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Jonah エコー
若く純粋な魂が喪失を乗り越え、大人になろうとする瞬間
文 / 天野史彬
この「エコー」という美しい楽曲は17歳のシンガーソングライター・Jonah(ジョナ)の1stシングルであり、Jonahが高校1年生のときに作った楽曲だという。ミュージックビデオや本人のSNSを見る限り、Jonahはアコースティックギターでの弾き語りをメインに活動している人のようで、透明感がありつつも芯の強さを感じさせる、深い吐息のような歌声が魅力的だ。SUPER BEAVERやマカロニえんぴつを輩出したレーベルmurffin discsを運営するeggmanとNTTドコモ・スタジオ&ライブが共同主催したオーディションからのデビューとなり、「エコー」にはいしわたり淳治が歌詞のプロデュースで、SUKISHAがアレンジで参加。アコースティックギター以外の楽器演奏とプログラミングもSUKISHAで、彼のアレンジと演奏はJonahの歌声が持つ繊細な感情の機微、その豊かな情感を温かく抱き留めている。ドラムやベースやピアノも、静かな夜にささやき合うように魅惑的に響く。
歌詞では、みずみずしく鋭敏な感性と、音楽への情熱的な思いが露わに。曲の主人公は、自らの世界の半分を失っているようだ。失われた半分の世界は「あなた」と呼ばれる。なぜ失ったのか、どう失ったのか、それらは説明されないが、ただ「自分」と「不在」が交錯する場所に、音楽がある。「あなたの残響を探してる」「ずっと埃を被ったギターが僕を待ってる」「書きかけで捨てたラブソング」──そんなふうに音楽にまつわる表現が歌詞の随所にちりばめられている。「音楽ってなんだろう?」「歌ってなんだろう?」そんなことを思いながら書かれた歌詞なのかもしれない。若く純粋な魂が、喪失を乗り越え、大人になろうとする瞬間が捉えられた曲のようにも思える。完結した世界を飛び出して、まだ見ぬ新しい場所へ。旅の始まりにふさわしい1曲である。
Jonahは高知県で、イギリス人の父と日本人の母の間に生まれた。それ以外のパーソナルなことはまだわからないが、この先、その歌を通して、私たちはJonahのいろいろなことを知っていくのだろう。
Jonah「エコー」MV
- Jonah「エコー」
- 2025年1月29日(水)配信開始 / Scrum Wave Music
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作詞・作曲:Jonah
作詞プロデュース:いしわたり淳治
作曲プロデュース:SUKISHA
Jonah(ジョナ)
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父がイギリス人、母が日本人のシンガーソングライター。2007年、高知県生まれ。eggmanとNTTドコモ・スタジオ&ライブによる、次世代バンドおよびグローバルアーティストの発掘・育成を目的としたオーディションプロジェクト「Catching Wave Audition 2024」に出場後、プロジェクト内で発足されたレーベル・Scrum Wave Musicより、第1弾シングル「エコー」を2025年1月に配信リリースした。