地方の主婦が家事中に「ながらバーチャル配信」している理由。しゃべり相手のいない子育て主婦が「VTuber」になることで声で寂しさと愚痴りたいニーズを解消してる話
2名のスマホユーザーにインタビューしました。
目次:
1、地方の主婦が家事中に「ながらバーチャル配信」をしている話
2、女性向けASMRを「精神的なリストカット」として視聴する20代女性
※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や隠れたニーズを学ぶことを主目的としています。全体を正確に調査したものではありません。
1、地方の主婦が家事しながら「バーチャル配信」する理由
※東北地方のNさん(30代 主婦)にお話を伺いました。
○ 「バーチャル配信アプリ」をはじめた経緯は?
REALITYという、バーチャルライブ配信アプリで、自宅でご飯をつくりながらとか、アバターで配信をしています。
わたし専業主婦でずっと家にいて。息子も1歳でまだ喋れないから寂しくて。誰かと声でコミュニケーション取りたいって思ったんですね。
はじめは、YouTubeをやろうと思ったんです。でも顔出しはしたくないと。それで、アプリストアで「バーチャル 配信」と検索してみました。
バーチャルユーチューバーは知っていたので。そしたら、REALITYのアプリが出てきて、それで配信をやりはじめたんですよ。
最初はハマって毎日のように配信して。中毒になっちゃうくらい楽しくて。最近は忙しくなってきて週に1回くらい配信しています。
○ しゃべり相手がいなくて寂しい(コミュニティがない)
どうして配信アプリなのかというと、専業主婦で子育てをしているので、喋り相手がいなくて寂しかったんですよ。
1歳の息子はまだ喋れません。旦那は働いているから昼間は家にいません。東北には引っ越してきたので、リアルで話せる友達もいないんです。
近所に知り合いもいない、働いてないから会社の同僚もいない。話したいと思ったときに話せる場がない。大人と話せる場が欲しかったんです。
だからこのアプリがあって助かりました。知らない誰かに言葉にして話す、誰かに話を聞いてもらえる、それだけですごく安心感がありました。
○ 愚痴のストレスを「声で発散したい」
子育てのストレスもあります。子どもがイヤイヤ期でふすまを破ったり、加湿器の水をぶちまけた時、愚痴も言いたくなるじゃないですか。笑
どこにもぶつけられないストレスを、みんなはツイッターで吐き出しているのはよく見ますけど、わたしは声にして吐き出したくて。
だから、誰かに聞いて欲しくて。配信で喋ってストレス発散していますね。
友達と通話だと「相手の状況」もあります。みんな仕事だから連絡とれる時間帯も少ない。配信なら自分のタイミングでできます。
○ 料理しながら配信している(場所と時間が自由)
場所と時間を選ばずできるので、ちょっと時間が空いた時に配信してます。キッチンで夕飯をつくりながら配信したりします。
夕方の1時間くらいで、ご飯つくって喋りながら配信して、つくり終わったので食べますって言って終わる。ジュージュー美味しそうとか言われます。
手軽に思ったときに自分のタイミングで、できるのがすごく良いんですよ。始める時間も終わる時間も自由。スッピンでもいけます。
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