EV通勤を支援、1人乗り超小型車両貸与の基盤サービス
みずほリースが事業者向け
1人乗り車両貸与
みずほリースは年内にも、電気自動車(EV)による通勤を支援する事業者向けのプラットフォーム(基盤)サービスのビジネス実証を始める。サービスの導入事業者に1人乗りの超小型EVを貸与し、従業員に通勤用車両として使ってもらう。車両の動態管理や保守・メンテナンス、エネルギーマネジメントなど、EVの活用を支援するサービスも組み合わせて提供する。車通勤者が多い工場や研究所などの脱炭素需要を取り込む。
みずほリースは通勤用の超小型EVを貸与する基盤サービスの提供に乗り出す。通勤車両のEVへの切り替えを促進し、企業の脱炭素化を支援する。サプライチェーン(供給網)全体の温室効果ガス(GHG)排出量である「スコープ3」の削減につなげる。
貸与する超小型EVは、一般的な家庭用コンセントで充電できる1人乗り車両を想定する。
事業者側は駐車スペースの活用や従業員の福利厚生の充実などが期待できる。従業員は企業から貸与される車両を活用することで、通勤車両を保有する負担を減らすことができる。
みずほリースは2024年5月から1カ月ほど実証実験を実施し、サービスの有用性を確認した。10人ほどが超小型車両を通勤に使った。
超小型EVとあわせて提供するサービスは、車両の動態管理、充電器の設置、充放電管理、保険、蓄電池診断などを想定する。サービス価格は今後、詰める。
みずほリースは新たな収益源の確保に向け、新規事業の創出に力を入れている。今回の取り組みはその一環。
超小型EVをめぐっては、市場の拡大が予想されている。米調査会社の360iリサーチは、超小型EVの世界市場が30年に23年比1・6倍の142億1000万ドルに達すると予測する。
日刊工業新聞 2025年01月24日