高知で地球の声を聞く！インフラサウンドについての展示とトークイベント

地球の声を探る：インフラサウンドの可能性

高知工科大学が主催する展示会が2025年2月22日から3月13日まで、高知みらい科学館の5階オーテピアにて開催されます。今回の展示では、インフラサウンドに関する最新の研究結果や実証実験のデータをリアルタイムで体験できる内容が盛り込まれています。特に注目するべきは、2月23日(日)に行われるトークイベントです。このイベントでは、専門家による講演やパネルディスカッションが行われ、インフラサウンドの概念やその応用、未来の展望について詳しく語られる予定です。

インフラサウンドとは？

インフラサウンドとは、人間の耳には聞こえない超低周波音のことを指します。地震や津波、火山噴火など、地球の物理的な変動に伴って発生し、その音は広範囲にわたって伝播します。具体的には、その影響は1,000km以上離れた地域にも届くとされています。この特性から、インフラサウンドは自然災害の早期検知に利用できる可能性があるため、高知工科大学では特に津波の早期警戒システムに関する研究が進められています。

教授の山本真行を中心に、全国に配置された観測センサーから得られたデータを基にした津波防災への取り組みが具体化してきています。現在、高知県内を含む全国で32カ所にセンサーが設置され、台風や土砂災害などの自然現象に対応したモニタリングを続けているのです。また、2019年にはインフラサウンド研究コンソーシアムも発足し、全国で約100カ所の観測地点を持つようになり、研究者たちが協力しながらデータを共有しています。

展示会の内容

展示期間中には、インフラサウンド観測やその早期検知の仕組みに加え、実際の観測データを可視化したIoTアプリの展示が行われます。このアプリを通じて、自然災害の状況をリアルタイムで知ることができ、地域住民が防災に役立てられる仕組みが紹介されます。さらに、メディアアート作品として、インフラサウンドの体験や、火山噴火に関するビデオアートも展示され、芸術的な視点からも自然科学の理解が深まるでしょう。

トークイベントの詳細

トークイベントは、2月23日(日)に13:00から15:00まで、高知みらい科学館の実験室で開催され、オンラインでも参加可能となっています。講演内容は「インフラサウンドとは：過去・現在・未来」や、「地球の声を聞く、自然事象情報GISウェブアプリ」といったテーマが予定されており、専門家が最新の知見をわかりやすく解説します。それに加えて南海トラフ地震に関する話題も取り上げられるため、多くの関心を集めるでしょう。