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【読書】ビジネス書の読み方&必読ビジネス書9選(全2記事)

仕事で疲れて、本を読む余裕がない…… ビジネス書は“全部読まなくてもOK”忙しい人のための読書術

クリエイティブカンパニー「シリョサク株式会社」が運営しているチャンネル『シリョサクTV』では、パワポ資料の作り方から仕事をもっとおもしろくするポイントまで、さまざまなコンテンツをお届けします。本記事では、忙しいビジネスパーソンに向けて読書のコツを解説しました。

本は「先人の知恵を爆速でインプットできる最強の道具」

豊間根青地氏(以下、豊間根):仕事をもっと。

岩本紘佳氏(以下、ヒロカ):おもしろく。

豊間根・ヒロカ:シリョサクTVです。お願いします。

豊間根:今日(のテーマ)は「ビジネス書の読み方」。本といっても、僕は小説とかはあんまり読まないんですよね。もうちょっと読んだほうがいいなと思いつつ、ビジネス書がすごく好きでよく読むので、どういうものをどういう考え方で読んでいるのかをご紹介してみたいなと思います。

ヒロカ:でも、これはけっこう聞かれますよね。「豊間根さん、どんな本を読んでますか?」みたいな。

豊間根:そうなんですよ。この動画では、そもそも豊間根がどういう考え方で本を読んでいるかという考え方の話と、パワポに限らない、というかパワポ系以外のおすすめのビジネス書をご紹介したいなと思っておりますので、ぜひ聞いていただければなと思っています。

ちなみにパワポに特化した、パワポ本のおすすめも別の動画でやろうと思っていますので、そちらもぜひチェックください。

ヒロカ:お願いします。

豊間根:ということで、そもそもビジネス書の読み方のお話なんですが、大前提として本は先人の知恵を爆速でインプットできる最強の道具なわけですよ。

ヒロカ:(笑)。確かに。

豊間根:世の中には、すげー人がいっぱいいるわけです。そのすげー人たちが何を考えていたのかが、本には文字というかたちでぎゅっと凝縮されてるわけです。それを読むだけでインストールできるというのは、やはり最強の道具なんですね。

本に関して、うっかり真理を図解にしてしまったんですが、本をめっちゃ読んでいる人がすごいとは限らないんだけど、なんかすごい人ってみんな本をめっちゃ読んでるんですよ。

ヒロカ:でも、これは私もすごくわかります。すごいなって思う人はだいたい本を読んでいて、「どこにそんなに時間があるんだ?」みたいによく思う。

豊間根:そうなんですよ。何をもってすごいとするかなんだけど、比較的ビジネスシーンにおいて優秀な人は、本当にみんな本を読んでるんですよ。やはり、先人の知恵をインプットすることの有用性にみんな気づいてるんです。なので、本を読んでるんですよ。

ただ、もう世の中には本がありすぎて、「どれを読んだらいいかわからない」とか、手をつけても「仕事で疲れて帰ってきたら、もう読む余裕がないわ」みたいな人もけっこういると思うんですね。そういう人に見てほしい動画だなと思っております。

まずは「おもしろそうだな」と思った本から読む

豊間根:豊間根的なビジネス書の読み方は5つあるかなと思っています。その1「読みたい本を読む」。その2「自分の言葉にする」。その3「記録する」。その4「つまみ食いする」。その5「戻ってくる」。

ヒロカ:「戻ってくる」。急に(笑)。

豊間根:この5個が僕は大事だなと思っているので、1個1個簡単に紹介します。まずその1は、「読みたい本を読む」。これは、実は僕が父親から昔言われた言葉なんです。

コロナですごく暇になったじゃないですか。僕もけっこう本を読むんですが、僕の父親ってマジで本の虫なんです。実家にめちゃくちゃ本があって、昔から私は本に囲まれて生活をしてるんですよ。

ヒロカ:(笑)。もう、お家に帰ったら本だらけ。

豊間根:そう。それで、父親におすすめの本を聞いてみようかなと思って聞いたら、「いやいや。君が読みたい本を読みなさい」と。

ヒロカ:お父さん、なんかすごくかっこいい(笑)。

豊間根:「それが君に必要な本だから」と、言われたんですね。それはけっこう真理だなと思っていて、読みたくない本を無理に読む必要はあんまりないと思ってる。

ヒロカ:確かに。

豊間根:自分がすごく信頼している・尊敬している人から「読んでみて」っておすすめされた本を、「ちょっと難しいな」と思いながら読むみたいなのはいいんだけど、こういう学びの体験は基本的にポジティブな体験にしたほうがいいから。

基本的には、とりあえず「おもしろそうだな」「興味があるな」と思った本をまずは読みあさることから手をつけたほうが、興味が広がりやすいと思うので、(読書を)あまりネガティブな体験にしない。

ヒロカ:確かに。「難しいな」って思っていると、たぶん買ってもずっと読まないですもんね。

豊間根:そう。後述するけど、それでもいいんだけどね(笑)。

ヒロカ:それでもいいんだ(笑)。

豊間根:積読でもいいんだけど、まずはとにかく読みたい本をまずは読むのが1個目。たぶん、必要になったらその時に読みたくなるんですよ。

例えば、僕は昔はパワポの本ばっかり読んでたけど、最近は組織論やマネジメントの本ばっかり読みたくなるんだよね。それは僕が今、だんだん会社として大きくなってきて、必要な知識が変わってきたからなんだけど、必要な時がくるので読みたい時に読めばいいというのが1個目です。

ビジネス書は、感想を言語化できないと意味がない

豊間根:2個目が「自分の言葉にする」。これは特にビジネス書においてすごく大事な考え方なんだけど、こういうことがよくあるんですよ。

例えば(スライドの)青い人が読んだ人で「あの本は神だ。みんな早く読んだほうがいいよ、めっちゃおすすめだよ」って言うわけよ。それで、聞いた人が「ふーん、神なんだ。どのへんが神なの?」って言われて、「……」みたいな。

ヒロカ:(笑)。

豊間根:つまり、「おもしろかったよ」「この本、良かったよ」って言うんだけど、何が良かったのか、何がおもしろかったのか、何が参考になったのかを言語化できていない。特にビジネス書においては、これは意味がないんですよ。

これが小説だったら、別にそれでいいわけ。小説はその世界観を体感して、「わあー、なんか素敵だった」でもいいから、「俺、これ好きだわ」で別にいいのよ。言語化する必要がない。

ビジネス書は、基本的にはなんらかの知識や知見を身につけるために読む本だから、それを自分の言葉で「こういうポイントがわかった。だから、こういうことに今後は活かしていこうと思う」って言語化できていないと、それはもう読んでないのと一緒なんですよ。

だから、何が得られて何が良かったのかを必ずちゃんと言語化する。これは、人に説明するとか日記に書くとか、なんでもいい。とにかくポイントは「何がおもしろかったの?」って言われて答えられるようにすることを、最初からイメージして読むことですね。これがすごく大事。

ヒロカ:確かに。なんとなく読むんじゃなくて、これからどういった学びを得るかを言葉にして言語化する。

豊間根:文字や言葉にする。これが大事なんですよそれを先に考えておくってことね。だから、メモを取りながら読むこととかが大事なんです。とにかく、これを聞かれて答えられないのは読まないのと一緒、というのがすごく大事。

読んだ本を記録すると読書のモチベーションがアップ

豊間根:3つ目は「記録する」ですね。

ヒロカ:これ、意外とやってる人は少ない気がします。

豊間根:記録はすごくいいんですよ。私は記録が大好きでして(笑)、記録フェチと言っても過言ではないんですけれども。

ヒロカ:記録フェチ(笑)。

豊間根:すぐ記録するんです。だからランニングするといったら、ナイキのランニングアプリを入れて記録しなきゃ気が済まないし。

ヒロカ:何キロぐらい走ったか、とか。

豊間根:そうそう。それで、「おお、溜まったな」「速くなってきたな」とかね。ダイエットするとなっても記録したいし、仕事を何時間やったかを記録したくなってくるわけですよ。

記録は本当にすごく大事で、これは本に限らないんだけれども、本に関してはモチベーションが上がる、説得力が増す、シェアできるという3つの効用がある。これを僕は「記録読書」と呼んでいるんですが、すごくおすすめです。

まず、モチベーションが上がるというのは、自分のがんばりが目に見えるんですよ。「今月は4冊読んだな」「今年は30冊読んだ。けっこう読んだな」というふうに、自分のがんばりをかたちにするとテンションが上がるんですよ。1つ目は、モチベーションが上がるという概念。

2つ目は、説得力が増すんです。例えば「僕は本をめっちゃ読んでます。本、大好きなんです」って言われても、めっちゃ読んでると言っても何冊読んでるのか……。

ヒロカ:(笑)。「どのくらいだろうな?」というか。

豊間根:わからないでしょう。記録すると、例えば「2021年は累計で500冊読んだんです」と(具体的に言える)。500冊はさすがに無理やろって感じなんだけど(笑)。

ヒロカ:それはすごいな(笑)。

豊間根:すごいじゃないですか。そういうふうに「私はこのくらい読みましたよ」っていうことが具体的なファクトとして説明できるようになるので、自分のがんばりを定量的に説明できるのね。だから、記録がいいよっていう話。

新卒から4年間続けた読書記録

豊間根:3つ目は「シェアできる」。自分がどんな本を読んで、何を感じたのかを言語化して残しておくと、「あの本、なんだっけ?」ってなった時に本棚を探しにいかなくてもいい。

なんなら売っちゃったりしたものでも、パッと記録したものを見にいけば「そうそう、この本のここが良かったんだよ」ということが、すぐすすめられる。そういうシェアハピ的な概念もあるので、読んだ本を記録することを僕はすごくおすすめしてます。

これ、たまに僕が人に見せてるんだけど(笑)。私は2017年にサントリーに新卒で入社して以降、誰に言われるでもなく、勝手に読んだ本のタイトル、著者、著者紹介、着手日と読了日、感想、おすすめ度を記録してたんですよね。

ヒロカ:これはすごいな。

豊間根:だいたい120冊ぐらいあって、4年ぐらい続けてたから、1年で30~40冊ぐらいかな。そのくらい読んでたんですよ。これをやっておくと例えば、おすすめ度を(星5だけに絞って検索することもできる)。

ヒロカ:5だけ。

豊間根:そう、5だけね。そうすると「このへんが良かったんだ」ということがわかるし、人にすすめられるわけですよ。後でも紹介する『スマホ脳』とはどういう本なのかといったら、「ざっくりこういう話だったよね。このへんの概念を覚えておくとよさそうだな」という話をできるので、すごくいいですね。

ヒロカ:私的には、2番目の「説得力が増す」というところは、たぶん仕事でもそうじゃないですか。自分のがんばりを可視化することって、けっこう難しいかなと思うんです。だけど、こういうのをふだんからやっておくと、すごく仕事でも役立ちそうだなと思いました。

豊間根:そうなんです。記録癖はつけておくと本当にいいですよ。本当に記録は大事っていう話でしたね。

ビジネス書は全部読まずに「つまみ食い」でOK

豊間根:今の話は「そんなめんどいことしなあかんの?」っていう感じだと思うんだけど(笑)。一方で4つ目は逆にもっと軽くて、ビジネス書って全部読まなくていいんですよ。

分厚いビジネス書を読んで、最初から最後まで全部通読しなきゃいけないと思い込むじゃないですか。しなくていいんですよ。

読んでいて「なんかここおもろ」っていうシーンと、「なんかここつまらんな」っていうシーンが同じ本でもあるし、本によっては3ページぐらい読んで「なんかつまんな」みたいなことがよくあるんですよ。

ヒロカ:(笑)。

豊間根:そういう時は(読むのを)1回やめたらいい。あるいは目次を先に見て、「この章おもしろそうだな」という章だけを読むとか、そういうムーブでぜんぜんいいんですよ。全部を全部読まなくていい。

小説だったらストーリーを全部読まないと意味がないんだけど、ビジネス書は知識を入れるのが目的だから、おいしいところだけつまみ食いしたらいいんですよ。そういう概念を持っておくと読むことのハードルが下がるので、つまみ食いはすごくいい。

ヒロカ:確かに。「1冊全部読む」って思っちゃうと、けっこうつらいので。

豊間根:そう、つまみ食いでいいんですよ。つまみ食いして、つまみ食いしたおいしいところだけ言語化できれば、それでもぜんぜんOK。

以前に買った本が何かの拍子に役立つことも

豊間根:最後、5番の「戻ってくる」というのは、1番と4番の「読みたい本を読む」と「つまみ食いする」にけっこう近い話なんだけど、とりあえず本を買っておく。それでちょっとつまみ食いして、いったん「ここだけおもしろい。まあいいや」ってしまっておく。

生きて仕事をしていると、「このへんを勉強したいな」という瞬間が訪れることがあるんですが、そういう時に戻ってくればいい。それでもう1回読んでみると、前はつまらなかったところがすごくおもしろかったり、「こういうのあるわ」とか「すげー参考になるわ」って思えたりするんですよ。

だから本は、とにかく1回通読してそれっきりというものではなくて、いったんざーっと読んでおいしいところだけ食べて、どこかで戻ってきてまた食べる、みたいな。そういうものだと思ったほうが本は接しやすいですね。

ヒロカ:読み始めてすぐに全部読まなくてもいいってことなんですね。長年かけて読んでいこう、みたいな気持ちで。

豊間根:長年かけてというか、別に戻ってこなくてもいいんですよ。

ヒロカ:もはや戻ってこなくてもいい(笑)。

豊間根:(いずれ)その瞬間がくるから。こない時もある。

ヒロカ:なんか今日は深いな(笑)。

豊間根:本ってそういうものだから。

ヒロカ:巡り合った時に読んでみて、またその巡りが巡ってきた時にもう一度戻ってくる。

豊間根:そう。ただ、こないかもしれない(笑)。それはそれであり。

「甘いものと本は別腹」

豊間根:僕が声を大にして言いたいのは、甘いものと本は別腹です。本にかける金を惜しむな! 本は買えば買うほどいいし、本と薬味のネギは多ければ多いほどいいんですよ。

ヒロカ:(笑)。薬味のネギと本は多いほどいい。

豊間根:そこに金を惜しんではいけないんです。ちなみに僕はこういう教育を受けてきました。僕の親は倹約家で、外食とかぜんぜん行かないんですよ。回転寿司とシェーキーズしか行かないっていうのが豊間根家。

半年に1回ぐらい回転寿司かシェーキーズに連れていってくれるから、その瞬間のシェーキーズではち切れるまで食うのが豊間根家のルーティンだったんですが……豊間根家っていうか、俺のルーティンか(笑)。

それが豊間根三兄弟のルーティンだったんですが、本だけは死ぬほど買ってくれた。これは本当に大事だと思う。だから、シリョサクでも本はポンポン買うもんね。

ヒロカ:確かに、そういうイメージはある。

豊間根:(背景を指しながら)ここにどんどん増えていくんだけど(笑)、本は本当にいいんですよ。

ヒロカ:どんどん増えていってる。背景がすぐ本になっちゃう(笑)。

豊間根:ただ、「豊間根は忙しいからぜんぜん読んでねえだろ」と、みなさん思いますよね。読んでないんですよ(笑)。ただ、積読はすればするほどいいんです。

ヒロカ:それがさっきの話につながるんですね。

豊間根:そう。積読というのはまさに読んで字のごとくで、買ったけどただ積んでおく、読まないことを積読と言うんですが、積読はすればするほど本からオーラが出ます。本っていうのは知のオーラが出るんですよ。

ヒロカ:急にスピリチュアルな(笑)。

豊間根:芳香剤的な、「消臭元」的な知のオーラが出てくるんですよ。

ヒロカ:ちょっとうさんくさいですが……(笑)。

豊間根:本は、積読はすればするほど一番いい。

ヒロカ:これは諸説あり、と。

豊間根:これは諸説ありですね。

ヒロカ:豊間根さん的には?

豊間根:俺的には、もう積読はすればするほどいいと思ってるので。これは風水的にもね。

ヒロカ:本当に(笑)? 言えば言うほどちょっとうさんくさいので……。

豊間根:知らないけど(笑)。シリョサクTVにあるまじきファクトのファの字もない、ふわっとした言語化されていない概念ですけれども、とにかく本はたくさん買ってください。だいぶ長くなっちゃいましたが、これが今日の最初のお話でした。

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