標識についての考察①

小林です。『埋め立てられたトンネル』の記事はすでにご覧になっていただけましたか?非常に興味深い内容を数多く含んでいる生配信であり、皆様もいろいろなご感想を抱かれたことと思います。今回、あの中で登場した『津市街地まで50km、西区まで2km』という案内標識について、自分なりに考察を行ってみたいと思いましたので、その旨をここに記載させていただきたく思います。

なぜ私が標識に注目したかというと、この生配信が今なお語り継がれる要素として最も大きな部分は、実はこの標識にあるのではないかと私は思っているのです。確かに直接的なインパクトは、生配信の終了直前に現れた血まみれの女性の方が強いと思います。しかしそのようなシンプルな怖さならば、他の心霊動画でも十分に感じられます。この生配信が本当に恐怖たるのは、架空の存在であるはずの「三重県津市西区」を実在の場所として案内しているあの標識の存在にあると思うのです。そう言った理由から今回私は可能な限りの推測と考察を行ってみようと思い、こうして記事に残すことといたしました。思い付きのままにメモ書きのような書き方をしますので、見にくくなってしまうところもあるかと思いますが、ご了承くださいませ。


さて、生配信の中で写されたあの標識に関してですが、事実として明らかになっていることは非常に少ないです。設置場所は三重県の中のどこかであることは確かなのでしょうが、詳しくその標識がどこにあるのか、設置場所がどの市に当たるのかも確証と言えるものはありません。しかし、推測を固めていくことはできます。

まず、生配信の中で配信者は「名松めいしょう線」「県道15号」というワードを口にしています。名松線は三重県松阪市の松阪駅から三重県津市の伊勢奥津いせおきつ駅を結ぶ鉄道であるので、標識の設置場所はこの線区を近くにしていると考えられます。線路沿いのような分かりやすい場所であるなら配信者もそう説明したでしょうから、おそらく線路からはある程度離れているものと思われます。県道15号はそんな名松線の一志いちし駅から終点の伊勢奥津いせおきつ駅までの線区に沿うような形で走っており、標識の設置されている詳細な場所を特定するうえで大きな手掛かりとなります。ゴルフ場の駐車場を使ったというのも大きなヒントとなりそうですが、そのあたりの場所にはゴルフ場が距離をあけて複数点在しており、そのどこを使ったのかが分かっていないため、ここからの詮索せんさくはやや難しそうです。

次に、標識の中で『津市街地まで50km』と書かれている部分に注目します。通常、案内標識としてメジャーな書き方は『津市内まで○○km』という書き方であるように思います。それをわざわざ「津市街地まで50km」と書いたという事は、そう書く方が都合がよかったのではないかと思われます。その理由を今ここで正確に特定することは難しいですが、考えられるとすれば、現在地が津市であるためか、津市街地に自動車で向かう人が多いためかといったところでしょうか。名松線は1時間に1列車が来るか来ないかというギリギリのダイヤで運行されているため、このあたりの地区が車社会であろうことは明らかです。

また、配信者はその場所について「津駅から自動車で1時間か1時間半かかった」と説明しています。津駅からは南北方向に大きな幹線道路が伸びていますが、これまでの流れから考えるとおそらく西側に向かう道路を走り、該当の場所を目指したものと思われます。その近くでゴルフ場を見つけ、そのまま車を停めてきたと考えるのが自然でしょうか。そう考えると、この標識が設置されている場所はおおよそ高束たかつか山から局ヶ岳つぼねがたけに至るまでのいずれか場所ではないかと思われます。いずれも地元の人々からは有名な場所のようで、登山道が整備されている山々です。

しかしこれではかなり範囲が広く、またこのあたり一帯は深い緑に囲まれた立地であるため、ここから推測を発展させることは難しく思われます。このあたりの詳細な様子を見て取れる地図を用意し、そのうえで推測を重ねていこうと思います。


次回に続きます。

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