絶滅危惧種になった人間の少女の結婚に、幼馴染のキメラ族は…… SNSで名作と話題のファンタジー漫画『リストルージュ』が切ない(1/2 ページ)
「いろいろな人に読んでほしい!」「世界観も絵も表現も全て好き」の声。
絶滅危惧種になった人類の物語を描いた読み切り漫画『リストルージュ』が、X(旧Twitter)上で約10万いいねを集まる話題作になっています。
人類が絶滅危惧種になり、「キメラ族」によって屋敷の中で保護されているという世界観。人間の成長ぶりを見て楽しむ「お披露目会」も行われており、数少ない人間の少女・カレンは、生まれながらのアイドルのような扱いを受けています。
キメラ族のミラは幼いころからカレンの世話役を任されており、幼馴染兼執事のような間柄。ある日、カレンに結婚の申込みが来たことを知ったミラは、「人間の絶滅を食い止めるために大切なこと」と理解しつつも、彼女が誰かの元へと行ってしまうと考えると“謎の発作”が現れてしまい―――。
読者から「とても面白かったので色んな人に読んで欲しい!」「人間も動物に同じことをしているのかと思うと、切ない話 幸せってなんでしょうね」「まさに心を奪われました…!! 世界観も絵も表現も全て好きです」などの声があがる本作について、作者・灯晴ほくさん(@kikaizikakeno)にお話を伺いました。
――― 『リストルージュ』の制作で、特に力を入れたところ、苦労したところは?
この作品ができたきっかけは、「もしも人間が絶滅危惧種だったら」をテーマに書いた3本の短編ネーム。その中の1つを、編集さんに「もう少ししっかり書いてみたら?」と言われ、このストーリーが生まれました。
一番苦労したのは、制作のモチベーション。『リストルージュ』制作時は、漫画のことで人生で一番落ち込むような出来事があり、それを紛らわすために描いていたので……自信がなかったんです。
それで、自分が好きな舞台やミュージカルのデザインを取り入れて、自分が楽しく描けることも入れてモチベを高めました。
自分が漫画を続けられるかどうか、と悩みながらの制作でしたが、ミラとカレンが私の筆を動かしてくれました。
――― この作品への思い入れや、ご自身の中で気に入っているポイントは?
気に入ってるのはキメラ族のデザインです。ガーゴイルやキメラが大好きで、かわいいけどちょっと変で怖いみたいなのを目指しました。
――― うれしかった読者からの反応・感想は?
この作品をXに投稿したのは編集から賞の落選をメールで聞いたその日でした。
私が漫画を描きはじめて、約6年になります。頑張ってきましたが、気付いたら大人になっていて「違う生き方もあるかも。もうそれでいいや!」という気持ちになりました。
だけど、「誰か1人にでも、この作品が届けば」とムシャクシャになりながらXに投稿したら、こんなに反響があって。昔からのフォロワーさんからも、新しく出会った人たちからも「漫画辞めないで!!」と連絡が来ました。
職場で泣きました。こんなにも応援してくれている人がいることに、改めて気付くことができました。
――― この他には、どんな作品を描いていますか?
ファンタジーが中心ですが、たまに現代モノも描いています!
今は、太陽のない真っ暗な世界で明かりをともす『ランプライター』をコミティアのイベントごとに連作しています。
――― 今後の活動は?
12月3日、コミティアにA52bで出展予定です! また冬コミも参加予定で、『リストルージュ』の紙版の本を出そうかと思っています。
その他にはInstagramやYouTube、pixiv(漫画、水彩の作品まとめ)をやっています。
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