地球を救う新しい農法「不耕起栽培」
温室効果ガスの約30%が農業や食品産業からの排出によるものだという事実、知っていますか?地球温暖化が進行する中で、持続可能な農業の実践が求められています。その中でも、注目されるのが不耕起栽培という農法です。
不耕起栽培とは?
不耕起栽培は、畑を耕さずに作物を育てる方法で、土壌に住む虫や微生物の生活をできるだけ維持しながら栽培します。具体的には、刈り取った雑草を利用して土を覆う「草マルチ」を活用し、土をむき出しにしない形を取ります。この方法により、土壌の保水力や栄養価が向上し、より豊かな農地が育まれます。特に、神奈川県茅ヶ崎市のNPO法人「ふるさとファーマーズ」では、この不耕起栽培を通じて地域の環境教育に力を入れています。
NPO法人ふるさとファーマーズの取り組み
茅ヶ崎市で不耕起栽培を実践するこの団体は、設立から5年以上が経過し、地域の10校以上の学校で農の重要性や環境保護についての教育を行っています。代表の石井氏は、野菜に真剣に取り組む庄司いずみ氏と共に、この活動をさらに広げる努力を続けています。彼らは、農業の未来を見据えた教育の場を提供し、実際に畑を持ちながら、生徒たちに生物多様性や環境保護の重要性を伝えています。
不耕起栽培のメリット
不耕起栽培には多くの利点があります。以下の4点が特に大きいと言えます。
1.
CO₂の貯留: 耕さないことで土中に残った植物の根が、二酸化炭素を貯留し続けることが可能です。
2.
生物多様性の回復: 耕さないことにより、土中の生態系が壊れにくくなり、生物の多様性が回復しやすくなります。
3.
健康な土壌の保全: 耕すことで肥沃な土壌が失われるスピードが早まりますが、不耕起にすることでその現象を抑制できます。
4.
雑草抑制: 草マルチによって雑草の生育を抑え、労力を大幅に減少させる効果も期待できます。
庄司いずみ ベジタブル・クッキング・スタジオ
庄司いずみ氏は、70冊以上の著書を持つ料理家であり、彼女が主宰する料理スタジオでは、ヴィーガン料理の魅力を広めています。2014年からは本格的なヴィーガン料理教室を開設し、現在も多くの人々にその楽しさを伝えています。
彼女のスタジオでは、効果的な野菜料理のレッスンも行われており、季節ごとの美味しい食材を使ったメニューが多彩に提供されています。また、オンラインレッスンも導入され、広く学ぶことが可能になっています。
まとめ
地球を守るために私たちにできることはたくさんあります。不耕起栽培は、その一つの方法であり、地域社会での教育を通じて、次世代に貴重な知識と経験を伝えていくことが重要です。環境意識を高めながら美味しくて健康的な作物を育てることができる新しいアプローチ、不耕起栽培の魅力は、私たちにとっても今後の農業の未来となるでしょう。