「レビューに書くぞ」に泣き寝入り 代引商品を受取拒否された富山のゆるキャラ 法的措置を取れない理由は
富山の非公認ゆるキャラ・ばいにゃこさん。代引の受け取り拒否にまつわる嘆きがTwitterで話題に。
注文の品を代金引換で送ったところ受け取りを拒否され、どうにか受け取ってもらえないかお願いすると今度は「失礼な店」「レビューに書いてやる」と言われ、泣く泣く返品を受け付けた――そんな嘆きを富山のゆるキャラがTwitterで立て続けに投稿し、注目を集めています。
代金引換、いわゆる代引(だいびき)は、商品を届けてもらうと同時にその場で配達人に代価を支払えるサービス。利便性の高さからネット通販の購入手段でよく用いられますが、裏ではさまざまなトラブルも起こっているようです。今回のケースについて、投稿者のゆるキャラ・ばいにゃこさん(@bainyako)に詳しく話をうかがいました。
代引で送った品 「必要なくなった」と受け取り拒否
ばいにゃこさんは、富山の“売薬さん”をモチーフにした非公認ゆるキャラ。2014年に誕生、2017年から本格活動を開始しており、ゆるキャラ活動の資金調達として富山県の素材を使ったオリジナル商品や富山の特産品を「現代の売薬さん」らしくネット販売してきました。
そんな中、代引で送ったお菓子が「キャンセルし忘れた」との理由で12月23日に受け取り拒否されてしまいます。お菓子は賞味期限が1〜2週間ほどと短く売り物にならなくなるため「どうか受け取ってほしい」と頼みましたが、「脅すのか! レビューに書いてやる」と言われ泣寝入りしたとのこと。
さらに3日後、今度は精米したお米を代引で送ったところ、「必要なくなった」との理由で受け取り拒否。扱っているお米は“精米したばかりの鮮度”を売りにしているため戻ってきても販売はできないらしく、やはり受け取ってもらえないかお願いしましたが「失礼な店! レビューに書いてやる」と返され断念しました。
ばいにゃこさんはTwitterで経緯を説明しながら「若手生産者がガチで作ったお米なのに(´;ω;`) 」と嘆いたところ、7万回近くリツイートされるなど大きな反響に。「ひどい」「犯罪に等しい行為」「その購入者許せない」など、受け取り拒否した人のマナーを批判する声が多く寄せられました。
法的措置を取れない 通販サイトのレビューの重要さ
代引では商品代だけでなく、送料や梱包材費、手数料など別の経費も一緒に払うのがもっぱらです。ばいにゃこさんは富山から関東に80サイズで郵送したところ、計2239円かかったとのこと。ネット通販サイトはこうした負担を回避するため、注文者が受け取りを拒否した場合は配送料や手数料を請求し、それすらも拒否する場合は法的措置をとる旨をあらかじめ明記しているところが多くあります。
ばいにゃこさんの通販サイトも同様の注意書きをしていましたが、今回は法的措置にまで至っていないといいます。
「多くの手間と時間とお金をかけて法的にお支払いいただいても、割に合わないからです。どんな理由であれ『購入者』ともめたお店を選ばなくなるお客様が少なからず存在します。数千円程度の為に、手間と暇とお金をかけて潜在的顧客を失うリスクを背負えないのが実情です」(ばいにゃこさん)
「また以前は商品代などを含む請求書や督促状を出しておりましたが、最近は不法な督促状と添えられてSNSなどでさらされたりレビューに書き込まれたりするので止めるようになりました。ブランド力の弱い中小通販事業者にとってレビューの重要性は非常に高く、どうしてもSNSやレビューを盾にとられると立場が弱くなってしまうのです。フェイクニュースにもたくさんの『いいね』がつくように、SNSやレビューの真偽を第三者が見抜くのは難しい時代です」(ばいにゃこさん)
不幸中の幸いか、代引の受け取り拒否そのものは頻繁には起こっていないとのこと。
「99.9%のお客様は気持ちよくお取引ができております。受け取り拒否は月に2件あれば多いという程度で、本当にごくごくごく一部の方々だけ。そもそもそのような層は、キャンセル不可といった注意書きを読んでいなかったり、受け取るまで取引は成立していないと勘違いしている方が多い気がします」(ばいにゃこさん)
Twitterでは代引を辞めたほうがいいのではという意見もありましたが、「お米の通販は代引しかできないシニア層のライフラインになってる場合があるので、出来たら続けたいというのがボクの想いです」とばいにゃこさんは答えていました。
手段の1つとして残したい気持ちはありますが、過去に請求書や督促状を出しても一度も払われたことはないとのこと。便利な代引の裏に、販売者の苦悩ありです。
(黒木貴啓)
関連記事
- 宅配ピザを他人宅に配送させるいたずらに「迷惑するのは店側だからやめて」 料理が廃棄され仕事が無駄に
Twitterユーザーの指摘から話題に。実態を伺うべく、ピザーラに取材しました。 - アニサキス症の報道に鮮魚店から悲鳴 「アニサキスは処理してます」訴えた漫画が話題に 研究者の見解は
鮮魚店でのアニサキス症の実態を紹介した漫画が注目を浴びる。国立感染症研究所のアニサキス症研究者にも取材しました。 - 漫画海賊サイトを追い詰めた松文館の執念 損害賠償金は作家へ分配 「やる価値は十分にあった」
2017年に管理人逮捕が話題になった海賊サイト。今冬に違法アップロードサイトと示談を成立させた著作権管理会社と本件を担当した弁護士に、経緯やサイトの実態を取材しました。 - イラストを勝手に健康サプリの広告に使われた――イラストレーターがTwitterで訴え 悪質管理者に賠償請求へ
迷惑すぎる……。 - Amazon“デリバリープロバイダ”問題、ヤマト撤退で現場は破綻寸前 「遅延が出て当たり前」「8時に出勤して終業は28時」
実際に現場の声を取材しました。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
一般家庭で暮らすワニ、“ご飯だよ”の合図を聞いた瞬間 400万再生の予想外すぎる顔に「温室育ちの純粋な目をしてて草」
-
「押すなよ、絶対に押すなよ」なポーズの猫ちゃん→次の瞬間…… 笑っちゃうほどの展開が200万再生「爆笑しました」
-
生後2カ月で迎えた保護たぬき、犬に囲まれて育ち5カ月後…… 見事な“オラオラ俺様モード”に「愛嬌の塊みたい」「可愛すぎて虜」
-
母「昔は男性からモテまくりだった」→娘は信じられなかったが…… 当時の“説得力ある姿”が260万再生「なんてこった!」【海外】
-
「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
-
「目を疑った」 “8割引”も……恵方巻の「大幅値引き」目撃相次ぐ 「予約購入は少数派」消費者との温度差も
-
【編み物】彼氏のために、緑と黄緑の毛糸を正方形に編んでつなげると…… 圧巻のおしゃれな大作完成に「息をのむほどすばらしいよ」
-
27歳女性がひとりで営む“おにぎり屋台”が話題沸騰中 必死にリヤカー引く姿に「なんだか泣けました」「見かけたら必ず買う!」400万再生
-
真冬なのに“様子がおかしい木”を発見→近付きよく見てみると…… まさかの正体が200万表示「初めてみた」「マジで存在するんだ」
-
妻「おはぎ教室行ってくる!」→持って帰ってきたものは…… 妻が作った“衝撃のおはぎ”が400万表示 「知ってるおはぎと違う」
- 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
- DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
- 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
- スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
- 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
- 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
- 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
- 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
- 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
- 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
- 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
- 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
- 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議