iPhoneは「チャック付きのビニール袋」に入れればお風呂で使っても大丈夫? 【専門家が解説】

2025年2月6日(木)21時20分 All About

iPhoneをチャック付きのビニール袋に入れて、お風呂で使用している人もいるかもしれません。実際のところ、故障の危険性はないのでしょうか。「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。

iPhoneをお風呂でも使えたら便利ですが、水没しないかが心配ですよね。ビニール袋に入れて使ったとしても、故障の危険性はあるのでしょうか。「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。
(今回の質問)
iPhoneをお風呂で使いたいです。チャック付きのビニール袋に入れておけば大丈夫でしょうか?
(回答)
iPhone 12以降の機種には、IP68等級(深さ6mまで、最長30分間)の防水・防塵性能を保有しています。しかし「水に濡れても故障しない」というわけではなく、水没のリスクはあります。チャック付ビニール袋を利用しても完全に防げるわけではありませんので、リスクが伴うことを理解したうえで利用しましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

iPhoneの防水・防塵性能について

iPhoneの防水・防塵性能は機種によって程度が異なりますが、例えばiPhone 12以降の機種であればIP68等級の性能となっています。
「IP68」とは、電子機器などの防水・防塵に関するレベルを示す表記。前の数字が「埃の入りにくさ」、後ろの数字が「水の入りにくさ」のレベルを表しています。IP68の場合は、 「塵埃の侵入がなく、継続的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けないレベル」とされています。

iPhoneをお風呂に持ち込まない方がよい理由

しかし、iPhoneは電子機器であり、水に弱い事実は変わりません。以下の理由も含めて、故障の原因になりますので、そもそもお風呂場への持ち込みは避けた方がいいでしょう。

テスト環境と異なる

防水性能のテストは常温の真水で行われており、お風呂のように湿度が高い環境とは条件が異なります。

防水性能は劣化する

防水性能は永続的に維持されるものではなく、経年による耐性が低下します。長く利用しているiPhoneでは、防水性能が弱まっている可能性が考えられます。

水没は保証の対象外

Appleは公式Webサイトにて「水濡れによる損傷は保証の対象外」としています。さらに、以下の行為も控えるようにと明記されています。
・iPhoneを着用したまま泳ぐまたは入浴する
・iPhone に水圧が強い水や流速が大きい水をかける (シャワー、ウォータースキー、ウェイクボード、サーフィン、ジェットスキーなど)
・iPhone をサウナやスチームルームで使う

チャック付ビニール袋も安全ではない

それでも、「チャック付のビニール袋に入れておけば問題ないのではないか」と考える人もいるでしょう。確かに、食品で利用するような密閉度の高いビニールであれば、水没を防ぐ効果が期待できる可能性はあります。しかし、やはりリスクが伴いますので、私としては推奨できません。
お風呂場は非常に湿度が高く、目に見えない水蒸気が充満しているため、電子機器にとって非常に危険な環境です。また、ビニール袋は頑丈ではないため、何かの拍子に破けてしまう恐れもあります。さらに、同じ袋を何度も使いまわすのだとしたら既に破けてしまっているかもしれませんし、爪が引っかかっただけで穴が空くかも可能性も否定できません。

それでもなお、お風呂場で利用したいのなら……

「お風呂場で使わないほうがいい、推奨しない」ということは前提として、それでもお風呂場で使いたいのであれば、以下の点に気を付けるとよいかもしれません。

ジッパーの強さに気を配る

チャック付きビニール袋を使う場合、ジッパーの強さに気を配りましょう。密閉性を高める要因になるので、隙間なく閉まり、開けにくいものがいいでしょう。

袋の厚みを確認する

チャック付きビニール袋の厚みも気にしましょう。0.06mmが一般的な厚みだと言われているので、0.07mm以上のものだと、比較的安心できるかもしれません。

使い回さないようにする

一度使ったビニール袋を取っておいて、何度も使うのは避けましょう。数枚節約しても、数万円以上するiPhoneを壊してしまったら、割に合わなくなってしまいます。

湯船に入れない・シャワーを当てない

ビニール袋に入れても安心はできませんので、直接水がかかるような使い方は避けましょう。
お風呂の湯船に入れたり、シャワーを当てたりせず、湯船に浸かりながらちょっと操作するぐらいにとどめておくのが最良です。

防水ケースを使用する

「お風呂で使いたい」というニーズは高いので、専用の防水ケースも販売されています。例えば、iPhoneをはじめとしたスマートフォンの関連ガジェットブランド「Spigen」では、iPhoneが入る防水ケースを取り扱っています。
こうした専用アイテムを使った方が、よりリスクを減らせるかとは思います。ただし、水没のリスクをゼロにできるわけではありません。
この記事の筆者:ばんか
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。
(文:ばんか)

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