「FF6」やりこみプレイヤーに激震 発売23年目にして“多くのイベントをスルー”して進める大バグが見つかる
特定のレギュレーションならRTA、最低歩数、最低レベルクリア、全てが大幅更新確定。なんということだ……。
スクウェア(現スクウェア・エニックス)が1994年に発売したスーパーファミコン用ソフト「ファイナルファンタジー6」(FF6)で、とんでもない大バグが見つかりやりこみプレイヤーたちに激震が走っています。バグを発見したのは、今までにもFF6のさまざまなバグを発見してきた「エディ」さん(関連記事)。やはりまたあなたでしたか……。
今回見つかったバグは、「シドタイマー持ち込み」というもの。これは、すでに発見されていた「タイマー持ち込み」と呼ばれるバグを応用したものです。
「タイマー持ち込み」とは
まず、「タイマー持ち込み」について。これは、以下のような操作をすることでゲームの挙動がおかしくなるというもの。
- 世界崩壊後にマッシュを仲間にするイベントなど、画面右下に時間制限を表すタイマーが表示されている状態でセーブ(データA)
- データロード画面でデータAを選択
- キャンセルしてセーブした時のタイマーの残り時間分だけ放置して待つ
- 勝手にNEW GAMEが始まりオープニング後に突然マッシュ死亡イベントが流れてゲームオーバー
この挙動は、データAを選択した時点でキャンセルしてもタイマーが作動してしまい、勝手にゲームが始まるなどおかしな挙動をした後に持ち込まれたタイマーイベントが発生しています。手動で「NEW GAME」を選択してもタイマーを持ち込めるため同じことが起こるようです。
他にもタイマーが作動している状態でセーブ画面を開きタイムオーバーになると、ゲームオーバー後にキャラのステータスが他のデータのものになってしまうなど、タイマーはさまざまにおかしな挙動を起こすことが分かっています。
恐怖の「シドタイマー持ち込み」
そして今回新たに見つかったのは、「シドタイマー持ち込み」。これは、世界崩壊直後の、セリスがシドを介抱するイベント中にセーブをすることで作動します。しかし、このイベントでは画面右下にタイマーは表示されません。一体どういうことでしょうか。
シドの介抱イベントは、衰弱していくシドに海で捕まえた魚を食べさせてあげるというもの。「うまい魚」などを与え続けると元気になっていくのですが、「まずい魚」などを与えたり、何もしないでいるとシドは力尽きてしまいます。
実はこのイベント、RTA(リアルタイムアタック:クリアまでの時間を競う競技)プレイヤーの間では有名な話なのですが、シドの生命力は画面の切り替え回数などではなく、時間経過によってリアルタイムに減少していくようになっています。そしてこの生命力の減少は、画面上には表示されていないタイマーによって処理されているとのこと。
具体的には、数秒のタイマーが作動して0になるとシドの生命力が1減少し、直後にまたタイマーが作動して0になったらまた生命力を1減少させて……と繰り返しているそうです。
問題はこのタイマーを繰り返し作動し続ける処理が、「タイマー持ち込みバグ」によって新データに持ち出せてしまう点。一見タイマーを持ち込んだだけでは遠い未来の世界のシドが衰弱していくだけでゲームの進行には何の影響も及ぼさなさそうです。しかし、タイマーが0になって新たにセットされるほんの一瞬にイベントが発生するマスを踏むと、なんとイベントが発生せずスルーして先に進めてしまうというのです。
影響は全やりこみプレイに飛び火
この「シドタイマー持ち込み」の影響は、予想通り甚大なものでした。エディさんの動画では、
- 序盤でいきなり“幻獣防衛戦”(初めてケフカと戦うイベント)に直行
- ベクタでガーディアンなどをスルーして会食イベントに直行
- 最初にフィガロ城に訪れた際に地下に入って世界崩壊後の世界にワープ
などなど、やりたい放題やっているところが見られます。完全に無改造でできていい挙動ではありません。ストーリー進行がメチャクチャです。まあ、以前からバグ利用によりメチャクチャな進行をされていたゲームではあるのですが……。
今回のバグの発見によって、RTAはもちろんのこと、最低レベルクリアや最低歩数クリアなど、さまざまなやりこみ記録の更新が確実となりました。この全方位への飛び火っぷり、さすがは「ケフカ以上に世界を崩壊させている」とまで呼ばれたエディさんです。
ただし、事前に世界崩壊直後まで進めたデータを用意する必要があるため、記録更新はこういった“仕込み”の利用を許されているレギュレーションに限ります。また、このバグは使用できるのは、スーパーファミコン版のみとのこと。それでも、発売23年目にして、ここまでの大バグが新たに見つかったことは驚きです。
なお、動画最後には、「全機種で使える崩壊後ワープも見つけた」と語っており、近いうちに解説動画があがるようです。FF6は一体これ以上どうなってしまうのでしょうか……。
エディさんは以前ねとらぼ編集部の取材に、「『FF6』はまだまだ未開拓であり、いまだ新発見が絶えません。それを自分で開拓していくのが楽しいのです」と回答していましたが(関連記事)、この言葉の意味するところがだんだんと見えてきた思いです。
関連記事
- 52回全滅バグ、10秒クリア―― 「FF6」超絶やり込みプレイヤーに話を聞いたらやっぱりすごかった
「FF6はまだまだ未開拓」。うそーん……。 - 「FF6」狂気プレイヤーがTASに手を染め23分台でクリア データ破損と改ざんにより迅速な52回全滅を実現
動く死体が50回モンスターに遭遇する物語。 - 謎の「ファイナルファンタジー山手線」発表
魔列車かな。 - 「マリオカート」最少得点優勝TAS登場 露骨な妨害や物理的接戦により7人12ポイントの平和的一斉優勝
なおクッパ。 - 「桃鉄」TASの乱数調整だけで99年目からまめ鬼をさくまに勝たせる動画公開 「失われた100年」「19兆円事件」
経済を揺るがすスリの銀次。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
浜崎あゆみ、息子2人チラリの朝食風景を公開 食卓に並ぶ“国民的キャラクター”のメニューが意外
-
浜崎あゆみ、息子2人の朝食風景にファンから驚きの声 「ホテルの朝食みたいな」「2人とも左利き!?」
-
山本舞香、義父・森進一の“極端な食生活”に困惑 年末年始に手料理リクエストも……「かなり疑心暗鬼」「どうしたらいい?」
-
大好きなお母さんが他界し、実家でひとり暮らしする猫 その日常に「涙が溢れてくる……」「温かい気持ちになりました」
-
「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
-
幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
-
「え、まじでここで降りるんですか!?」 新幹線駅の“圧つよ標識”に9.2万いいね 「これは間違えたらヤバい」
-
100均「リングファイル」をカッターで切っていくと…… アイデアに脱帽、驚きのアイテム完成に「なかなかスグレモノ」
-
「3人目!?」「妊娠何ヵ月?」 榮倉奈々、公開した動画に映ったまさかの“ぽっこりおなか” 仲良すぎな夫婦ショットにファン爆笑
-
アレン様、りゅうちぇるさんの“暴露”が「中居正広のことでは?」という説に言及
- ryuchellさん姉、母が亡くなったと報告 2024年春に病気発覚 「ママの向かった場所には世界一会いたかった人がいる」
- ハードオフに1650円で売られていた“まさかの掘り出し物”→修理すると…… 見事な復活劇に「相場が上がってしまうw」
- 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに……衝撃の経過報告に大反響 2024年に読まれた生き物記事トップ5
- 北海道の用水路で“巨大な外来魚”を捕獲→さばいてみると…… 中から出てきた“ヤバすぎる物体”に大興奮「ずっと釘付け」
- 【ハードオフ】2750円のジャンク品を持ち帰ったら…… まさかの展開に驚がく「これがジャンクの醍醐味のひとつ」
- 「脳がバグる」 ←昼間の夫婦の姿 夜の夫婦の姿→ あまりの激変ぶりと騙される姿に「三度見くらいした……」「まさか」
- 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
- 米津玄師、紅白で“205万円衣装”着用? 星野源“1270万円ネックレス”も話題…… 「凄いお値段」「びっくりした」
- 【今日の難読漢字】「手水」←何と読む?
- サバの腹に「アニサキス発見ライト」を当てたら……? 衝撃の結果に「ゾワっとした」「泣きそう」と悲鳴 その後の展開を聞いた
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」