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その教会のバザーでは、通好みの刺繍が出回っている

作者: 河辺 螢

 王都と西の辺境地を結ぶ街道の途中にある教会では、三か月に一度バザーを開催していた。

 周辺に住む貴族や生活にゆとりのある住民が古着や自作の刺繍、編み物や木工細工などを提供し、その売り上げで身寄りのない子供達を世話している養護院を支援しているのだ。


 そのバザーにふらりと一人の男が現れた。見るからに品がよく整った容姿、澄んだビリジアンの瞳が印象的で一度見たら忘れられそうにない。細身でありながら華奢ではなく、自ら剣を持ち護衛をつけていないところから見ても、騎士としてそれなりの腕を持っているのだろう。

 周囲にいた若い女達は皆この男に目を奪われていた。


 男は机の上に並べられた作品を丁寧に眺め、小さく頷きながら刺繍の美しいハンカチを一枚、書いてある値段に銀貨を一枚足して買い求めた。

 続けて養護院の子供達が作った試作品のようなハンカチを指差し、金貨一枚を出した。

「ここにある物、全てもらおう」

「お、お釣りが…用意、できません」

 子供は恐る恐る男に告げたが、男はほのかに笑顔を見せて

「釣りはいらないよ」

と言って品物を受け取った。

 過分な支払いだったが、教会への寄付金も兼ねているのだろう。司祭が横で深々と礼をすると、店番を担当していた子供達も同じように礼をした。


 その日、教会では久々に肉と具沢山のスープが出され、子供達は思いがけないご馳走に大喜びした。刺繍が高額で売れた話を聞くと、更に刺繍の腕を上げようと、刺繍を教えてくれる令嬢が来るのを楽しみに待っていた。


 子供達が頑張って作ったものではあるが、刺繍の出来としては決して褒められたものではない。広く真っ黒に刺繍された上から黄色い点がついた夜空??のようなもの、花びらが揃わない多色の花のような何か、犬っぽいような熊っぽいような動物、黒いバツ印がぐるりとハンカチの周囲を取り囲んだもの…。いつも売れ残りそうになったものを奇特な貴族の老夫人がまとめて安く買い上げていたが、屋敷のメイドに渡され掃除に使われているとか。

 街の人々は気まぐれな貴族の憐れみを喜ぶ子供達を微笑ましく思いながらも、どこか気の毒に思っていた。




 街の刺繍自慢な令嬢達は、もしかしたらまたあのお方がやって来て自分の刺繍したハンカチを気に入ってくれるかもしれないと淡い期待を寄せ、手の込んだ刺繡を施した。四隅全てを季節ごとの花で彩った物や、アルファベット全文字分のハンカチを用意した者もいた。機会があればお声をかけてもらいたい、とバザー会場の周辺には数人の令嬢が待機していた。


 バザーが始まって一時間も経たない頃、馬車が三台連なって街を訪れた。どれも見るからに高級そうな車で、広場の手前で止まると、あの男の他に四人の男、それに三人の女が出てきた。

 どの男もこの街の男に比べれば洗練されていて、着ているものからも上位貴族のように見受けられた。いばりちらす様子はなく、街の人にも礼儀正しく接している。住民は常識ある貴族の気まぐれな来訪を歓迎した。


 話す内容から女達は同行する男の恋人、婚約者、妹のようだったが、前回訪れた男がエスコートする女はいなかった。

 一行は思いのままに街をうろついた後、バザーの会場に向かうと置いてある作品を眺め、気に入ったものを指差して書いてある値札の倍の金額を支払った。

「ジョゼフ、お前の番だぞ」

 他の同行者が買い物を終えた後、ジョゼフと呼ばれたいつもの男がバザー会場に入り、じっくりと眺めながら歩みを進めた。前回買った品を刺繍した者の作品は既に別の誰かが買っていたが、気にすることもなく、最後まで行き着くと引き返して目をつけていたハンカチを一枚、他の客同様に倍の値段で買った。


 自分の刺繍を買ってもらった令嬢はジョゼフに近づくと手を伸ばした。

「お気に召していただけて光栄ですわ」

 ジョゼフは慣れた様子で手を取り、

「素晴らしい作品を生み出す女神の手に敬意を込めて」

 賞賛の言葉を添えてその手の甲に軽く口づけをしたが、未練なくさらりと手は離れた。

 ジョゼフはすぐに他に視線を移すと、今回も一番端にある養護院の子供達のハンカチを全て買い取り、この日も金貨一枚を支払った。

 店番をしていた子供達は笑顔で礼を言い、ジョゼフは軽く会釈をすると、仲間達と共に去っていった。


 刺繍を買ってもらえた者は誇らしげに語り、まだ自分の刺繍が台の上に残っている者は恥ずかしそうに俯いていた。そのうちに売れ残りはなくなり、この日はいつにない高売り上げで、後日子供達には新品の服と下着が配給され、皆笑顔を見せていた。




 次のバザーこそ。

 噂は広がり、刺繍入りのハンカチを買いに来る男の気を引きたい者は、更に気合を入れて刺繍に取り組んだ。他の品に比べ刺繍の出品が目立って多くなり、刺繍が苦手な者の中には家のメイドに刺繍させてあたかも自分が作ったかのようにバザーに出品する者もいた。そして作成者達は自分の刺繍のそばに待機し、こぞってジョゼフが現れるのを待った。


 その日も一台の馬車が街を訪れ、男が三人降りてきた。ジョゼフ以外は前回とは違う顔ぶれで、今回は同行する女性の姿はなく、待っている街の女たちのテンションを更に高めることになった。


 男達はまずは屋台に直行して食べ物を口にした。腹ごしらえが終わると露店を冷やかしながら気に入った物を手に入れ、やがてバザーの会場に現れた。

 ジョゼフは少し手前で足を止め、同行した男達が先に品物を目利きし、気になったものを一つ、二つ手に入れた。値札は前回より少し高めになっていたが、それにそぐう出来映えのものがそろっていた。

「お買い求めいただき、ありがとうございます」

 照れながら礼を言う令嬢に、買った者は笑顔で応えたが、それ以上の会話に発展することはなく、男達はジョゼフの元へ戻って行った。


「この中にお目当ての物はあるか?」

 男達は自分達の買った物をジョゼフの目の前で広げて見せたが、ジョセフは軽く笑っただけだった。

「どうかな。…俺も行ってくるよ」

 ジョゼフは売り場に向かった。いつものように一通り作品を眺めた後、気になった作品の所に戻り、ハンカチを一つ手に取った。

 自分の出品した物が選ばれた領主の娘ケイトは、得意げにジョゼフの前に立った。

「お目が高いですわ。それは自信作ですのよ」

 差し出した手に触れたジョゼフはいつもとは少し違う笑みを見せ、軽く握手して終わった。思った以上に反応が薄く、ケイトは肩透かしを食らった。

「あ、あのっ」

 呼び止められたジョゼフはケイトと目を合わせたが、笑顔でありながら視線は冷やかだった。

「とても良い出来です。作られた方によろしくお伝えください」

 決して大きな声で言われたわけではなかったが、ケイトは自分が作った刺繍ではないことを見抜かれ、それを周囲に知られた恥ずかしさに、逃げるようにその場を離れた。


 そんな令嬢を気にする素振りも見せず、ジョゼフは養護院の子供達が作った作品の前で足を止めた。

 今日は店番に子供ではなく若い娘がいたが、ジョゼフを見る目に周りの令嬢達のような好意は感じられず、むしろ訝しげに観察しているようだった。

「これを全ていただこう」

 ジョゼフはいつものように出品されてあるもの全てを頼むと、金貨一枚を差し出した。

「お気に召していただけたんでしょうか?」

 品物が売れたにも関わらず、娘は怒っているように見えた。

「そんなにたくさんのハンカチ、どのように使われていらっしゃるのでしょう?」

 貴族と思われる男を前にしてひるむ様子もない。礼儀知らずの町娘のようでいて、着ているものは色合いは地味だがいい生地を使っていて仕立てもいい。裾に細やかに施された黒いレースのような刺繍を見て、ジョゼフは笑みを浮かべて娘の耳元でささやいた。

「適切に、有効に使っていますよ。こんなふうに」

 ジョゼフが胸元からそっと取り出したのは、黒い犬のような熊のような動物っぽい何かが刺繍されたハンカチだった。

「これが一番気に入っている。傑作だ」

 周りにいた者はその刺繡を見ようと覘き込んだが、人目に触れる前に隠された。

 刺繍をした本人は目を輝かせ、

「おわかりになったんですね!」

と喜びの声をあげた。


 ジョゼフは声を潜ませ、

「北の果てに住むと言われている闇狼だろう?」

と刺繍の題材を言い当てた。

「ええ、その通りです!」

「住処にしている洞穴は冥界に通じているという。闇狼が冥界の門の守護者と言われている所以だ。闇狼を刺繍に取り入れるとは。…実にすばらしい」

 娘は男の手を握ると力強く握手を交わし、激しく上下に振った。

「気に入っていただけたなら光栄です」

 そこで周囲の目が自分たち二人にくぎ付けになっているのに気が付き、娘もまた声を潜めた。

「…ということは、今までお買い上げいただいたあの子達の刺繍も」

「勿論、全て有効に使わせてもらっているよ。ただ効果が続かず、多くの物が使い捨てになってしまうのが実に惜しい」

「みんなまだ練習しているところですから。…いつかきっと私を超える刺繍ができるようになるはずです」

「あの刺繍の技を伝えることができるとは。実に素晴らしい人材だ。…許されるなら、是非私の元に来てもらえないだろうか」

 ジョゼフは娘の手を取ったまま片膝をついた。

 そのしぐさが示すものは…。

 周囲がどよめく中、娘は笑顔で

「喜んで」

と即答した。

「必要と思っていただけるなら、どこへでも参りましょう。ただし、父が許してくれれば、ですが。父は強欲なので、吹っ掛けてくると思いますので、しっかり値切ってくださいね」

 自分を値切れという娘の物言いに、ジョゼフは笑って頷いた。


  ◇◆◇


 養護院で刺繍の手ほどきをする娘、エリーは領主の七番目の娘だ。

 女好きな領主は、領主の館でメイドとして働いていた母にその時だけの気まぐれな欲情で手を出した。母は泣き寝入りするしかなく、仕事をやめて屋敷を離れたものの、その後子供を宿していることがわかった。

 父親は死んだと聞かされ、母と祖母と三人で暮らす小さな村での生活は、贅沢はできなくても幸せだった。


 しかしエリーが八歳の時に流行り病で母も祖母も命を落とした。身寄りのないエリーは教会の養護院に引き取られたが、そこで偶然母を知る領主の執事と出くわし、出自を知られ、領主に引き取られることになった。

 

 領主には息子が三人、娘が八人いた。エリーのように大きくなってから引き取られた娘は他にもいたが、年頃になると売り物のように金と引き換えに嫁に出されるのを見て、自分もそのために引き取られたのだと幼いながらに覚悟していた。


 メイドの子供はメイドだと、本妻はその日のうちに本館の一室からエリーを追い出し、別棟にある使用人の部屋をあてがうと、本妻や妾達、他の兄弟姉妹の世話をするよう命じた。

 使用人としての生活はさほど苦ではない。むしろ本館で家族扱いを受けて過ごす方が気疲れし、嫌がらせも激しくなっていただろう。

 素直に従っているうちにただのメイドの一人と認識されるようになり、うまくおだてるコツもつかんできた。


 領主家の一員としての仕事が子供達に割り振られることがあったが、そんな時だけ家族だったことを思い出され、養護院や診療所への慰問や奉仕活動は全てエリーに押し付けられた。そんな日は質の良い服を着ることが許され、与えられた一枚を着回したが、あまりにシンプルだったので、自分で裾に刺繍を入れ、ちょっとしたおしゃれ心を満たした。


 世話になった養護院で奉仕できるのはエリーにとっては恩返しであり、願ってもない仕事だった。養護院で暮らす人達が少しでもお金を稼げるようになればと、祖母から学んだ裁縫や刺繍を子供達に教え、文具を届け、裕福な家庭から使わなくなった本を寄付してもらったが、功績は全て兄弟姉妹のものになった。


 商家の夫人がバザーを企画すると、刺繍やレース編みの襟、靴下などの作品はみな姉たちの名前で出品された。誰の名前だろうと売り上げにつながるならそれでよかった。

 その一方で自分の作りたいままに作った刺繍は姉達の名を使うことを嫌がられ、子供達の作品と一緒に並べてみたがどうも世間の好みと外れているようで、いつも売れ残るか処分価格で引き取られていた。


 子供達には受けの良い図柄を教えていたのに、エリーの刺繡に興味を持った子供達がエリーの図案を真似るようになり、うちの数人が同じような効果のある刺繍を刺せるようになっていた。

 それは普通の刺繍ではない。古の魔物の力を取り込み、護符の役割を果たす特別な刺繡だ。祖母から教わった刺繍は、かつてはこの街でも何人か刺せる者がいたのだが、今では魔物の刺繍を見抜けるものはなく、この街に理解者はいなかった。


 ジョゼフに勧誘されたエリーは、家を出ることをためらわなかった。

 このままわがままな家族とも言えない連中のもとで暮らしていたって意味がない。

 この人の元で()()()。この力を理解し、活かしてくれる人のもとで。


 ◇◆◇


 翌日、領主の館を訪れたジョゼフは、エリーを引き取りたいと領主にもちかけた。

 領主はジョゼフの身なりを観察し、

「まあ、あんなのでも領主の娘だ。金貨百五十枚なら認めないこともない」

 ニヤつきながらずいぶん吹っ掛けてきたが、交渉の末、金貨七十五枚で決着した。


 まずは手持ちの二十五枚を払い、残り五十枚は後日一括で支払うことになった。約束をたがえないために契約書を用意すると、領主は金額を確認してすぐにサインをした。さらに今回一緒に連れて帰れるなら、移動のための交通費も途中の宿代も、身支度にかかる費用も一切不要だと話すと、即座に許可を出し、その日のうちに出ていくようエリーに命じた。

 本妻も妾も異母兄弟達も、使用人の一人がいなくなったところで気にすることはなかった。

 ケイトだけはジョゼフが自分のために訪れたのではないことにがっかりし、選ばれたエリーを妬ましく思っていたが、母親からメイドの引き抜きらしいと聞いて少し胸がすく思いがした。


「夕食が一食分浮いて助かる」

 別れ際に領主が洒落のように告げた本心にも、ジョゼフは薄い笑みを変えることなく、エリーを連れて屋敷を離れた。


 金貨七十五枚の値がついたと聞き、エリーは不満そうに口を尖らせた。

「まだまだ値切れたのに。あの人、私なんか金貨十枚にもならないって言ってたんだから」

 自分の主人(ボス)があんな父にぼったくられたのが気に入らなかったのだが、

「とんでもない。いい買い物だったよ」

 ジョゼフは満足そうに笑みを見せ、父親と交わした契約書を胸のポケットにしまい込んだ。



 馬車で五日をかけ、着いたのは西の辺境領だった。目の前には国境があり、少し高台にある領主の館には私設騎士団が併設されていた。


 エリーの新たな仕事は、国境を守る辺境領の騎士団の制服に護符代わりの刺繍を刺すことだった。

 鷹というよりカラスに近い鳥は、辺境伯家のエンブレムにも使われている伝説の魔物だ。名前やイニシャル、ほかの人とは違うワンポイントも刺繍してほしいと言われれば、希望に応じてその人オリジナルの刺繡をした。

 一月後には元いた家の近くの教会から刺繍を教えた子供達を呼び寄せ、みんなでせっせと魔物の刺繍を施せば、いつの間にか魔物も敵国の兵の襲撃も減っていった。


 姉のケイトに代わって刺繍を刺したように、普通に人受けする見た目の美しい刺繍もできないわけではない。花の刺繍にだってそれなりの護符としての力を持たせることはできる。しかしジョゼフが気に入るのは古い言い伝えの中に出てくる魔物達で、それはエリーの力を最大限に発揮できる図案でもあった。


 この館の図書室には先々代が趣味で集めたという古の魔物の物語のコレクションがあり、ジョゼフのお気に入りだった。エリーが祖母も知らなかった物語から新たな刺繡を図案化すると、ジョゼフはいつも

「うおおお! これは双頭のムカデ! 威嚇の力が滲み出てるな。…かっこいい。いいぞ、これは」

と感嘆の声をあげて刺繍に見入るのだ。


 主人(ボス)の要望に応えるのがエリーの務め。おどろおどろしい魔物を刺繍しながらも、かっこよく見えるようデザインを工夫し、毎日熱心に針を刺しているうちに、エリーも子供達も日に日に刺繍の腕を上げていった。


  ◇◆◇


 あの日、たまたま出逢った闇狼の刺繡入りのハンカチは、強力な護符になり、魔物から騎士団を救った。

 怪我をしても、魔物の刺繍の入ったハンカチを傷口に当てれば治りが早い。

 家の軒下に吊り下げておけば魔物除けにもなる。

 常に戦いを余儀なくされてきた辺境の人々を守る力を持つ刺繍。それなのにバザーでの支払いはまとめて金貨一枚。ジョゼフには安すぎる買い物だった。


 いつも王都と自領を往復するだけのジョゼフが途中の街に立ち寄るようになると、とうとう意中の人でもできたかと閑を持て余していた友人達が冷やかし、バザーについてきた。あえて美しいだけの刺繡を買って周囲の目をくらませれば、本命の令嬢が作ったものに違いないと勘違いしてくれた。

 友人達の中に本当の目的を見破った者は一人もいなかった。


 まさかあの刺繍をした本人が現れ、こうして手元に置けることになろうとは。

 こんな巡り会わせがあるものなのだ。


  ◇◆◇


 一年後、ジョゼフは、エリーの父親と交わした契約は婚約だったことを明かしたが、結婚するかどうかはエリーが決めていいと言った。

 その頃には領主の館の仕事仲間とも騎士団の面々とも仲良くなっていて、ここでの暮らしも主人(ボス)のこともすっかり気に入っていたエリーは、

「はい、喜んで!」

と迷うことなくジョゼフのもとに嫁ぐことを選んだ。


 しかし、貴族の家に輿入れするのに、持参金どころか金貨を七十五枚も払わせ、嫁入り道具もなく、ろくに服も宝飾品もない。ウェディングドレスさえも用意できない自分をエリーは恥ずかしく思ったが、

「俺好みのドレスを用意できるな」

と言ってにやりと笑う主人は、今日も襟元にさりげなく魔物の刺繍をあしらった上着を着てご機嫌なのだった。





お読みいただき、ありがとうございました。

比較的テンプレ物。


誤字ラ出現のご連絡、ありがとうございました。


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