋ぐ際には、USB Type-CとLightningのケーブルが必要となります。最新のiOS機器にはUSB Type-Cのケーブルが付属していますが、以前のiOS機器を利用している場合は用意しておきましょう。
以前のMacBookにはSDカードリーダーが搭載されていましたが、近年のモデルには搭載されていません。デジカメで撮影した写真をSDカード経由でMaBookに取り込むには、SDカードリーダーや、SDカードリーダー機能付きUSBハブが必要です。
MacBookでより快適に作業を行いたいなら、タッチトラックパッドよりもマウスが適しています。純正の「Magic Mouse」はMacBookとBluetoothで接続でき、本体表面がタッチ操作にも対応しています。マウス操作とタッチ操作のいいとこ取りをした快適な作業が可能です。
MacとWindowsの垣根は以前よりも低くなり、作業領域の違いも以前ほど大きくなくなりました。しかし、現在でも細かな操作性や機能、デザインなどに違いはあります。ここではWindowsからの乗り換え時に、あらかじめ知っておくべき大きな違いを確認しましょう。
MacBookシリーズはThunderbolt / USB 4ポート以外の外部端子を極力そぎ落としている点が特徴です。現行モデルでは、「MacBook Air(M1チップ)」と「MacBook Pro 13インチ(M2チップ)」については、充電も兼ねたThunderbolt / USB 4ポートが2基のみとなっています。また、HDMIポートは「MacBook Pro 14インチまたは16インチ」にのみ装備されています。周辺機器を接続して使いたい場合は、発売時期やモデルによって拡張用端子が異なるので、事前に確認するようにしましょう。
現在のMacBookシリーズは、「ユニファイドメモリ」というシステムを採用し、ユーザーがメモリーにアクセスすることができなくなっています。そのため、購入後にメモリーを増設することはできず、必要な場合は購入時に容量をアップグレードしておく必要があります。なお、購入時にメモリーを増設できるのは、Appleの直販サイト「Apple Store オンライン」での購入時のみです。
現行のMacBookシリーズはすべてApple独自のCPUである「M1」「M2」「M3」が使い分けられています。写真や映像、コンテンツ制作など、より高度な作業を行うのであれば、より高性能なCPUを搭載したモデルを選ぶとよいでしょう。
「M1」は、Apple独自のプロセッサー。M1チップの搭載により、1世代前のモデルと比較し「Xcodeで最大2.8倍の速さでコードを書く」など、高い処理速度を実現しました。現行モデルのうち、「MacBook Air」(2020年発売)のみM1チップを搭載しています。
「M2」は、Apple独自のプロセッサー。「M1」プロセッサーと比較してCPUが18%、GPUが35%、AI処理は40%高速化されているなど、高い処理能力を実現し、同時に電力効率もアップ。M2チップファミリーを性能の高いほうから並べると、M2 Max、M2 Pro、M2の順になります。
「M3」は、Apple独自のプロセッサー。「M1」搭載のモデルより最大60%高速です。より高速でより効率性の高い16コアNeural Engineのほか、デバイス上の機械学習を大幅に向上させるアクセラレータをCPUとGPU内に搭載しているため、AIのパフォーマンスが向上しています。M3チップファミリーを性能の高いほうから並べると、M3 Max、M3 Pro、M3の順になります。
「M4」は、Apple独自のプロセッサー。「M4チップ」は10コアCPUと10コアGPUを搭載、「M4 Proチップ」は最大14コアCPUと20コアGPUを備えています。最上位の「M4 Maxチップ」は最大16コアCPUと40コアGPUを搭載しているほか、2つのProResエンコード/デコードエンジンを備えた最強チップです。電力効率も高く、最大24時間(ビデオストリーミング)のバッテリー駆動時間を実現しています。
MacBook Proにはファンクションキーの代わりに「Touch Bar」という細長いタッチ液晶が搭載されています。ここにファンクションキーが表示され、タッチすることで操作できます。表示されるボタンは使用中のアプリや作業によって変わり、カスタマイズすることも可能です。なお、以前のMacBook Proにも、一部Touch Barを搭載したモデルが存在します。
起動時のサインインだけでなく、Apple IDの認証やキーチェーンに保存されたパスワード情報の利用時などにも、触れるだけで認証されるのが「Touch ID」で、快適にセキュリティを高められます。
Apple独自の名称で「レティーナ」と読みます。英語で「網膜」を意味する単語で、目を凝らしても画面上のピクセルが見えないほど高精細なディスプレイということを表現しています。よりハイグレードな「Liquid Retinaディスプレイ」「Liquid Retina XDRディスプレイ」なども登場しています。
「Thunderbolt」はIntelとAppleが共同開発したデータ転送技術で、「サンダーボルト」と読みます。2011年に登場し、その後バージョンアップを繰り返し、現在では「Thunderbolt 4」となりました。Thunderbolt 4の端子はUSB Type-Cと同じ形状を採用しています。
MacBookのディスプレイの上に搭載されており、ビデオ会議やビデオチャットなどに利用できます。現行モデルには720pまたは1080pのカメラが搭載されており、Appleでは「FaceTime HD カメラ」と呼んでいます。
OSの違い以上の差があります。
macOSとWindowsと搭載OSが違うので、操作や機能が違うのはもちろんですが、Macは以前より現在のような視覚的に操作できるデスクトップを採用してきました。このため、直感的に操作することができ、特にグラフィック業界で以前より採用されてきました。さらに、本体とOSをAppleが1社で作っているため、ハードとソフト、さらにはモバイル機器やクラウドサービスも含め、すべてが高次元で連携したパソコン環境を提供することができます。
Office2019なら問題なく使えます。
かつて、Mac用OfficeとWindows用Officeは別々に開発されていたこともあり、画面デザインに違いがあったり、Windows用Officeで作成した文書をMac用で開くとレイアウトが崩れたりと、互換性に問題がありました。しかし、買い切り型としては最新のOffice 2019(Office 365でもOK)では互換性も上がっています。MacとWindowsで、OfficeデータをやりとりするのであればOffice 2019を選びましょう。
いいえ。現在では、きちんと左クリックと右クリックを使い分けられます。
かつてのMacといえばワンボタンマウスで有名でしたが、現在では違います。Appleの純正マウスには見かけ上ボタンがありませんが、きちんと左クリックと右クリックを使い分けられます。トラックパッドでは1本指で触れれば左クリック、2本指だと右クリックとなってます。なお、「control」キーを押しながらクリックしても、右クリック扱いとなります。
純正品でなくても大丈夫です。
周辺機器は必ずしも純正品を使用しなくてはいけないというわけではありません。対応がきちんと明記されている商品であれば、好みのものを使用できます。ただし、純正品である「Magic Mouse 2」や「Magic Trackpad 2」は、Appleならではの操作を楽しめますので一度体験してみるのもよいでしょう。
必要です。
MacはWindowsと比べるとシェアが低いこともあり、Macに感染するウイルスなどのマルウェアの数が少ないのは事実です。しかし、Macに感染するウイルスがないわけではないので、被害を受ける可能性はあります。Mac用のセキュリティソフトやアンチウイルスソフトもいくつかリリースされているので、インストールすることが推奨されています。
BootCampと仮想PCソフトの2つの方法があります。
MacでWindowsを使うには2つの方法があります。1つはAppleが用意している標準機能の「BootCamp」を使う方法。内蔵ストレージの一部をWindows用としてパーティション分けし、そこにWindowsをインストールします。Windows10にも対応しており、起動時にmacOSかWindowsかを選んで使用できます。なお、CPUに「M1」を搭載したモデルは「BootCamp」非対応なので注意が必要です。
もう1つは、「Parallels Desktop」や「VMware Fusion」などサードパーティ製の仮想PCソフトを使う方法です。macOS上でソフトを起動して仮想PCを作り、その中でWindowsを起動するというもので、こちらは「M1」搭載モデルにも対応しています。macOSとWindowsを同時に起動でき、動作が軽めのビジネスソフトならかなり実用的な速度で動作します。macOSとWindows間でのデータのやりとりも、シームレスに行うことができます。ただし、macOSとWindowsを同時に起動するため、「BootCamp」に比べてCPUパワーやメモリが必要で、Windowsの動作もやや重くなってしまいます。
トラックパッド
「タッチパッド」のこと。Windows PCのタッチパッドはタッチパッドの下にボタンが付いていますが、MacBookのトラックパッドはボタンがありません。その分パッド面を広く使えます。パッドを強く押すことでクリックかどうかを判別します。
フォースタッチトラックパッド
最新モデルに搭載されているトラックパッドです。押す力加減に応じてクリックか否かを判断する感圧式パッドとなっており、強めに押すことでクリックと認識します。そのため、広いパッド上のどこを押してもクリックできます。
フラッシュストレージ
いわゆる「SSD」のことです。フラッシュメモリーを使ったストレージで、2015年以降に発売されたすべてのモデルはフラッシュストレージを搭載しています。
APFS
Appleが採用しているファイルシステム(パソコン内のデータを管理する方式)で、SSD向けに設計されています。大容量ファイルでも一瞬でコピーできたり、より強固なセキュリティを実現できるなど、現在のニーズに合わせて開発されていますが、HDDやFusion Diveでは利用できません。Windowsで言うところの「FAT32」や「NTFS」も、同じくファイルシステムの種類を表しています。
Apple ID
Appleのサービスを利用するためのアカウントです。iPhone/iPadと共用すれば、MacとiPhone/iPadを連携させて使うことができます。iCloud(メールやオンラインストレージなど)サービスや、アプリや音楽、映画の購入など、幅広い場面で使われています。
Mac App Store
iOS機器用アプリストア「App Store」のmacOS版がMac App Storeです。Apple IDを使ってソフトを購入します。macOSのアップグレードもMac App Store経由で行われるので、MacBookを使う人はApple IDの登録が必須です。
MagSafe2
ACアダプターとMacBookを接続するコネクターの名前で「マグセーフ ツー」と読みます。本体とACアダプターのケーブルを磁力でくっつけるのが特長で、誤ってケーブルを足でひっかけても、コネクターが外れるだけでパソコン本体が机から落ちたりしないため便利です。2012〜2015年に発売されたMacBook Proと、2012〜2017年に発売されたMacBook Airに採用されています。
macOS
AppleがMac用に開発したOSが「macOS」です。バージョン10.11「El Capitan」までは「OS X(オーエス テン)」の名称が使われていましたが、iPhoneやiPadの「iOS」やApple Watchの「watchOS」、Apple TVの「tvOS」と名称を揃えるため、バージョン10.12「Sierra」から「macOS」に変更されました。
Time Machine
macOS独自のバックアップシステムで、外付けのストレージにMacの状態を定期的に自動保存してくれます。用途はmacOS自体の復元用というだけでなく、うっかり上書きしてしまったファイルや消してしまったファイルも、Time Machineを起動して日付をさかのぼることで選択日時の状態で復元することができます。
USB-C
近年のMacBookで採用された新しいUSB規格が「USB Type-C」です。従来のUSB Type-Aより小さく、どちら向きでも抜き差しできるのが特長です。データ通信の規格としてはUSB 3.1 Gen 2(最大10Gb/s)まで対応します。また、端子やケーブル、接続機器が高速充電規格の「USB Power Delivery」に対応していれば、スマホなどを高速充電することも可能です。MacBookではUSB Type-CがThunderbolt 3も兼用しているので、端子1つでACアダプターの接続、外部ディスプレイの接続、USBを使ったデータ通信のすべてを賄っています。
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